昨夜、岡山では緊急地震速報のサイレンがなった。
震源地は愛媛沖の豊後水道、マグニチュード6.6の地震で岡山の震度は3だった。
妻が近ごろ岡山での生活が好きになったことで、今年の4月は東京よりも岡山で過ごす時間が多くなった。
南海トラフ地震では岡山でも震度6の地震が予想されているので、こちらでもちゃんと地震対策を考えなければ・・・。
今年の春は平年よりもかなり暑い日が多い。
おかげで作物の成長も早いように感じる。
こちらはジャガイモ。
ちょうど1ヶ月ほど前に種芋を植えたが、順調に芽が出て、今日は芽かきの作業を行なった。
一つの種芋からたくさんの芽が出てくるが、そのまま全部育ててしまうと採れるジャガイモのサイズが小さくなってしまうということで、元気が良さそうな奴を2本だけ残して残りの芽は根元からかき取るのだ。
ジャガイモの栽培も今年で3年目なので、最初の新鮮さは失われてしまったが、その分作業は素早く適当になった。
こちらはニンニク。
去年の9月に植え付けたものが順調に育っている。
そろそろ花芽が伸びてくるはずなので待っているが、我が家の畑ではまだ花芽が出てこない。
花が咲く前に摘んだものが「ニンニクの芽」として調理に使われる食材で、私も早く出てこないかなあと待っているのだ。
こちらは大根。
3月末に遊びにきた孫と一緒に種まきをしたものだ。
大根はこれまでなかなか上手く育たず、私にとって鬼門の作物だが、今回は比較的順調に発芽してくれた。
たくさん発芽したので妻がそれを間引きし、いい感じになっている。
こちらは早生のタマネギ。
去年11月に植え付けを行ったものがここまで大きくなった。
参考書に書いてある通り、これまでは葉が枯れて倒れるのを待って収穫していたのだが、球の部分もだいぶ膨らんでひょっとしたらもう食べられるのではないかと思い調べてみた。
すると、この時期に早めに収穫したタマネギのことを「葉タマネギ」と呼ぶらしく、球も葉も美味しく食べられるということを知った。
試しに2本抜いて、すき焼きに入れて食べてみた。
すると、球の部分は甘く、葉の部分もネギに負けない食感がある。
これは、私にとって大発見だった。
去年まで収穫したタマネギの保存に失敗し、途中でいくつも腐らせてしまっていたので、それならいっそのこと早めに食べ始めた方がお得ではないか。
しかも味も通常のタマネギに勝るとも劣らない。
どうして普通のお店では「葉タマネギ」を前面に出して売らないのだろう?
今日も黄砂で空が霞んでる。
それでも暑くもなく寒くもない4月は、厄介な虫もおらず雑草もまだそこまで大きくなっておらず快適に畑仕事が行える最高の季節である。
この機を逃すまいと、作物を育てる一方で、少しずつ畑の改善にも着手した。
道路と畑との段差を埋めるため、ブドウ棚を倒した後に放置されていたコンクリート柱を集めて、その上に納屋に余っていたムシロを敷き、スロープを作った。
このコンクリート柱は1本20〜30キロぐらいの重さがあり、先日孫に手伝ってもらって集めたものだ。
別の畑でも同じようにスロープを作ったが、すでにムシロの上に草が生え、安定したスロープとなっている。
一番大変だった草刈りについても一律に畑全体の草を刈るのではなく、用途に応じてエリアごとにマネージメントすることも少しずつできるようになった。
本格的に畑仕事を始めて3年目、確実にこの仕事に慣れてきている。
別の畑に移動する途中、大きなエノキの木の下をくぐった。
桜の花も散り、いつの間にかエノキの大木にも若葉が芽吹いている。
私の一番好きな季節だ。
去年ブドウ棚を倒した畑に今年植えたナシの木だ。
3月に植えた時にはただの棒のようで、本当にこんな苗木が育つのかと思ったが、いつの間にか葉が出て、若い枝も伸び始めている。
植物というのは本当に不思議で、冬には死んだような姿になっていても春になると嘘のように蘇ってくるのだ。
こちらは同じ頃に植えた梅の木。
こちらもただの棒のようだったが、ちゃんと若葉がたくさん出てきてくれた。
実際に実が収穫できるのは何年か先の話だが、こうして苗木から成長する過程を観察するのも楽しい作業である。
一方こちらのビワの苗木は元気がない。
この苗木はお店で購入したものではなく、藪に覆われていたビワの木の下に生えていた若木を広々としたこちらの畑に移植したものだ。
ただ植え替えただけではうまく根付かないのかもしれない。
これも一つ一つ、私にとっては実験である。
同じ畑の入り口付近を耕して、今年から少しずつ畑として作物を育てることに挑戦する。
この畑はもともと水田だったため、水捌けが悪く粘土室の土は畑には向かない。
堆肥や赤玉土などを入れて耕してみたが、スコップを使って畝を立てるのにも一苦労である。
果たしてちゃんと作物が実ってくれるかどうかはやってみなければわからない。
でもそれが楽しいのだ。
今月6日にタネを蒔いたトウモロコシが芽を出してくれた。
それを最初に見た時は本当に嬉しかった。
しかし油断は禁物。
発芽してもそのまま順調に育ってちゃんと実をつけるまで見届けなければ、この畑が機能するかどうかは判断できない。
トウモロコシの隣では、エダマメの芽も出てきている。
その発芽を確認して、別の畝に10日遅れでトウモロコシとエダマメのタネを蒔いた。
一度にたくさんのトウモロコシができても食べきれないので、少し時差をつけて育ててみるというのが今年の挑戦である。
1年目は上手くいったが去年はトウモロコシもエダマメも途中で害虫にやられてダメだった。
果たして今年はどうなるだろう?
畑をひと回りして家に戻る。
家の前にある小さなブドウ畑にはびっしりと雑草が生えている。
周囲のブドウ畑でこんなに草を生やしたままにしているところはないが、これも今年の実験の一つだ。
生えているのは主にカラスノエンドウと呼ばれるマメ科の草で、マメ科の植物は根に栄養を蓄えると以前何かで読んだ記憶がある。
どうせこの草を刈っても別の雑草が生えてくるだけだ。
どうせならブドウの世話が本格的に始まる来月までこのまま放っておいて、ブドウへの影響を調べてみたいと私は考えたのである。
畑は草に覆われていても、ブドウの老木には今年も新しい芽が芽吹いてきた。
亡くなった伯母が守ってきたこのブドウの木がいつまで実をつけてくれるかは私には予想がつかないが、なるべく自然な形で栽培していきたい、そんな風に思うようになった。
プロの農家の畑とは全然違うやり方だが、あくまで自分たちで食べるブドウを育てるのである。
なるべく農薬を使わず、除草剤も使わずに、無用な作業を極力減らしてブドウの木の生命力を信じたいと思う。
さて、3年目を迎えた私の畑仕事。
去年までと比べて妻も前のめりになっているので、どんな成果が出るのやら。
先祖代々の農地を私に残してくれた伯母に感謝しつつ、田舎暮らしを楽しんでいきたい。