今日から2泊の予定で琵琶湖に来ている。
妻と一緒に岡山に行く途中、京都で途中下車して琵琶湖まで足を伸ばしたのだ。
明日8月1日は私たち夫婦の41回目の結婚記念日であり、2人でささやかなお祝いの旅に出かけたというわけである。
年を取るごとに乗り物が苦手になった妻は、近頃岡山との往復にはグリーン車を利用するようになった。
ということで、私も妻と一緒にグリーン車に乗る。
私は断然飛行機派なので、新幹線はかったるくて嫌いなのだが、夫婦でグリーン車の旅といえばかつて一世を風靡した「フルムーン」を思い出す。
私たちも夫婦合わせて130歳、もう堂々たるフルムーン世代なのである。
京都駅で下車して、ちょっと贅沢なランチでも食べようかとお店を物色してみたりしたが、どうしても食べたいというものも見つからず、京都駅でサクッと食べて早めにホテルに行こうということで夫婦の意見が一致した。
新幹線を降りて、ホームからエスカレーターを降りていると、新幹線ロビーに店を構える蕎麦屋が目についた。
「総本家にしんそば 松葉」
私も何度か食べたことがある「にしんそば」の超有名店の出店のようだ。
「お蕎麦は?」と妻に聞くと、「いいよ」というのでうろうろ探し回ることもなく店選びがスムーズに決まった。
私たちが京都に着いたのは午後1時を少し回った頃だったが、店は思いのほか空いていた。
重厚感のある木製のテーブルが置かれた民芸調の店内。
やはり私たち同様、シニア客が目につく。
メニューを開くと、目に飛び込んできたのがこれ。
「冷やしにしんそば」(1815円)である。
京都名物「にしんそば」は何度か食べたことがあるが、「冷やし」は初めてである。
私がこれにしようと思ったら、妻が一足早く「冷やしおろしにしんそば」(1815円)を注文した。
「おろし」があっても値段は同じ、私も釣られて「同じもの」を頼んだ。
後で冷静に比較してみると、普通の「冷やしにしんそば」には「とろろ」がかけてあり、「とろろ」を「おろし」に変えたもののようである。
こちらが「冷やしおろしにしんそば」(1815円)。
値段の割に見た目は期待したほど豪華ではない。
やはり京都というブランド代が上乗せされているように感じる。
身欠きニシンの甘露煮が3枚。
そのうえに大根おろしをかけて、一番上に生麩が1つ乗っかっている。
これにそばつゆをぶっかけていただく。
まあ、予想通りの味。
妻は温かい「にしんそば」より好きと言っていたが、私はそれほどでもない。
「名物に美味いものなし」とは、昔からよく言われる話だ。
私にとって「にしんそば」はやはりそんな感じだ。
それでも京都で蕎麦屋に入ると、ついつい「にしんそば」を注文してしまうのはなぜだろう?
とはいえ、ランチを駅内で済ませたことで、ホテルに向かう電車に余裕で間に合った。
効率的に行動したい時には、新幹線ロビーの「松葉」は重宝する店である。
食べログ評価3.49、私の評価は3.30。
「総本家にしんそば 松葉 京都駅店」 電話:075-693-5595(予約不可) 営業時間:11:00~21:00 定休日:無休 http://www.sobamatsuba.co.jp/index.html