🇨🇳中国/南京 2017年5月 3泊4日
南京で宿泊したホテルとその近くにあったマッサージ店をご紹介します。
交通の便がよく、モダンで、清潔で、眺めも朝食も十分満足できるホテルでした。ホテル前の雑居ビルにあったマッサージ店での体験もちょっとスリリングで面白かったので、南京に行かれる方はご参考にしてください。
ノボテル南京セントラル
私が南京を訪れたのは、2017年。久しぶりの中国でした。
地下鉄1号線と2号線が交差する「新街口駅」近くに宿を取ったのは私的には大正解だったので、ご紹介したいと思います。

新街口の駅を降りると近代的な超高層ビルが立ち並び、大きなサイネージ画面からは中国製スマホなどのCMがド派手に流れていました。
中国の変容ぶりに驚きながら駅から歩くこと数分。予約していたホテルに到着します。
ガラス張りの近代的な外観で、とにかく立地が最高でした。

「NOVOTEL」はフランスのホテルチェーンで、パリ支局時代よく利用させてもらいました。
ちょっと気の利いたセンスがいいビジネスボテルで、コスパが高く安心できます。

ロビーは清潔で機能的。フロントの人も英語は話しますが、それほど上手ではないので、逆に会話は成立しやすいと思います。日本のホテルに近い印象です。
チェックインの際に、クレジットカードから多めにデポジットを取られるました。払わずに逃げる客がいるからでしょうか?
デポジットは、もちろんチェックアウト後に返金されます。

部屋は11階でした。
廊下もカーペットが敷かれ、綺麗です。

大きなベッド。
広く開けられた窓からは新街口の高層ビル群が目の前に見えます。

洗面所もモダンで、綺麗に整えられていました。

バスタブはなく、シャワールームだった。天井に大きなシャワーヘッドが取り付けられていて使い勝手は悪くないのですが、工事が杜撰なのか透明なドアの下から水が抜けて外に流れ出してしまうのが難点でした。
見た目はいいのですが、こうした細かい点はやはり雑な印象です。ちなみにトイレにウォシュレットはありませんでした。

一方、Wi-fi はすぐにつながりました。
パスワードも必要ありません。セキュリティーはちょっと心配ですが、当局に監視されている前提で、不必要な通信は使わないようしたのでさほど気にはなりませんでした。
テレビは81チャンネル

テレビは多チャンネルで、中国各地のテレビ局の番組が見られます。海外のチャンネルもいくつも入っていて、NHK(国際放送?)も見られました。
全部で81チャンネル、南京の放送局だけで10以上のチャンネルがありました。

ニュースのチャンネルが多く、言葉はわからないものの不正を糾弾する内容が多いように見えました。印象的だったのは、当局が撮影した映像が膨大にメディアに提供されていることです。
たとえば、高速道路の路肩走行をしていて捕まった男女を警察官が撮影した映像が流れます。女の方が猛然と警察官に文句を言い、ついには一人の警察官に摑みかかる、そんなシーンを別の警察官が撮影しているのです。女はモザイク加工されることもなく顔をテレビにさらされます。
これもお国柄、メディアでは絶対に撮れない迫真の映像でした。

番組の合間には、当局による不正撲滅のメッセージが流れます。不正と戦って国民の支持を得ていると伝えられる習近平体制の一端を垣間見る気がしました。

夜になると、窓から見える街はイルミネーションに光り輝きます。
目の前はアメリカの小売大手「ウォルマート」が入る商業施設でした。
ホテル周辺の未来的イルミネーションや食事の情報は、「新街口から夫子廟へ・・・美味しい中華料理を求めて過去と未来が入り乱れる夜の南京を歩く」をご覧ください。
充実の朝食ビュッフェ

このホテルのオススメは朝食です。
中国らしく、点心やお粥も数種類用意されていました。

サラダやパンなど通常のビュッフェメニューももちろん揃っています。

私のお気に入りは種類豊富な薬味の数々。特に美味しいザーサイが食べ放題なのは最高でした。

そして最初の朝食は、こんな感じ。
ちょっと饅頭系に惹かれすぎてしまいました。

緑の飲み物は意表をついた「きゅうりのジュース」。
正直、これは美味しくなかったです。

2日目の朝食は洋食風にしてみました。
3日目の朝は早朝にチャックアウトしたので、残念ながら朝食は食べられなかったのですが、他のホテルとは比較できないものの今回のホテル選びには満足しています。
3泊で1525元、日本円にして1泊9170円でした。
Booking.comの評価10点満点の8.7、私の評価は9.3としておきましょう。
足マッサージ
さて、話は変わってマッサージの話です。
ノボテルに着いた時から、ホテル前にある古い雑居ビルの窓に書かれた「足浴」の文字が気になっていました。

5月6日の夜、死ぬほど足が疲れていました。
この日私は、朝から南京博物院、明孝陵、中山陵さらに南京駅を歩き回り、気がつけば38543歩、21キロも歩いて、足がパンパン、疲れたを通り越し痛くなっていました。

そこで、ちょっといかがわしい雑居ビルの3階に「富僑足浴」と書かれたその店を体験してみることにしました。
金目のものはすべてホテルに残し、300元だけをポケットに押し込み雑居ビルに入ってみました。

エレベーターはなく、薄暗い階段を3階まで上がります。

ただ店の入り口は思いのほか綺麗でした。
中に入ると、受付に女性が2人います。日本語はもちろん、英語も通じないようです。私を見て責任者らしき男が料金表らしきものを示しながら中国語で説明をはじめました。

会話はまったく成立しません。ただ漢字が理解できるのはありがたいことです。
とにかく足が疲れていたので「帝王足浴」を指差して「これこれ」と言ってみました。男はなぜかその下の「古典泰式」を勧めるのですが、私は「いやいや、帝王足浴だ」と主張しました。
男は困った顔でスマホを取り出し「Google翻訳」を使って何かを伝えようとします。彼のアプリは日本語に対応していないようで、最初韓国語の文書を示しました。私は「リーベン、リーベン」と言って日本人であることを知らせると、彼は今度は英語に翻訳して私に見せます。正しく翻訳されていないのか、意味が通じません。「わからない」と首を振ると、彼は別の文章を翻訳しました。
どうやら今混み合っていて、タイマッサージならすぐできるが、足浴だと20分ほど待つということを伝えようとしているらしいということがわかりました。私は大きく頷いて、改めて「帝王足浴」を指差しました。
少し待つつもりでいたのですが、案外すぐに小部屋に案内されました。

質素な部屋ですが、予想していたよりは綺麗でした。シーツも清潔でテレビもあります。
しばらくして一人の女性が入ってきました。30歳ぐらいでしょうか。やはり言葉はまったく通じません。まず、お茶とスイカが出されます。用意された服に着替えて、あとは彼女にすべて委ねました。
女性は最初、言葉が通じないのに困った様子でしたが、中国人にしてはにこやかで丁寧に中国語で話しかけてくれました。笑顔の対応は中国に来て初めてです。彼女は、私が理解していないと見るや、身ぶりで意思を伝えようと努力してくれました。
帝王足浴

まず彼女は何やら得体の知れない液体の入った桶を持ってきました。桶の中に足を入れろと言っているようです。
足を入れると温かく、ヌメヌメした感触でした。薬草が入ったお湯なのかなと思いましたが、確認するすべがありません。
疲れた足がほぐれていくような心地よさ、これは正解です。
足を温めたまま仰向けに寝かされ、頭皮のマッサージ。これは結構痛い。さらに顔、腕と順番にマッサージしてくれるのですが、力はなかなか強いのにツボに当たっていない気がする・・・。
そうしているうちに、じんわりと汗ばんで来ました。

続いて、膝に湿ったガーゼをあてその上からラップをぐるぐる巻きにされました。
ひんやりとした感触が気持ちいい・・・

何を貼ったのか見せてもらうと「生姜」と書いてあります。何だろう?
桶から足を出し足裏マッサージへ。ローションをつけて丹念に足裏をこすります。私の希望していた通りの展開に満足していると、次第に生姜のガーゼが熱くなってきました。
どんどん熱くなり、じんじんと刺すような刺激が膝を襲います。
「これはやばい」。
痛みを感じるほどになり、このまま我慢していて大丈夫なのかと心配になった頃、彼女は「外すか?」とジェスチャー付きで聞きます。もちろんすぐに外してもらいました。
その後、足裏の吸引、ふくらはぎや腿のマッサージ、うつ伏せになって背中のマッサージと続きます。背中のマッサージはちょっと乱暴でした。
終わったのは午後11時20分。確かに100分コースでした。
これで178元(約3211円)は悪くないと思いました。
女性にチップをあげようと思っていたのですが、その間もなく彼女は部屋を出て行ってしまいました。チップの習慣はないようです。
会計は料金表の通り。明朗会計でした。
南京のマッサージ体験。ノボテル前の「富僑足浴」はオススメです。
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