<吉祥寺残日録>2024年春、井の頭公園の桜と成長する孫たちのこと #240409

岡山での用事をひとまず切り上げ、7日に吉祥寺に戻ってきた。

駅に降り立つと、井の頭公園方面に向かう人の波に驚かされる。

東京でも桜が満開となり、日曜日で比較的天気の良かったこの日は今年最高の花見日和だったのだ。

駅の南口はそれこそ驚くほどの混雑で、普段行列など見たことのないたこ焼き屋やバインミーを売る店にまで行列ができていて驚いた。

さぞかし、公園は賑やかなことだろう。

マンションに戻ってベランダから公園を見下ろすと、七井橋の上にたくさんの花見客が見えた。

池のボートもすべて出払う大盛況。

やはり春はいい季節である。

私たちが東京に戻るのを待っていたかのように、三男が孫を連れて遊びにきた。

共稼ぎの奥さんがこの日は友人と出かけることになったようで、息子は妻の食事をあてにしてやってきたらしい。

孫は1歳半になり、今が可愛い盛り。

そんな子供の姿を私たちに見せたい気持ちもあったのだろう。

孫はいつの間にか歩き回るようになっていて、休む間もなく次から次へと我が家の物を引っ張り出して部屋中をぐちゃぐちゃにした。

そして妻が作った晩ご飯を美味しそうに平らげて、さして困らせることもなく帰っていった。

どんどん人間っぽくなる赤子の成長を見るのは、何にも増して元気をもらえるというものだ。

翌日、妻と二人で井の頭公園を散歩する。

西園の桜はまさに満開だったが、この日は天気が悪いせいか、いつも桜の下で遊んでいる保育園の子供たちの姿はなかった。

西園にはソメイヨシノだけでなく、多品種の桜が植えられていて、私たち夫婦のお気に入りは白い花と若葉が美しいオオシマザクラである。

高齢者の仲間入りをした記念に岡山の畑にソメイヨシノを1本植えたが、今度はオオシマザクラを植えたいねと話しながらその白い花を楽しんだ。

井の頭池の周囲をぐるりと回る。

私のお気に入りのスポットは、池の東の端、神田川が流れ出す橋の上から見る桜である。

でも、どんよりした空模様では桜の花はやはり今ひとつ映えず、むしろ地上に咲くヤマブキの花の強烈な色が自ずと目に飛び込んでくる。

畑にヤマブキを植えるのも悪くない。

いっそ、白ヤマブキを植えてみるのはどうだろう?

果たして岡山でその苗が手に入るかどうか、まあ偶然出会うことがあれば、ぜひそうしよう。

多くの人が桜の花にカメラを向ける中、私は新緑のモミジをスマホで撮影していた。

イロハモミジは紅葉時はもちろんだが、新緑がとても美しいと思う。

できることなら、モミジの木も岡山の畑に植えられるといいのだが。

妄想はどんどん膨らんでいく。

そして今日。

朝からの雨と風で、池の上には花筏ができていた。

過去10年で最も遅かった今年の桜だが、いざ咲き始めるとあっという間に満開になり、この雨でもう盛りは終わった。

それでも、桜は散るもまた良し。

その年、その年で違いがあることこそ重要なのだ。

ただ、こんな悪天候の中、キッチンのリフォームの打ち合わせのために来宅した担当者の方にはこの風雨は気の毒であった。

そして午後、長男の家を訪ねた。

長男の家では今日2人の孫が入学式を迎えたからだ。

女の子は今日から中学生。

初めて着る制服姿は、もう彼女が思春期に入ることを感じさせる。

めでたいはずの入学式は激しい風雨で台無し。

せっかくの制服もずぶ濡れになってしまったらしい。

可哀想なのでお寿司と唐揚げ、そしてチョコレートケーキをお祝いに持っていく。

ケーキを食べようかと用意しているところに、男の子が帰ってきた。

彼は今日から高校生。

受験の時にインフルエンザを患いながらも志望する都立高校に合格した。

すっかり成長した2人の孫の姿に、年の流れを感じてしまう。

彼らにどんな未来が待っているのか、少し気になる。

私たちの時代は終わり、彼らの時代が始まるのだ。

平和で、自由な社会が待っていることを願うばかりである。

井の頭の桜2017

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