先週の日曜日。
引きこもり生活のお昼ご飯として妻が買ってきたのが、お彼岸にふさわしい「おはぎ」だった。

創業安政二年、吉祥寺の老舗「御菓子処 俵屋」。
我が家愛用の和菓子店である。

妻が買ってきたのは、つぶあんときなこの「お彼岸おはぎ」。
俵屋さんがお彼岸に合わせて作る季節もののようだ。
つぶあんときなこの他に、こしあん、うぐいす、ごま、くるみの計6種類作っているそうだが、妻が訪ねた時にはつぶあんときなこの2種類しかお店に並んでいなかったそうだ。

私は迷わずつぶあんを選んだ。
大きな小豆がおはぎの表面で存在感を示している。
口に入れると、上品な甘みが口中に広がった。
絶品のおはぎである。

きなこのおはぎは、ゴツゴツした表面にたっぷりのきなこがまぶしてある。
通常、きなこのおはぎといえば、おにぎりのようなご飯の表面にきなこがついているだけなのだが、俵屋さんのそれは違った。

おはぎの中にあんこが入っているのだ。
中にあん、外にきなこ。
これも、とても美味しい。
この日の午後、三男が彼女を連れてくるというので、おはぎを食べさせてやろうという話になり、妻は再び俵屋さんへ。
今度は、こしあんとごまのおはぎが並んでいたそうで、その2種類を買ってきた。
夕飯を共にしてお腹がいっぱいになったらしく、おはぎはお土産として持って帰った。
その代わりに、俵屋さんのお饅頭を食後に食べた。

俵屋の銘菓「御召列車」。
大正13年、昭和天皇のご成婚の年にそれを記念して作った山芋を使った饅頭だ。
昭和24年には、昭和天皇が行幸の際に御召列車の中で出された由緒ある銘菓だという。

もう一つ妻が買ってきたのは、あまり見たことのないお饅頭。
お尻の形に見えるが、桃を形どったものだと言う。

切っていると、中に白あんと共に若い桃の実が入っている。
梅の実のような印象だが、食べると確かに桃だ。
息子たちにはあまり評判がよくなかったが、私は好きだった。
桃の香りをしっかりとどめつつ、青々しい若さを感じさせる。

江戸時代から続く老舗和菓子屋は、今も季節ごとに新作にトライしている。
コロナ騒動でどこのお店も苦労しているが、我が家にとってはなくなっては困る大切なお店。
こういう時だからこそ、応援していきたいと思うのだ。
食べログ評価3.37、私の評価は3.70。
「御菓子処 俵屋」 電話:0422-49-5671 営業時間:10:00~19:00 定休日:月曜
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