こまらぬ男 司馬遼太郎著「竜馬がゆく」の第7巻が図書館にあった。 「窮迫」という章にちょっとメモしておきたい箇所が見つかった。「こまらぬ男」の話だ。 幕長戦争が終わり長崎に戻った竜馬だが、船もなく、金もなく、亀山社中の者たちを食わせ… もっと見る
最後の将軍 欠けていたピースがピタリとはまる、とはまさにこの事である。 今まで腑に落ちなかった明治維新の謎が一冊の本によって魔法のように解消した気がする。 司馬遼太郎著「最後の将軍 徳川慶喜」。 江戸幕府15代将軍となった一橋慶喜の… もっと見る
歴史案内人 そろそろ梅雨が明ける。 北九州で豪雨災害が起きる一方、東京は空梅雨だった。 夏休みの中欧旅行に備え、少し参考資料に目を通し始めた。 最初に読んだのは、中谷剛さんが書いた「ホロコーストを次世代に伝える アウシュヴィッツ・ミ… もっと見る
ベルリンの壁 35年に及ぶテレビマン生活で、いくつか忘れられない出来事がある。その一つが、東欧革命からソ連崩壊に至る数年間。東西冷戦の一方の主役であった社会主義陣営のあまりにあっけない終焉だった。 1989年のベルリンの壁から始まる大… もっと見る
大久保利通 私は日本史に疎い。高校では世界史と地理を選択して日本史は取らなかった。 司馬遼太郎著「翔ぶが如く」第5巻(文春文庫)を読んで、知らないことの多さに改めて驚いた。維新直後の日本が台湾に軍を送ったこと、清や列強から責められ大… もっと見る
中華門 そろそろ帰国してから1ヶ月。南京のリポートも終わりにしなければ・・・。 第13弾は南京市街地の南にそびえる中華門だ。 中華門を訪れるのは夕方がオススメだ。南京の主な観光施設が夕方閉まるのに対し、中華門は夜8時半まで入場可… もっと見る
南京総統府 南京旅行のリポート第12弾。中国近代史の舞台となった総統府だ。 地鉄2号線「大行宮駅」から歩いて行く。 駅を出ると、スターバックスの入った小洒落た飲食街がある。この交差点を右折するとすぐに総統府の長い塀が現れる。 塀に沿… もっと見る
中山陵 南京旅行から戻って早いもので、もう3週間になる。忘れてしまわないうちに続きを書いておく。 南京リポート第11弾は「国父」孫文の遺体が安置されている「中山陵」である。 中山陵は、南京市北東の紫金山の中腹、「明孝陵」の近くに… もっと見る
2つの維新 南京事件の記念館のリポートをまとめるかたわら、司馬遼太郎著「竜馬がゆく」第4巻(文春文庫)を読んでいる。 外国の侵略を恐れて尊皇攘夷の志士たちが登場し、江戸幕府を打ち倒した。そうして出来上がった明治政府は富国強兵につとめ… もっと見る
大虐殺記念館③ 南京事件をテーマとした「侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館」のリポートを更に続ける。 この記念館で南京事件がどのように伝えられているかを詳しく書くことを目的にしている。 前回書いた「集団虐殺」の次に展示されていたのは「個別… もっと見る
大虐殺記念館② 南京事件をテーマにした「侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館」の続きを書く。 長く詳細な論争が続くテーマだけに、このブログでは、この記念館で南京事件がどのように伝えられているかという観点でまとめる。日本側での主張は様々な出版… もっと見る
大虐殺記念館① 南京の旅シリーズ第7弾。今回の旅行でぜひ訪れたかった場所だ。 南京大虐殺記念館、正式名称は「侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館」。「南京事件」をテーマにした博物館のような施設だ。広島や長崎の原爆資料館が日本人から見た原爆の… もっと見る
明孝陵 南京の旅シリーズ第6弾。明王朝を開いた朱元璋が眠る巨大なお墓「明孝陵」だ。 南京博物院を見学した後に徒歩で訪れた。 途中、緑に覆い隠された南京城壁を発見した。ここは南京を取り囲む周囲34キロの城壁の東の端に位置する。この… もっと見る
南京博物院 南京は北京、西安、洛陽と並ぶ中国四大古都の一つ。その歴史は2500年にもなり、10の王朝が都を置いた。そんな南京の歴史を見たいと思い「南京博物院」を訪れた。 5月6日、土曜日の朝。地下鉄2号線の明故宮駅から歩いてすぐだ。… もっと見る
“まぼろし” 南京に行く前にぜひ読んでおきたい本があった。 鈴木明さんが書いた『「南京大虐殺」のまぼろし』である。 いわゆる「ネット右翼」と称される人たちが「南京大虐殺はなかった」と主張する際に、バイブルのように扱われることがある。第… もっと見る
祇園 京都出張の目的は、「京都知新」というイベントを見ることだった。 会場は「祇園甲部歌舞練場」内にある「八坂倶楽部」と書いてあった。私は京都に疎い。祇園甲部歌舞練場の名前も知らなかった。もちろん行ったこともない。 祇園甲部歌… もっと見る
京都御所 京都出張2日目。新企画の準備のため、初めて京都御所に行った。 宿泊したホテルは烏丸御池駅の近く。地下鉄烏丸線で今出川駅まで行く。開門は朝9時。少し早く着いたので、蛤御門を見に行った。 最近、司馬遼太郎の小説を読んでいるの… もっと見る
醍醐寺 大阪での打ち合わせを終えて、JRの新快速で京都に向かった。「京都知新」というイベントを視察するのが目的だ。 今年の桜は遅い。京都もちょうど満開だった。 せっかく桜の季節に京都に来たので、以前から行きたかった醍醐寺をちょっ… もっと見る
大村益次郎 司馬遼太郎著「花神」の続きである。中巻に名前の話が出てくる。 蛤御門の変で惨敗した長州藩が滅亡の危機に直面した時、実権を握った桂小五郎の推挙により、村田蔵六が「用所役・軍政専務」に抜擢された。「国防局の局長といったふうの… もっと見る
攘夷 夕方、東京でも春雷が鳴った。晴天がにわかにかき曇り、突如激しい雷雨が街を襲った。 今日は4月3日。多くの会社で、入社式が行われ年度が改まる。 入社式で多くの社長さんは「我が社を取り巻く環境が激変する中・・・」などと毎年話… もっと見る
適塾と鳩居堂 「翔ぶが如し」も「龍馬がゆく」も続きが借りられず、仕方なく同じ司馬遼太郎さんの「花神」を読み始めた。蘭学の医者から近代兵制の創始者となった大村益次郎を描いた大作だ。 あまり期待していなかったのだが、この本が意外に面白い。… もっと見る
台湾 司馬遼太郎著「翔ぶが如く」第4巻(文春文庫)に“征台”という言葉が出て来る。台湾を征伐する、台湾に軍を送るということである。 西郷隆盛の「征韓論」はもちろん知っているが、私の不十分な日本史の知識の中に、明治初期、日本が台… もっと見る
大衆の人気 司馬遼太郎「翔ぶが如く」第三巻に、あるあるの記述があった。 『外国人で日本の政治史を専攻する人が、日本人の感情でどうにもわからない面があるというのは、一つの体制を作った人物を好まず、そこからはみ出て漂白してしまう人物を好… もっと見る
山県有朋 「翔ぶが如く」の第二巻で、司馬遼太郎は明治の元勲・山県有朋を辛辣に規定している。 『僧院の陰謀家のように陰鬱で無口で、異常に権力と金銭のすきな、そして国権の徹底的確立だけが護国の道であると信じきっていた国家的規模の大迷信… もっと見る
東京国立博物館 特別展「春日大社 千年の至宝」を見るために、上野の東京国立博物館に出かけた。快晴だが、猛烈な北風が吹いていて、寒い。 上野公園の噴水脇に赤い花がわずかにほころんでいる。樹名を確かめると「カンヒザクラ」と書いてあった。 カ… もっと見る
川路利良 「竜馬がゆく」の続きを読みたかったのだが、第2巻は貸し出し中。仕方なく同じ司馬遼太郎さんの「翔ぶが如く」の文庫版を借りた。仕方なく、というのは適切ではない。これも読みたかった本だ。 冒頭、川路利良という人物から始まる。彼… もっと見る
岩崎弥太郎 今更ながら司馬遼太郎の本を読みあさっている。図書館で司馬さんのタイトルを探すと、だいたい第1巻が貸し出し中になっている。第1巻を飛ばして読み始めるのも気乗りしないので、また今度ということになる。 司馬作品で最も親しまれて… もっと見る
世に棲む日々 司馬遼太郎の「世に棲む日々」全4巻を読み終えた。吉田松陰と高杉晋作。二人について初めて具体的なイメージを抱くことができた。 60年近くほとんど本を読まずに過ごしてきてしまった私には、知らないことが実にたくさんある。明治維… もっと見る
ヤクニンと議員 司馬遼太郎の「世に棲む日々」を読み進めている。物語の主題とは関係ない話だが、興味深い記述に出くわした。「ヤクニン」と「議員」についてである。 「ヤクニン」いう項は第三巻に登場する。こんな記述だ。 『「ヤクニン」という日本… もっと見る
長井雅楽 司馬遼太郎の「世に棲む日々」を第二巻まで読んだ。吉田松陰と高杉晋作を中心に維新の人間模様を描いた小説だ。 司馬さんが描く松蔭や高杉は一言で言えば「明るい狂人」だと感じた。今風に言えばテロリストである。狂気がなければ革命は… もっと見る
東京裁判 昨年末、NHKが4夜にわたって放送した「NHKスペシャル ドラマ・東京裁判」を録画で見た。視聴率は3%台とふるわなかったが、NHKらしい企画のしっかりした作品だった。 NHKのホームページにはこのように書かれている。 『… もっと見る
日本史② 金谷俊一著「スイスイ身につく日本史」の続き。司馬遼太郎さんと並行して読んでいたのだが、基本的には入試参考書なので実にさらっとしていて、特に書き残すほどのこともなかったので後回しになってしまったが、一応日本史の流れをおさら… もっと見る
この国のかたち④ 司馬遼太郎著「この国のかたち」第一巻を通勤電車の中で少しずつ読んでいる。随所に気になる話が出てくるのはさすがである。 「若衆と械闘」という項で、中国人と日本人を比較した記述がある。こんな書き出しだ。 『となりに、中国があ… もっと見る
県立博物館 岡山への帰省2日目は一日中冷たい雨が降り続いている。竹やぶの作業はできないので、午前中博物館に行くことにする。 岡山県立博物館は、日本三名園の一つ「後楽園」の向かいにある。旭川沿いの駐車場に車を止め、後楽園の塀に沿って歩… もっと見る
この国のかたち② 司馬遼太郎著「この国のかたち」第一巻の続き。「“雑貨屋”の帝国主義」という不思議な項から、戦前の参謀本部や統帥権の話を展開する。実に興味深い。 日本史をざっと読み返しながらおぼろげに思っていたこと、それは日本人って国土を… もっと見る
この国のかたち① きょうから仕事始め。会社近くの神社でお祓いを受けた。日本人は昔からこうして新年を迎えてきたのだろう。 新年のお勉強は日本史からということで、「スイスイ身につく日本史」と並行して司馬遼太郎著「この国のかたち」の第一巻を読み… もっと見る
日本史① 2017年の勉強は、まず日本史から始めようと思った。 高校時代は世界史と地理を選択した。世界史は学年でもトップクラスの成績だったが、日本史は中学で勉強したレベルだ。しかも、すっかり忘れている。 もちろん戦国時代や明治維新… もっと見る
インドネシア 新年早々、ヘビーな映画を観た。 朝昼兼用のおせちを食べた後、息子がNETFLIXで知らない映画を見始めた。「アウト・オブ・キリング」というドキュメンタリー映画だという。 何の予備知識もなく、見るともなく見ていたら、これが… もっと見る
一神教の誕生 橋爪大三郎×大澤真幸対談集「ふしぎなキリスト教」の続き。この本は本当に知らないことが書いてある。 キリスト教を理解するためには、ユダヤ教、さらには一神教の成立過程を知る必要がある。 日本人には理解しにくい一神教とはどのよ… もっと見る
江戸の災害 きょうは冬至。夜が明けるのもすっかり遅くなった。 藤野敦著『東京都の誕生』という本を読み始めた。2018年に江戸が東京に変わって150周年を迎える。仕事の関係で「東京奠都」と呼ばれるその経緯を調べていて、さらに広げて東京… もっと見る
「世界旅」公開 今日は12月13日。 伝説的な旅番組「兼高かおる世界の旅」の放送がTBSで始まった日だ。1959年のことだ。 30年10ヶ月も続いたこの人気番組にあやかって、夏以降しこしこ作ってきたカナダの旅行記を公開することにした。 … もっと見る
ダイアナ NETFLIXで映画「ダイアナ」を見た。2013年の作品だと言う。 ウィキペディアによると、公開時、映画の評判は散々で、批評家たちの評価はほぼ最低レベルの作品だったという。ただ、ダイアナの死後10年にあたり特別番組を作っ… もっと見る
THE CROWN NETFLIXで配信が始まった大作ドラマ「THE CROWN」が面白い。10話のうちまだ2話まで見ただけだが、そのクオリティーの高さに感心した。 このドラマはイギリスのエリザベス女王の半生を描いている。冒頭はエリザベスと… もっと見る
江戸開城 海音寺潮五郎の「江戸開城」を読んでいる。 勝と西郷による歴史的会談により、江戸が戦場になることなく、城が官軍に引き渡されたことは知っていたが、詳しいことはこの本で初めて知った。 確かに、徳川幕府があまりにあっけなく薩長連… もっと見る
湯島聖堂 朝日新聞記者の轡田隆史さんの著書「観光コースでない東京」を読んだ。 若い人たちにも読みやすいよう初歩的な情報も省略せず、簡潔な文章で東京の歴史スポットを解説していく。最初は「そんなこと知ってるよ」という感じもしたが、「そ… もっと見る
焼夷弾 「ベスト・エッセイ2015」で今日気になったエッセイ。アメリカ人の詩人、アーサー・ビナードの「縁は夷なもの味なもの」である。 この人は日本語に興味を持ち、大学卒業後日本にやってきた。彼は池袋の商店街のおじいさん、おばあさ… もっと見る
ちょっとした事 エッセイを書くためには、日常のちょっとした「あるある」ネタが必要である。 それは私にも日常的に起きているはずだが、多くはすぐに忘れてしまう。カナダの「エッセイ」を曲がりなりにもまとめる事ができたのは、現地で毎日スマホにメ… もっと見る
年縞 「環太平洋文明叢書①津軽海峡圏の縄文文化」という本を借りた。この中で「年縞」という言葉を初めて知った。 この第1章として、立命館大学環太平洋文明研究センター長の安田喜憲氏が「年縞が解明する縄文の人類史的意味とその開始をめ… もっと見る
古代DNA NHKスペシャル「日本人はるかな旅①マンモスハンター、シベリアからの旅立ち」という本の中に面白い話を見つけた。国立遺伝学研究所助教授の斎藤成也氏が書いた「ルーツを明かすDNAの世界」という文章である。この本が出たのが20… もっと見る
縄文人の世界 カナダ旅行から帰国した後、奥歯の痛みでメシが食えない日々を送り、息子の運転に付き合ったり、孫が泊まりに来たり。 何だかおちつかない8月が続き、ジョギングも長いこと休んでいた。 きのう久々に井の頭公園を一周した。さすがに身… もっと見る