今日から2月、もうすぐカリブ海の旅行に出発する。
カリブ海と言っても優雅なクルーズ船の旅ではなく、小さな飛行機で小さな島国を渡り歩く旅なので、荷物を着ない持ち込みができる1個だけだ。
だから最小限の衣服と薬、スマホまわりのデジタルグッズぐらいしか持って行けない。
基本的には温かい国なので夏服が中心だが、マラリアや黄熱病という蚊が媒介する病気に注意しなければならないエリアなのでTシャツ、短パンというわけにもいかないようだ。

そして今回特別に持っていくことにしたのは、肌に塗る虫除けと室内に散布する蚊避け、そして日焼け止めである。
他にも、先日都心まで行って射ってもらった黄熱病の予防接種の証明書「イエローカード」も持参する。
アメリカではコロナが流行っているとも聞くので、コロナの予防接種も受けようかとも思ったが、まあ出入国には関係なさそうなので、過去に射ったワクチンの証明書だけ用意することにした。
荷物が少ないので、数時間で荷造りは終わった。

次は長時間フライトに備えて、機内で視聴する映画やドラマをダウンロードする。
前回アイスランドに行った時に、「池袋ウエストゲートパーク」と「アンナチュラル」のシリーズを持って行ったのが正解だったので、今回も「アンナチュラル」の続きと「ハケンの品格」をAmazonプライムでダウンロードした。
ただ、これだけだと往路だけで見終わってしまう恐れがあり、もう少し用意したいと考えた時に思いついたのがジョニー・デップの「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズだった。
残念ながら私が契約するAmazonプライムでは無料でこのシリーズは見られないようで、いろいろ調べた結果、「ディズニー+」に加入するのが最もコスパが良さそうだということがわかった。

「ディズニー+」の加入手続きは至って簡単で、1ヶ月だけ入会して「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ5作品をダウンロードして旅先で見て、2月末に解約する予定だ。
月額料金は990円。
ディズニー以外にも、ピクサーやマーベル、ナショジオなどの作品も見られるらしい。
日本のアニメなどもあるようで、いろいろチェックしていたら人気アニメの「ONE PIECE」シリーズもラインナップされていた。
フジテレビで放送していた頃に話題になっていたのは知っていたが、当時は忙しくてとてもアニメを見る余裕はなかったので、私はこれまで「ONE PIECE」を見たことがない。
いい機会なので、海賊つながりで「パイレーツ・オブ・カリビアン」と「ONE PIECE」を見ながら、海賊の本場カリブ海を旅しようと思ったのだ。

「ディズニー+」はダウンロード数に上限がないのか、欲しい作品は全部ダウンロードしたが、制限はかからなかった。
これで旅先で時間を持て余すこともないだろう。
カリブで海賊、ピッタリである。
次に準備したのは、ネット環境を整えることだ。
従来通り、アメリカとカリブ海で使えるSIMカードを探してみたが、残念ながら見つからなかった。
ワイモバイルの海外ローミングサービスは料金が高いうえに、前回のアイスランドで全然使い物にならなかったので論外。
さて、どうするか?

いろいろ調べた結果、「airalo(アイラロ)」という「eSIM」のサイトにたどり着いた。
「eSIM」というのは、SIMカードを物理的に入れ替える代わりに、ソフトをダウンロードするだけで外国での通信が可能になるという便利なものらしい。
2019年にシンガポールで設立された新しいグローバル企業だが、200カ国以上で使用できるeSIMを提供し、すでに500万人以上に利用されているという。
アメリカや日本などそれぞれの国だけで使える「ローカルeSIM」、ヨーロッパ、南米などエリアごとで複数の国で使える「リージョナルeSIM」、さらに地域を跨ぎ世界127カ国で使える「グローバルeSIM」とさまざまなパッケージを提供し、それぞれ顧客のニーズによって7日間1ギガから1年20ギガまで使用期間やデータ量も選べるようになっている。

私はまず最初に訪れるアメリカ合衆国だけで使えるeSIMを購入することにした。
7日間1ギガで4.50ドル、約660円である。
初めてのeSIM購入、ちょっと緊張しながら、ネットやYouTubeの情報も見ながら購入手続きを始めた。

購入したeSIMはそのままでは使えない。
手順に従ってスマホに正しくインストールする作業が必要だ。
慣れないと少し不安なので、YouTubeの動画を見ながら少しずつ進めていく。

インストールが終わると、今度はアクティベートという作業。
これまたよくわからないまま、指示された通りに画面をタップしていく。

操作手順ガイドに従ってタップしていくと、「eSIMが正常にインストールされました」という表示が出た。
これでひと安心かと思ったが・・・

なんと今度は「eSIMがアクティベートできません」という表示が。
一体、どうなってるんだ!
それでも、iPhoneの設定から「モバイル通信」を開くと、「SIM」の項目に主回線と並んで購入したeSIMが表示されていた。
よくわからないけれど、アメリカに到着してからでないと、このeSIMがちゃんと使えるのか確かめようがないらしい。
すでに利用した人たちの評判は悪くないようなので、とりあえずそれを信じて現地で対応したいと思う。
いざとなれば、ロサンゼルスの空港でSIMカードを購入することも可能なのだ。

一方、問題なのはカリブ海諸国でのネット環境である。
小さな島国ばかりのカリブ海ではアメリカや日本のようにネット環境は整ってはおらず、これらの国々で使用できるSIMカードも日本では手に入りそうにない。
現地で購入できるかもしれないが、それぞれの島国でSIMカードを買うのはバカバカしいし手間もかかる。
その点、「aiealo」の「Island Hopper」という地域別eSIMは、カリブ海の24カ国で利用できるという優れものである。

値段は7日間1ギガで15ドル、約2200円。
アメリカ単独に比べるとちょっと値が張るが、利用できる国をチェックすると、バルバドス、セントルシア、セントビンセント、グレナダ、トリニダード・トバゴと私が訪れる予定のカリブ海の島国がすべて含まれている。
嬉しいことに途中トランジットで立ち寄るパナマもこのeSIMの対象となっていて、アメリカとガイアナ以外の訪問国はカバーできるので日本の空港でグローバルWi-Fiを借りることを思えばはるかにお得だろう。

こうして、アメリカとカリブ海の2枚のeSIMをスマホにインストールして、ほぼ準備は万端整ったと思われる。
後は出たとこ勝負、それこそが海外旅行の醍醐味であり、シニアにとっては脳の衰えを防ぐサバイバル実践訓練となるのだ。
でも若い頃には、こんな準備もせずに平気で海外に旅立ったものだが、人間経験を積んでさまざまな失敗をすると臆病になるのかもしれない。
海外で病気になったらどうしよう?
お金やスマホを盗まれたらどうしよう?
考えれば考えるほど不安の種は尽きないのである。
わざわざ結構な費用を使って治安の悪い病気の心配もある外国に行かなくてもいいではないかと言われるかもしれないが、この刺激は一度味わうとやめられない。
日本各地の旅行も楽しいのだが、平穏で美味しい食事が食べられる国内旅行では得られないスリリングな瞬間が私を虜にして離してくれないのである。

予定通り行けば、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のロケ地となったセント・ビンセントおよびグレナディーン諸島が、記念すべき私の100カ国目の訪問国となるはずだ。
計画ではセント・ビンセントに着くのは現地時間の2月8日の夜、日本時間の9日のことになる。
せいぜい海賊の被害に遭わないよう用心して旅を楽しみたいと思っている。