台風７号の直撃を受けた日本列島。
台風が日本海に抜けた後も新幹線の混乱が続いている。
１５日名古屋と岡山の間で終日計画運休となった後、１６日も静岡県での大雨で東京〜博多間で新幹線が全面ストップとなり、今日になってもダイヤの大幅な遅れが続いている。
これは単に天気のせいなのか、それとも日本人の劣化の表れなんだろうか？
そんな今年の夏、岡山で得た一つの教訓を記録しておきたい。
それは、タマネギの常温保存は７月まででやめ、真夏は冷蔵庫に入れておかないと腐ってしまうということである。
５月から６月にかけて収穫したタマネギは、昔の鶏小屋だった物置にぶら下げて常温保存していた。
タマネギはそうやっておけば長期保存ができるものだと信じ込んでいたのだ。
ところが、今月帰省した時、いくつかのタマネギが地面に落下しているのを見つけた。
おかしいなと思って落ちたタマネギを触ってみると、ブヨブヨとした感触が手に伝わった。
腐って吊り下げているヒモから抜け落ちたのだ。
もしやと思ってまだぶら下がっているタマネギをチェックしてみると、半数以上が柔らかくなっていて腐りかけていることがわかった。
並べてぶら下げていたニンニクも半分以上が腐ってしまい使い物にならなくなった。
腐ってしまったタマネギは裏庭に捨てた。
風通しのいい日陰にぶら下げておくというタマネギの保存方法もこの夏の猛暑の下では役に立たないらしい。
ネットで調べてみると、タマネギの常温保存は真夏になる前に取り込んで、冷蔵庫に収納して保存するのがいいという。
せっかく収穫したタマネギを廃棄しないといけなくなったのは残念だが、これも勉強。
義父が老人ホームで使っていた小型の冷蔵庫をもらったので、来年からは７月にはこの冷蔵庫にタマネギを移し冷蔵保存に切り替えることを覚えておきたい。
今年の夏、私の畑ではいろいろな野菜を収穫できた。
去年は上手にできたトウモロコシは、今年摘果のタイミングに岡山にいなかったため１つの茎にいくつもの実がついてしまい、きれいなトウモロコシはできなかった。
とはいえ、自分で食べるには十分で、放置栽培というのもありだと思った。
トウモロコシのほかに、今年初めて育てたスイカやカボチャ、パプリカも収穫時期を迎えた。
中でもパプリカは豊作で、黄色く色づいたもの、緑のままのものを織り交ぜて収穫しカラフルな野菜炒めにしていただく。
パプリカは畑に苗を植えた後、支柱を立てただけでほとんど世話をしていない。
これは我が家の月一農業にはピッタリの野菜といえるだろう。
スイカは収穫適期を逸して熟れすぎているかと思って切ってみたら、店で売られているスイカよりも皮の近くまで真っ赤に熟れていて、スカスカになることもなくまだ瑞々しい。
スイカの収穫タイミングは、果実の近くの節から伸びる巻きひげが茶色く枯れることだそうだが、このスイカの巻きひげはカラカラに干からびて黒ずんでいた。
スイカの表面も黄色くなっていたので、もう時期を過ぎてしまったかと思ったが、おそらくこれが完熟というタイミングだったのだろう。
７月に収穫した時にはまだ未熟だったが、８月初めのスイカは最高に甘くて美味しいスイカだった。
カボチャは緑色が薄く、切ってみると実も黄色が薄かった。
食べてみるとホクホクした栗のような味がして、カボチャ好きな妻には不評だった。
そのため、食用ではなく飾りとして玄関に置かれることとなり、来年以降もカボチャを育てるかどうかは検討事項ということになった。
８月の滞在の最後、裏庭に残っていたバジルを全部摘み取って、バジルソースを作ることになった。
猛暑に耐えたバジルの葉は縮れ、花が咲き始めている。
虫に食われた葉も目立ち、生のままサラダに添えるには美しくない。
ちぎった葉っぱを水洗いし、ニンニクやオリーブオイルなどと一緒にミキサーで撹拌していく。
バジルの葉がみるみるうちに緑色のペーストに変わっていく。
塩味を効かせパスタに絡ませて食べると、ちゃんとバジルソースの味がした。
ところが、空気に触れるとあっという間にきれいな緑色が黒ずんでしまった。
何故だろうと思いネットで調べてみると、酸化酵素が原因で黒くなるのが普通なのだということを知った。
黒くなるのを防ぐ方法としては、バジルをサッと湯通しして酸化酵素を不活性化するのだそうだ。
こうして自分でやってみると、いかに何も知らずに生きてきたかがわかってくる。
それでも去年に比べれば、野菜づくりもだいぶ慣れてきたと言っていいだろう。
一つ試して、一つ失敗して、一つ学ぶ。
その繰り返しが人生を豊かにしてくれるのだ。
好奇心が枯れるまで、せいぜい新しいことにチャレンジしたいと改めて思った猛暑の夏である。