数日前の話になるが、コロナによるアメリカの死者数が50万人を超えた時、バイデン大統領はある事実を指摘した。 50万人というのは、第一次と第二次世界大戦とベトナム戦争で戦死したアメリカ人の合計を超える、と。 『本日、私は全…
カテゴリー: 戦争
<吉祥寺残日録>【百年前 ⏩ 1921】今から100年前、日本も世界も大きなターニングポイントを迎えていた #210217
会社を辞めた後の私のライフワークは、近現代史の研究に決めている。 「日本は、なぜあの戦争に突き進んだのか?」 それを私なりに理解するために、大正時代の勉強を始めた。 明治や昭和に比べて「差別されてきた」大正時代。 調べれ…
<吉祥寺残日録>吉祥寺図書館⑩ 半藤一利著「世界史のなかの昭和史」(2018年/日本/平凡社)#210128
昭和史に詳しい作家でジャーナリストの半藤一利さんが先日亡くなった。 半藤さんの「昭和史」は以前から一度読まねばと思っていたので、図書館で探してみたがすでに貸し出されていて、代わりにこの本を借りてきた。 半藤一利著「世界史…
<吉祥寺残日録>「アラブの春」から10年!「SNS革命」は人々を幸せにしたか? #210126
10年前の1月25日、アラブの盟主と言われたエジプトで大規模な反政府デモが発生した。 いわゆる「エジプト革命」の始まりである。 約30年にわたり権力の座にあったムバラク大統領が政権移譲を発表したのは2月11日、わずか半月…
<吉祥寺残日録>本当の問題は「GO TO」じゃなく一人一人の無責任さなんじゃない? #201213
今日は、スポーツ界から元気をもらえるニュースがたくさん届いた。 まずはゴルフ。 渋野日向子が全米女子オープンで3日目を終わって単独首位を守った。 2度目の海外メジャー制覇に夢が広がる。 やはり彼女はただものじゃない。 午…
<きちたび>1泊2日広島の旅⑤ 海軍の街・呉のシンボル「大和ミュージアム」&「てつのくじら館」
もともとは、のどかな瀬戸内の農漁村だった呉浦が一変したのは、1889年に、横須賀に次いで海軍鎮守府(海軍基地)が開かれてからである。以後、「帝国海軍第一ノ兵器製造所」をめざすという明治政府の方針のもと、軍艦や大砲を製造す…
<きちたび>1泊2日広島の旅④ ヘリ空母や潜水艦も!呉港の「艦船めぐり」クルーズで海上自衛隊の新鋭艦を間近に見る
広島県呉市。 この町の名前から何を想像するか、年代によってかなり違うと思う。 若い世代にとって呉は、映画「この世界の片隅に」の舞台かもしれない。 私にとって呉は、映画「仁義なき戦い」の舞台という印象が強い。 そして、私よ…
<きちたび>1泊2日広島の旅① 毒ガス・ウサギ・休暇村!瀬戸内海のワンダーアイランド「大久野島」
広島空港に着陸するのは今回が2度目だが、上空から見た瀬戸内海がこんなに綺麗だとは知らなかった。 世界でも有数の多島海である瀬戸内海。 岡山出身の私の目にも広島沖の海はとても魅力的に映る。 広島空港でレンタカーを借りて、そ…
<吉祥寺残日録>工事中の原爆ドームを見ながら考えたこと #201125
広島旅行から先ほど帰って来た。 羽田空港に着いてニュースをチェックすると、小池都知事の記事が目に止まった。 政府と一線を画する姿勢を保っていた小池さんだが、今日の記者会見で「感染対策短期集中」という新しい標語を打ち出しし…
<きちたび>2泊3日福岡&対馬の旅⑧ 「大陸との架け橋」対馬の歴史と絶景をレンタカーで巡る
国境の島・対馬は絶景の宝庫だ。 しかも、観光客がものすごく少ない。 公共交通機関が発達していない対馬での観光には、レンタカーが最適だ。 対馬滞在2日目の朝、宿をチェックアウトしてから歩いて「トヨタレンタカー厳原店」に向か…
<吉祥寺残日録>竹内結子さんの自殺 #200927
女優の竹内結子さんが自殺したらしい。 TBSの「サンデーモーニング」を見ていた時に、速報スーパーが飛び込んできた。 竹内さんにお会いしたことはないが、「えっ!」と思った。 隣では妻が、「この間、子供産んだばかりなのに」と…
<吉祥寺残日録>国連75年と吉田松陰の「幽囚録」 #200923
創設75周年を記念する国連総会は、オンラインで各国首脳が演説する異例のものとなった。 冒頭で演説に立ったグテーレス事務総長は、第二次世界大戦の反省から各国が国際協調を迫られた当時の世界になぞらえ「私たちは今、私たちとして…
<吉祥寺残日録>船戸与一著「満州国演義」全9巻を読了した #200922
シルバーウィークの4連休が終わった。 私はどこへも出かけずずっと家にいたのだが、最終日の今日のお昼にランチを買いに街まで出ると吉祥寺もすごい人出だった。 日本各地が、久しぶりに大賑わいだったという。 コロナの感染が若干下…
<吉祥寺残日録>「映像の世紀」と見ながら、独裁者について考える #200827
台風のせいなのだろうか? 今日の雲は、すごく猛々しい。 しかも、刻々とその姿を変えていくので、見ていて飽きないのだ。 上の写真など、まさに「風雲急を告げる」といった緊迫感を感じる。 このところ、ずっと百年前の第一次大戦か…
<吉祥寺残日録>デジタル人民元とワクチン外交 #200816
会社を辞めてからのこの1ヶ月ほど、少しずつ、大正から昭和初期にかけての歴史を調べ直している。 第一次世界大戦から第二次世界大戦へ。 日本国内を眺めるだけでなく、世界各国の事情とその繋がりにも注意を払いながら調べていく。 …
<吉祥寺残日録>吉祥寺も昔、戦場だった!中島飛行機とグリーンパーク野球場 #200815
今日は終戦の日、焦土の敗戦から75年が経った。 吉祥寺在住者の間では有名な話ではあるが、一般にはあまり知られていないこのエリアの戦争の記憶について今日は少し触れておきたい。 会社を辞めた後、図書館で地元に関する本を借りて…
<吉祥寺残日録>「長崎平和祈念像」が井の頭自然文化園にある理由 #200809
今日、長崎に原爆が投下されてから75年を迎えた。 コロナで移動が制限された「特別な夏」。 私は自宅近くにある「井の頭自然文化園」を訪ねた。 開園時間からほどなく自然文化園に行くと、親子連れの行列ができていた。 遠出をしな…
<吉祥寺残日録>8月の満月スタージェンムーン #200804
昨日の夜、窓の外をふと見ると、東の空に大きな月が浮かんでいた。 まだ空の色は、多少の青みを残していて、そこに黄色い月が浮かんでいる。 あわててベランダに出て、月をカメラを向けた。 しかし私の使っているコンパクトカメラでは…
<きちたび>辺野古の海は今どうなってる? レンタカーで現地に行ってみた
コロナ禍の沖縄へ2泊3日の旅。 あまりウロウロするのも気がひけるので、基本的にはホテルで過ごしていたのだが、最終日チェックアウト後に夕方の飛行機まで時間があったので、辺野古まで足を伸ばしてみることにした。 言わずと知れた…
<吉祥寺残日録>朗読で聴く「二十四の瞳」 #200629
最近、ラジオにはまっている。 ラジオと言っても、生放送を聴くのではなく、「らじるらじる」というスマホ向けアプリで聞き逃し再生を好きな時に楽しむのだ。 語学や教養など様々な番組が聴けるのだが、その中でもお気に入りは「朗読」…
<吉祥寺残日録>イージス•アショアと河井夫妻とポスト安倍 #200616
唐突が爆破だった。 北朝鮮は今日午後、開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所を爆破した。 この事務所は、文在寅政権が推し進める南北融和政策を象徴する建物だったが、金正恩委員長の妹である金与正朝鮮労働党第1副部長がその爆破…
<吉祥寺残日録>大恐慌後の日本で起きた事 #200419
緊急事態宣言が全国に拡大されて最初の日曜日。 今日は朝から抜けるような青空で、真っ白な富士山もよく見える。 一年でも最も気持ちの良い今日のような日には、コロナのことも忘れてしまいそうになる。 欧米では今も毎日多くの人が亡…
ブティジェッジ氏の撤退で米大統領選は70代の戦いに!タリバンと合意してまで再選に賭けるトランプ大統領はコロナに勝てるか?
アメリカ大統領選挙の第4戦となるサウスカロライナ州での予備選挙。 これまで苦戦が続いていたバイデン候補が圧勝し、黒人層での高い支持を裏付けた形だ。 いよいよ明日3日には、決戦となるスーパーチューズデーを迎える。トップを走…
アウシュヴィッツ解放75周年
新型肺炎と雪のニュースで、日本ではあまり報道されなかったが、自分自身で訪れたことがあると知らず知らずのうちに目が止まるものである。 27日、ナチスドイツが作った死の収容所「アウシュヴィッツ強制収容所」が解放されて75年の…
<吉祥寺図書館>船戸与一著「満州国演義① 風の払暁」(2007年/日本/新潮文庫)
年末に訪れた図書館で何気なく目についた。 私はどうも小説は苦手だ。だから、ほとんど読んでいない。 でも、「満州国演義」というタイトルに惹かれたのだろう。 船戸与一著「満州国演義① 風の払暁」。 この作品は、作家・船戸与一…
2020年の年末年始/ゴーンとイラン
年末年始の休暇を使って、タイとニュージーランドに旅行してきた。 ニュージーランド最大の都市オークランドからバンコク経由で成田まで、長時間フライトに耐えて今朝帰宅した。オークランドの宿をチェックアウトしてから我が家にたどり…
<きちシネ>#17 「ミッドナイト・トラベラー」(2019年/アメリカ・カタール・カナダ・イギリス映画)&「ナディアの誓い」(2018年/アメリカ映画)
ある映画祭に足を運んだ。 国連UNHCR協会主催の「UNHCR WILL 2 LIVE映画祭」だ。 去年までは「難民映画祭」という名前で毎年行われていた映画祭が今年からタイトルを変えたらしい。 私は報道記者時代、カンボジ…
「言いたい事と言わねばならない事と」… 朗読で聴く桐生悠々
私の妻の父親はインテリの人で、いつもたくさんの書物に囲まれて暮らしていた。 そんな義父も、90歳を過ぎてから、あまり本を読まなくなったらしいと妻が言った。 その一言を聞いて、私の脳裏に浮かんだのは、オーディオブックだった…
<頑張れテレビ>NHKスペシャル「全貌 二・二六事件 ~最高機密文書で迫る~」&「昭和天皇は何を語ったのか ~初公開・秘録「拝謁(はいえつ)記」~」
ヨーロッパから帰り、2本のNHKスペシャルを見た。 1本目は、8月15日放送の「全貌 二・二六事件 ~最高機密文書で迫る~」。 そしてもう1本は、8月17日放送の「昭和天皇は何を語ったのか ~初公開・秘録「拝謁…
<きちシネ>#14 「主戦場」(2018年/アメリカ映画)
ネットで話題になっていたので、ドキュメンタリー映画を観に行ってきた。 マイナー映画は思い立った時に観ておかないとすぐに終わってしまうので・・・。 特に、この映画の場合は・・・。 映画館は、我が家の近く、「吉祥寺パルコ」の…
日本人なら絶対知っておきたい韓国の歴史
今月末ソウルに行くため、韓国関連の本を図書館で借りて読んでいる。 その中で大変タメになったのが山﨑赤秋著「日本人なら絶対知っておきたい韓国の歴史」という新書だった。 この本は、俳誌『春耕』に「新韓国紀行」という表題で連載…
<きちたび>4泊5日香港マカオ深圳の旅12 3つの博物館で知る三都の物語
年末年始に行った香港、マカオ、深圳の旅。 早いものであれからもう1ヶ月半が経ってしまった。いろいろ調べないといけないので、ついつい後回しになっていた博物館にまつわる報告を、そろそろ片付けてしまおう。 香港、マカオ、深圳。…
<きちたび>3泊4日ホーチミンの旅⑥ 忘れてはならない枯葉剤の悲劇!「ベトドク」の思い出を胸に夕暮れのホーチミンを歩く
私のアルバムに一枚の写真が残っている。 1986年、ホーチミンのツーズー病院で私が撮影した写真だ。 ベトナム戦争で米軍が使用した枯葉剤の影響で、結合双生児として生まれたグエン・ベトとグエン・ドクの双子の兄弟。日本では「ベ…
<きちたび>3泊4日ホーチミンの旅⑤ 戦争証跡博物館で見るベトナム戦争の歴史とジャーナリストたち
ホーチミンで必ず行こうと決めていた場所、それが戦争証跡博物館だ。 3階建ての展示棟の前に、ベトナム戦争で使われたアメリカ軍の兵器の数々が展示されていた。 アメリカ軍のM48−A3戦車。 ベトナム派遣軍の主力戦車で、機関銃…
<きちたび>3泊4日ホーチミンの旅④ 200キロにおよぶ地下のゲリラ戦!クチトンネルの穴に潜る
成田からホーチミンに向かうベトナム航空の機内で一本の映画を見た。 1980年公開のベトナム映画「無人の野」だ。 ちょっと、ショックを受けた。 舞台はベトナム戦争末期1972年のメコンデルタ。 1972年と言えば、アメリカ…
<きちたび>3泊4日ホーチミンの旅③ 旧大統領官邸で1975年4月30日「サイゴンのいちばん長い日」に想いを馳せる
私の手元に近藤紘一著「サイゴンのいちばん長い日」という文庫本がある。 近藤氏は産経新聞記者としてベトナム戦争を取材し、サイゴン陥落の歴史的な日に立ち会った。 1975年4月30日。北ベトナム軍と解放戦線の部隊が南ベトナム…
<きちシネ> #09 「オペレーション:レッド・シー」(2018年/中国・モロッコ映画)
中国のトップ女優ファン・ビンビンさんが行方不明となり、日本でも大きなニュースになっている。報道によれば、脱税容疑で拘束されているという説が有力なようだ。しかし、習近平氏と軍部の権力闘争に巻き込まれたとか、政権ナンバー2の…
<きちたび>3泊4日ボローニャの旅⑥ ムッソリーニの生まれ故郷でイタリアの歴史について考えた
ボローニャに到着した翌日、ファシズムの創始者ベニート・ムッソリーニの生まれ故郷を訪ねた。 ムッソリーニは1883年、ボローニャの南東プレダッピオ村に生まれた。彼の生涯については以前「ムッソリーニ」というブログで書いている…
<きちたび>3泊4日マルタの旅⑤ 騎士団長の宮殿で千年に及ぶキリスト教 vs イスラム教の戦いを考える
マルタの首都ヴァレッタの街中を、ゆっくりと走る馬車。 観光客相手の商売だが、マルタには今も中世の趣が残る。 地中海の島国マルタを訪れた目的の一つは、「騎士団」という存在に興味を持ったためだ。 「騎士」というと、金属の鎧で…
<きちたび>3泊4日ウィーンの旅⑦ ヒトラーはオーストリアで生まれ、ウィーンで育った
スロヴァキアの首都ブラチスラヴァへの日帰り旅行の帰り、バスの車窓からおびただしい数の風力発電機を見た。 ヨーロッパ諸国では再生可能エネルギー導入に積極的で、オーストリアでも緑の党前党首のファン・デア・ベレン氏が現在大統領…