<吉祥寺残日録>60男の調理修行🔪 今日はタイ料理の日!昼は「カオトム」、夜は「ガイヤーン」&「カオパット」 #221228

図書館で借りてきた「男子厨房 居酒屋料理」という本を眺めていたら、突然タイの焼き鳥「ガイヤーン」を作ることを思い立った。

この本に「ガイヤーン」が載っていたわけではなく、「タンドリーチキン」や「パクチーチキン」などの料理の写真を見て、妻が好きな「ガイヤーン」を作ってみようと思ったわけだ。

バンコク特派員をしている頃、私はタイの辛い料理が大好きだったが、まだ幼かった子供たちには辛すぎるので、よく「ガイヤーン」を注文した。

妻にとって、子供たちと一緒によく食べていた「ガイヤーン」はバンコク時代の思い出の料理なのだ。

妻に話すとすぐに乗ってきて、午前中にお店に行ってパクチーと鶏肉を買ってきた。

豚ひき肉も買ってきたので、お昼はタイのお粥「カオトム」にしようという。

まず最初に、ひき肉とニンニクをフライパンで炒める。

これは私の担当だ。

その間に妻がパクチーを適当な長さにカットする。

夜もパクチーを使うので、少し残しておく。

妻は、鍋にお冷やご飯を入れて、パクチーの茎と一緒に茹で始める。

そこに、私が炒めたひき肉とニンニクを加えて、さらに茹でる。

味付けは塩を少々加えただけだ。

こうして少しとろみがついたところで火を止め、丼に「カオトム」をよそう。

私と妻では味の好みが違うので、ナンプラー、レモン汁、塩、砂糖、酢、旨辛醤などで自分の好みの味に整える。

「カオトム」は岡山でも自家製のパクチーを使って作ったことがあるので、もう簡単である。

そして間違いなく美味しい。

そして夕方。

「ガイヤーン」の準備を始める。

妻が買ってきたのは330グラムほどの鶏もも肉を2つにカットし、ほんの一部を「カオパット」用に残しておく。

ボウルに入れた鶏肉に、ナンプラーとハチミツを各大さじ1、オイスターソースと酒を各小さじ2を加え、生姜とニンニクのすりおろしたものも入れてよく揉み込む。

このまま最低1時間置いておく。

パクチーが余りそうだったので、タイの香りを加えるためにボウルに放り込み、鶏肉に香り付けをする。

そして1時間後、皮を下にして鶏もも肉をオーブンに入れる。

とりあえず190度で10分ほど焼いてみた。

まだ焦げ目はついていないようなので、裏返して今後は200度で10分焼いた。

「ガイヤーン」というにはいささか違和感もあるが、なんとか焼きあがったようだ。

私が初めて作った「ガイヤーン」の完成だ。

熱くなったオーブンで火傷をしないように、恐る恐る皿に取り分ける。

鶏肉を焼いている間に、もう一品、タイの炒飯「カオパット」を用意する。

レシピに書かれた材料をわざわざ揃えることはせず、家に残っていた具材を使って鶏肉を使った「カオパット・ガイ」を作る。

まず、刻んだニンニクとパクチーの茎を炒める。

「ガイヤーン」に使った鶏肉の一部を炒め、さらにキュウリとミニトマトをフライパンに投入する。

そこに卵を割り入れて素早く炒める。

間をおかずに、お冷やご飯を入れて全体を混ぜながら炒めていく。

味付けは、ナンプラーとオイスターソース、醤油、砂糖をそれぞれ適当に。

妻が味を濃くしないでというので、全部少なめに加えて焦げ付かないように炒め続ける。

最後にパクチーの残りを加えて完成。

妻の分を皿に取り、残った私の分だけもう少し味を濃くする。

「ガイヤーン」と「カオパット」のタイ風ディナーが出来上がった。

好みで、ナンプラーとレモン汁で味付けしながらいただく。

「ガイヤーン」の方は、見た目はまずまず。

でも本場のものと比べると色が薄く、味も薄かった。

鶏肉にまだ味が十分に染み込んでいない。

フォークで鶏肉に穴を開け味を染み込ませるのを忘れていたのが原因らしい。

レシピによっては一晩タレにつけておくというものもあるので、時間があればもっと長くタレの味が染み込む時間を確保した方がよさそうだ。

一方「カオパット」は、火力が弱かったせいとトマトを入れてから出来上がるまでの時間が長すぎたため、ベチャベチャになってしまった。

味も薄く、本場の「カオパット」まではまだかなりの距離がある。

レシピの中には、カルディで売っているタイ独特の「シーズニングソース」を加えないと本場の味にはならないと書いてあるものもあった。

タイの青唐辛子が入っていないのも決定的な違いだ。

少なくとも、砂糖とナンプラーはもっと入った方がよかっただろう。

数々の反省点はありつつも、食べられないほどひどい味でもなく、ナンプラーやレモン汁などで味を調整しながらそれなりに美味しくいただいた。

妻もまあ、それなりに満足してくれたようだし、私が料理をすることを基本的には歓迎してくれている。

でもこんなレベルで満足することはできない。

バンコクで美味しいタイ料理を食べてきたので、あの味をなんとか自宅で再現できるようになりたいではないか。

「ガイヤーン」も「カオパット」も次回いつかまたリベンジすると誓った。

今年から少しずつ料理をするようになって、自分で料理することの楽しさに目覚めた。

来年はもちろん、元気な間はずっと料理の腕を磨いていきたい。

主婦のような義務としての料理ではなく、楽しんで創意工夫しながら美味しいものを食べられれば最高だろう。

<吉祥寺残日録>60男の調理修行🔪 『男子厨房 居酒屋料理』より「蒸し鶏のゆずこしょうあえ」&「スパイシーナッツ」 #220426

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