<吉祥寺グルメ>東京@グルメ🍽️ 44年目の結婚記念日は四谷のポルトガル料理店「マヌエル・カーザ・デ・ファド」のランチでささやかなお祝い @千代田区

昨日は、私たちの44年目の結婚記念日だった。

それだけではない。

妻と初めて出会ったのは18歳の時だったから、今年はちょうど50年目ということになる。

その間いろんなことがあったけれど、なんとかここまで夫婦としてここまでやってこられた。

日頃口にしない妻への感謝の気持ちを込めて、二人だけのランチに誘う。

「何が食べたい?」と聞くと、「ポルトガル料理」という意外な返事が返ってきた。

どうやら最近見たテレビで横浜のポルトガル料理店が紹介されていたらしい。

この暑い中、横浜まで行くのも面倒だということで、私は以前一度だけ行ったことのあるお店を提案した。

その店は、四谷にある。

四ツ谷駅から数分の閑静な路地にその店はあった。

赤と緑色のポルトガルの国旗が見える。

現役生活の最後の頃、新規事業を探して各国の政府観光局とお付き合いをしていたのだが、その縁でマカオ観光局の方からお招きいただいたのがこの店だった。

マカオは今でこそ中国に返還されているが、1999年まで実に440年にわたってポルトガルが支配していた。

店は、コンクリート製の階段を下った地下にある。

『マヌエル・カーザ・デ・ファド』

2003年にオープンしたというポルトガル料理の名店である。

店名の『カーザ・デ・ファド』とは「ファドの家」という意味だ。

「ファド」とはポルトガルの伝統音楽で、その哀愁を帯びたその歌声に魅了された日本のファンも多い。

時々、店内ライブも催されるようで、入り口にはファドのライブ演奏のポスターが飾ってあった。

店内は広々としていて、当日朝の予約も可能だった。

妻が好きなタイル張りの床。

ワイングラスが並ぶ趣のあるカウンター。

そして何よりも、青と白のコントラストでポルトガルの港町を描いた大きなタイル画が来る客の目を惹きつける。

妻も落ち着いたこの店の雰囲気が気に入ったようだ。

適度に客がいて、ザワザワしていないのがいいと言った。

さて、何を食べようか?

正直、ポルトガル料理についてはほとんど知識がない。

最初に、ドリンクメニューを渡された。

ポルトガルといえばやはりワインだとは思うが、そのリストの中に「サングリア」の文字を見つけた。

「サングリア」はワインをベースに、フルーツやハーブ、スパイスなどを入れて作るスペインやポルトガルではとてもポピュラーな飲み物で、暑い日には氷で冷やして気楽に楽しむいかにもイベリア半島らしいお酒である。

私は迷わず、この「サングリア」(900円)を注文することにした。

続いてはお料理。

ここのお昼のメニューには、4800円の「ブランチコース」も用意されているが、私たち、特に妻は近頃たくさん食べられなくなっているので、6種類の中からメインを選ぶ「ブランチセット」を2種類注文することにした。

私は、なんとなくポルトガルのイメージがある「タコの雑炊」(3000円)をチョイス。

妻は、シンプルに「鶏もも肉のロースト」(3000円)を選んだ。

すぐに、私が注文した「サングリア」がテーブルに運ばれてきた。

スペインなどでは大きな器に大量にサングリアを作り、そこからグラスに並々と注いでガブガブ飲むイメージだったが、そこは日本、通常のグラスワイン程度の量で提供される。

赤い液体の中には氷とカットされたオレンジが浮かぶ。

冷たくて甘い、夏のドリンクである。

続いて、スープが運ばれてきた。

トウモロコシとジャガイモで作った冷たいポタージュ。

これまた冷たくて甘く、とても美味しい。

そういえば、冷製スープなんて飲むのは何年ぶりだろう?

お次は3種の前菜。

思ったよりボリュームがあり、とてもお得感がある。

生ハムと小魚のマリネ、そしてタコのサラダ。

妻は最近ハムを食べないので、それも私がいただく。

タコのサラダはクロアチアなど地中海のイメージが強いけれど、さっぱりしていてそれでいて食べ応えもあり、暑い夏にはピッタリの一品である。

どれも塩味がしっかりしていて美味しい。

普段から塩分の摂りすぎだと妻から注意される私でさえ、塩がよく効いているなあと感じるのだから、ポルトガル料理は結構塩分多めなんだろう。

そしていよいよメインディッシュが登場する。

まずは私が選んだ「タコの雑炊」から。

こちらは予想したほどにはタコの存在感がなく、魚介のリゾットといった感じだ。

一方、妻が頼んだ鶏肉のローストは、イベリア半島らしい派手なお皿に盛られ結構ボリュームもある。

タコの雑炊とのバランスもちょうど良く、二人で鶏肉と雑炊を分け合いながら、「いい組み合わせだった」と納得した。

鶏肉には2種類の調味料が添えられていて、赤い方はピリッと辛いチリソース風。

二人ともお気に入りは白い方で、玉ねぎとレモン、オリーブオイルの組み合わせはどんな料理にも合いそうな格別な調味料だった。

調べてみると、ポルトガルではとてもポピュラーな調味料のようで、このソースのおかげで鶏肉のローストが一段と美味しくいただけた。

個人的には、「タコの雑炊」よりも断然、「鶏もも肉のロースト」の方が美味しいと感じた。

ポルトガル料理といえば、このワインも欠かせない。

甘口の「ポートワイン」である。

発酵途中にブランデーを加えるのが特徴で、私もほとんど馴染みがないがここはぜひ試してみるべきだろうと思い、リストの中から手頃なグラスワインを注文した。

『カザル・ドス・ジャルドス/ルビーポート』(1000円)

調べてみると、ポートワインの中心地であるドウロ地区の歴史あるワイナリーということで、まずまずのチョイスだったようだ。

そしてセットメニューの最後には、デザートとコーヒーも付いていた。

この日のデザートは、「セラドゥーラ」というポルトガル発祥のスイーツだった。

ポルトガル語で『おがくず』を意味する「セラドゥーラ」は、砕いたクッキーに生クリームやコンデンスミルクを加えたシンプルなスイーツで、とにかく甘い。

甘党の私はたいていコーヒーにお砂糖をたっぷり入れて飲むのだが、この日ばかりはとても砂糖を使う気になれなかった。

めっちゃ甘い「セラドゥーラ」を少しずつ口に入れて、酸味のあるコーヒーを飲む。

最近の日本ではコーヒーもスイーツもみな薄味になってしまったが、私はこうした前時代的なメリハリのある味が好みなのである。

ここ数年、妻は飛行機に乗ることを嫌がるようになり、もう死ぬまで一緒に海外旅行に行くことはできないかもしれない。

でも世界有数のグルメタウンである東京には、ありがたいことに世界各国のレストランが揃い、いながらにしてさまざまな国の料理を食べることができる。

これからも時々、二人で旅行した国の料理や知らない異国の味を楽しんでみたい。

歳を取ると徐々にできなくなることも増えるけれど、工夫しながら私たちらしいシニアライフが実現できたら、それはそれで新鮮で楽しいかもしれない。

そんなことを考えた44年目の結婚記念日であった。

食べログ評価3.49、私の評価は3.50。

「マヌエル・カーザ・デ・ファド」
電話:050-5593-7675
営業時間:11:30 - 14:30 / 18:00 - 22:00
定休日:日曜
https://www.instagram.com/manuel.yotsuya/

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