去年のいつだったか、私が不在の間に三男家族が吉祥寺に来て、妻を交えて飲茶の店に行ったという。
そのお店は「コピス吉祥寺」の中にあって、去年オープンしたばかりの新しい店らしい。
妻の話を聞いて、私も行ってみたいと思った。
吉祥寺には美味しい飲茶の店がないからだ。

妻に連れられた訪れたのはコピス3階にある『GREENING広場』。
普通に街を散歩していても、ここにあるお店にはなかなか気づかない。

お店の名前は「CANTON8茶楼」。
上海に本店を置く香港料理のお店で、『世界で最もリーズナブルなミシュランガイド2つ星』を売りにしているという。
2022年に日本初上陸で銀座店をオープンしたのに続き、去年の夏、ここコピス吉祥寺に2号店を開いたということらしい。

店内は広々としていて、カジュアルな雰囲気。
ミシュラン2つ星の堅苦しさは微塵も感じない。
実際にこの吉祥寺店がミシュラン2つ星を獲得したわけではないので当然かもしれないが、どちらかといえばファミレスっぽいと私は感じた。

事前に電話で問い合わせると、「席はいっぱいあるので予約の必要はない」と言われ、午後1時すぎにブラリと訪れたのだが、実際には空いているテーブルは1つだけで危ういところだった。
客層は平日のお昼ということもあり、やはり吉祥寺マダムたちが中心で、目立たない場所にも関わらず結構繁盛しているようである。

ランチタイムのメニューとしては、3300円のコースが1つと「吉祥寺ランチセット」が6種類。
ランチセットの値段は、スープやデザートが付いて1800円から2080円とお手頃だ。
コースもセットも点心が2〜3種付いたものが多いものの、飲茶の店というほどに点心中心のレストランというわけではなさそうである。

ランチセットとは別に、紹興酒をグラスで1杯注文した。
「関帝5年」という紹興酒で値段は600円。
「超王台」というボトル1本3万円を超える紹興酒も用意されていた。

ポットの中国茶も5種類揃っていて、私たちは「鉄観音」を注文した。
3回までお湯を注いでもらえるので、1つのポットで2人たっぷりとお茶を楽しむことができた。

そうこうしている間に、私が注文した「吉祥寺ランチセット B」(1800円)が運ばれてきた。
担々麺をメインに、よだれ鶏、麻婆丼、本日のデザートがセットになっている。
このセットには点心が含まれていないことに、注文した時には気づかなかった。

久しぶりにいただく担々麺はクリーミーで辛味もしっかりあり、想像していた以上に美味しかった。
ミシュラン2つ星かどうかは別にして、コックの腕は悪くないようだ。

麻婆丼も悪くない。
ランチセットの中には「特製麻婆豆腐」をメインにしたものも用意されていて、麻婆豆腐はこの店の看板メニューの一つでもあるようだ。

一方、よだれ鶏は私には少し物足りなかった。
辛味に対して旨みが若干足りない印象だ。

この日のデザートは「ココナッツプリン」だったが、これはまあ可もなく不可もなくというところだろうか。

妻が選んだ「ランチセット A」(1800円)は、「香港式ワンタン麺」をメインによだれ鶏と本日の点心2種、そして本日のデザートの組み合わせだ。
香港ではワンタン麺がとてもポピュラーで、私も香港を訪れた際よく食べたことを思い出す。

ワンタン麺にプリプリのワンタンが2個入っていたので、妻は私に点心をくれた。
醤油などはテーブルには置かれておらず、そのまま食べるのがこの店の点心の食べ方のようだ。
この日の点心は、エビシュウマイと水晶餃子?の2種。
まあ普通の美味しいのだが、単品メニューを確認すると、点心はどれも2個で800円ぐらいからと私の感覚からすると結構お高い。
飲茶といえば若い頃、初めて訪れた台湾で点心のワゴンが行き交う賑やかなレストランに連れて行かれ、値段も気にせず好きなものを好きなだけ食べた記憶が今も頭を離れない。
飲茶といえばあの熱気、そしてワゴンを呼び止めてせいろの蓋を開ける時のワクワク感がたまらないのだが、この店も含め、日本の飲茶のお店は私には物足りなく感じるのである。

とはいえ、1800円で食べられる中華ランチ、悪くはなかった。
大勢での会食の際などに、また使わせてもらおうと思う。
食べログ評価3.27、私の評価は3.50。
「CANTON8茶楼」
電話:050-5597-1293
営業時間:11:30 - 15:30/17:00 - 21:30
定休日:不定休
https://www.instagram.com/canton8.kichijoji/