今日、岡山から吉祥寺に戻ってきた。
台湾から中国方向に進む台風3号から湿った空気が流れ込んでいる影響か、梅雨明けしたはずの日本列島は今日広い範囲で不安定な天気となり、岡山でも未明から雷が鳴り時折激しい雨が降った。
おかげで私が乗る飛行機も少し遅れてしまった。

今の季節、雨と暑さでまともに畑仕事ができない日が続く。
だから早朝6時ごろから畑に出て、草刈りなどやらねばならない最低限の仕事をこなすと、午前中は大谷翔平のメジャーリーグ中継、午後は大相撲名古屋場所の中継をテレビで見て、空いた時間は昼寝をしたり録画したドラマやドキュメンタリーを見たりして、家でダラダラ過ごすことが多かった。
そんな気ままな7月の帰省で少し残念だったのは、収穫間際の桃を何者かに食われたこと(おそらく犯人はハクビシン)と順調に育っていたサツマイモの畑を何者かに掘り返されたことだった。
畝を覆い尽くすように繁茂していたサツマイモの葉っぱが引っ張られて下の土が掘り返されている。

犯人が残したと見られる足跡を見つけた。
これは間違いなくイノシシの仕業だろう。
去年も一昨年もイノシシにサツマイモ畑を荒らされたため、今年はこれまで一度もイノシシの被害がなかったお墓脇の畑を選んで植えつけたのだが、ここもやはりイノシシの活動範囲だったようである。

今の時期に掘り返してもまだ芋などできていないのに、本当にイノシシはバカで無神経だ。
いくらサツマイモが好物だからといって、せっかく地面に根を張りすくすく育っていたサツマイモを今の時期に掘り返してしまっては、芋ができる前に枯れてしまうではないか。
それではイノシシにとってもメリットはないだろう。

と思いながら荒らされた畑を観察していると、サツマイモの根が少し膨らんで芋ができ始めていることに気がついた。
そうか、もう7月になると小さいながらも掘れば芋を見つけられるかもしれないのだ。
イノシシは単なるバカではなく、私よりも食べられる物の在処を知っているのかもしれない。

嘆いていても仕方がないので、引き抜かれたサツマイモの蔓を元に戻し、根元を埋めて掘られた穴には培養土を足した。
これでうまく再生してくれるかわからないが、このまま荒らされたままで放置しておくわけにはいかない。
あれほど勢いの良かった葉っぱは見る影もなく元気がなくなりうなだれている。

そしてサツマイモ畑の周辺には、トウモロコシ畑で使っていたイノシシ除けのネットを張ってみた。
イノシシが本気で荒らす気になれば、こんなへなちょこネットなど簡単になぎ倒すだろうが、まあ気休めぐらいにはなるだろう。
とりあえず、こうして応急処置を施してサツマイモの復活を待つことにする。

トウモロコシの収穫に始まって、桃や枝豆、夏野菜と、大地の恵みを日々いただいた7月。
おかげでスーパーで購入する食料品が普段よりもグッと少なくて済んだ。
東京に戻るのを前に、畑をひと回りして実っている野菜を片っ端から収穫した。
そのまま置いておいても8月に再び岡山に来る時までには確実に腐ってしまうだろうと思ったからだ。

トマト、ミニトマト、ゴーヤ、ナス、パプリカ、シシトウ、万願寺とうがらし。
そして別のカゴには、キュウリにオクラ、大葉や赤ジソも。
なかなかにカラフルである。
これら野菜のほとんどはダンボールに詰めて東京に送った。
自分たちで食べるほかに、8月に会食を予定している息子たちの家族にも分けるつもりだ。

黄色く変色したゴーヤは送るには柔らかくなりすぎていたため、その日のうちに調理して食べてみた。
緑色のゴーヤに比べると熟して柔らかくなり、中の種は赤いゼリー状のものに包まれていた。
苦味は薄くなっているものの、味や食感はやはり普通の緑のゴーヤの方がいいみたいだ。

帰る前日、裏庭に仮植えしていた九条ネギを掘り上げて、干しネギ作りを試みる。
こうして根っこの部分だけを切り取って日陰にぶら下げて1ヶ月ほど乾燥させ、8月か9月に再び畑に植えてやると、そこからまた成長して株がどんどん増えていくのだそうだ。

干しネギと入れ替わるように、鶏小屋にぶら下げていたタマネギとニンニクを納屋の中に移す。
去年、真夏の高温によって鶏小屋にぶら下げていたタマネギが腐って落ちてしまったことがあり、今年は少し涼しい納屋の中で保存状態の違いを確かめてみようと思ったのだ。

冬から春にかけての作業が、美味しい作物となってこの時期に一斉に食べ頃を迎える。
その意味では、いろいろやることはあっても7月の畑仕事は楽しい。
もっともっと経験を積んで、イノシシとも笑って共存できるような知恵のある人間になりたいと思っている。