<きちたび>カリブ海の旅2024🌴 5つの航空会社を乗り継いでカリブ海の未踏6カ国をめぐるルート決定

いろいろ悩んだ末、来年2月にカリブ海をめぐる旅のルートを決定し、航空券を予約した。

一番行きたいキューバは、その後のアメリカ入国が面倒になることを考慮して今回の旅行先から外す。

当初は、ジャマイカやドミニカ共和国、バハマなど比較的アメリカから近いメジャーな国を候補に考えてルートを探っていたのだが、効率よくたくさんの国をめぐることを考えると、「小アンティル諸島」と呼ばれる南米大陸に近い島々を回るのが時間的にも費用的にも優っていることに気づいた。

「小アンティル諸島」というのは、ヴァージン諸島やセントマーチン島がある北部のリーワード諸島、バルバドスやトリニダード・トバゴがある南部のウィンドワード諸島、そしてベネズエラ領の島々やアルバ島などが含まれるリーワード・アンティル諸島の総称である。

今回私が訪れるのは、リーワード諸島。

いまだにイギリスやフランス、オランダなどの海外領土となっている他のエリアに比べて、リーワード諸島には独立して国連加盟国となっている国が多いことが、このエリアを旅行先として選んだ理由である。

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まず最初に訪れるのは、バルバドス。

人口28万人ほどのこの島国は、1966年にイギリスから独立した。

ラテンアメリカ諸国の中で最も議会制民主主義が根付いた国とされ、今もイギリス連邦の一員ではあるが、2021年にイギリス国王を元首とする君主制を廃止し、大統領を元首とする共和制に移行した。

首都ブリッジタウンは、17世紀にイギリスによって築かれた街で、植民地時代の面影を色濃く残す街として世界遺産に登録されているそうだ。

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続いて訪れるのが、セントルシア。

海岸沿いに聳える「プチ・ピトン」と「グロ・ピトン」という世界遺産に登録されている2つの山がシンボルのこの島国は、フランスとイギリスが激しく領有権を争い、最終的にイギリスの植民地となったが、1979年に独立を果たした。

人口は、18万4000人。

今もイギリス国王を元首とするイギリス連邦王国の一つで、国王の代行として任命された総督が首相を指名する立憲君主制と議院内閣制により国の運営がなされている。

中国との関係も興味深く、1997年に一旦、中華人民共和国と国交を樹立して台湾と断交したが、2007年には台湾との国交を回復して中華人民共和国と断交した経緯がある。

カリブ海諸国を含む中南米諸国は、まさに中国と台湾による熾烈なオセロゲームの舞台なのだ。

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3番目の訪問国は、セントビンセント及びグレナディーン諸島。

正直、今回の旅行を計画するまで、こんな独立国があることも知らなかった。

火山島であるセントビンセント島と珊瑚礁が連なるグレナディーン諸島からなり、人口は10万人余り。

お隣のセントルシアと同じく、1979年にイギリスから独立するものの、その後もイギリス国王を元首とするイギリス連邦王国に属している。

セントビンセント島の中心に聳えるスフリエール山は2021年にも噴火した活火山で、観光のほか、バナナや世界最大の生産量を誇るアロールート(クズウコンのデンプン)が経済の中心だという。

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次に訪ねるのは、グレナダ。

グレナダと聞くと、1983年レーガン大統領時代に米軍と一部のカリブ諸国が行った「グレナダ侵攻」が頭に浮かぶ。

1974年にイギリスから独立したグレナダでは、1979年に親ソ連・キューバを掲げるモーリス・ビショップがクーデターにより政権を奪取、革命政権を樹立した。

まだ冷戦下であった当時の中南米では、キューバの影響を受けてニカラグアやエルサルバドルでも共産主義革命が進行するなど不安定な状況にあった。

1983年、革命政権内部の対立からビショップが軍に逮捕され処刑される事件が起きると、レーガン政権は中南米の左翼政権への牽制の意味も込めてグレナダに侵攻したのである。

アメリカは即時撤退を求める国連決議を無視し、友好的なカリブ海諸国とともにカリブ平和軍を組織、事実上の占領を続けた。

美しい海やイギリス植民地時代の街並みが残るグレナダは、国際政治を考えるうえでもちょっと面白い国なのである。

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そして、今回のカリブ海旅行のハイライトとなりそうなのが、トリニダード・トバゴ。

南米大陸に近く、このあたりでは一番面積が広いトリニダード島とトバゴ島からなる独立国で、人口も136万人とこのエリアとしては“大国”だ。

昭和に流行したリンボーダンスやカリブの打楽器スティールパン発祥の地として知られる。

特に2月から3月にかけての2日間行われるカーニバルは、リオやヴェニスに並ぶ世界三大カーニバルとも呼ばれ、世界中から多くの観光客がこの島に詰めかけるという。

今年は偶然、私が旅行中の2月12日と13日がちょうどカーニバルとぶつかると知り、それに合わせてトリニダード・トバゴの首都ポート・オブ・スペインを訪れることを計画した。

ところが市内のホテルはどこもすでに満室。

仕方なく少し離れた空港近くのホテルを予約したのだが、さすがにカーニバルの時期は特別料金でホテル代が跳ね上がっていた。

そこで、12日の朝便で現地入りし、空港近くで2泊してカーニバル見物をした後、逃げるように脱出するというスケジュールで飛行機を押さえた。

学生時代、リオのカーニバルを見る目的で留年してまで南米旅行に出かけたように、今回はトリニダードのカーニバルを軸にしてカリブ海の旅行を組むことになったのも何かの縁かもしれない。

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トリニダード・トバゴからの脱出先としてどこがいいかを検討した結果、アメリカに戻る便などは特別料金で高額になっているのに、南米大陸北岸の国ガイアナ行きは通常料金に近い料金で座席を確保できることがわかった。

ガイアナはかつて「イギリス領ギアナ」と呼ばれ、南米大陸で唯一、英語を公用語とする国だという。

人口は80万人弱。

1966年に独立したものの、スペインの統治からいち早く独立していた隣国のベネズエラとの領土問題を抱え、今も国境は確定していない。

日本ではほとんど報道されることのないガイアナが注目されたのは、1978年にガイアナの奥地で起こったキリスト教系カルト集団「人民寺院」による集団自殺事件ぐらいだろう。

918人の信者が同時に服毒自殺をしたこの事件は、当時学生だった私にも強い衝撃を与え、多くの人が倒れているニュース映像は今も目に焼き付いている。

事件の舞台となったジョージタウンは、人民寺院の教祖の名前をとったコミューンで、ガイアナ西部のベネズエラとの紛争地域にあることを今回知った。

人民寺院は、ベトナム反戦運動やドラッグ、フリーセックスといったカウンターカルチャーが席巻した1970年代のアメリカで急成長したカルト教団だ。

資本主義の権化であるアメリカ社会に疑問を抱き、共産主義や東洋の神秘主義、さらには陰謀論の影響を若者たちが強く受ける中で、信者数を飛躍的に伸ばしていった。

社会の分断が強まり、陰謀論が渦巻く今のアメリカには、当時と同じ危険の匂いを感じる。

せっかくガイアナを訪れるのだから、人民寺院の事件についても、もっと詳しく調べてみたいと思い始めている。

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以上、6つの未踏国を無事に訪れれば、私の訪問国は目標の100を超える。

美しい海を眺めながら、これまで訪ねた国々のことを思い出すのもいいだろう。

ロサンゼルスからバルバドスに行く途中、乗り換えのためパナマに立ち寄ることになっている。

1980年に私がパナマを訪れた際には犯罪都市としてヤバい雰囲気だったけど、最近では治安も改善傾向らしいので、パナマ運河をこの目で見て来ようと思っている。

ガイアナからロサンゼルスに戻る際には、マイアミが経由地となる。

フロリダを訪ねるのは初めてなので、せっかくならトランプさん所有の「マー・ア・ラゴ」でも拝みに行こうかと思って調べたら、100キロほど距離が離れていることがわかった。

最近、マイアミから「マー・ア・ラゴ」近くのウエスト・パームビーチまで高速鉄道が開通したという情報もあるので、時間が限られているマイアミでの行動についてはもう少し考えてみようと思っている。

来年2024年は、アメリカ大統領選挙の年。

再びトランプさんが復活する悪夢が現実のものとならないことを祈りながら、カリブ海の旅を楽しみたいと思っている。

<きちたび>トランプさんのおかげで、キューバ旅行の手配が面倒臭くなっていた

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