<東京@グルメ>西新宿のビル街にある老舗のカリブ海料理店「カフェ・ハイチ」の名物「ドライカレー」

マンション購入手続きで訪れた西新宿に珍しいハイチ料理のお店がある。

ハイチとは、カリブ海に浮かぶかつてフランスの植民地だった島国で、最近ではギャングが国を牛耳る世界でも有数の治安が悪い国として知られる。

でも、私にとっては未だ訪れたことのない国の名は特別な響きを持ち、その存在を知ったからには一度訪れなくては収まらない気分になった。

訪れたのは、新宿センタービルの半地下にある「カフェ・ハイチ 新宿センタービル店」。

1974年創業という新宿サブナードにあるお店の支店らしいが、こちらもかなりの老舗感を漂わせている。

新宿センタービルがオープンしたのは1979年のことなので、おそらくこの店も同じくらいの歴史を刻んでいるのだろう。

店内に入ると、そこはレトロで異国情緒あふれる空間だった。

中央に一人でランチに訪れるサラリーマンたちのためのカウンター席が置かれ、向かい合う客を隔てるように民芸調の玉すだれがぶら下がっている。

それを取り囲むようにテーブル席が配され、ビルの中に作られたお店としては思いのほか面積は広い。

壁にはハイチのお土産なのだろうか、木彫りの飾り物や色鮮やかな絵画が飾られ、独特の雰囲気を作り上げている。

ハイチはキューバのすぐ東側に位置し、島の東側は野球大国ドミニカ共和国で、アメリカ本土からも近いけれど、飾られた品々からはアフリカを感じられ、奴隷貿易で無理やり連れて来られた黒人たちの営みが感じられる。

店の中を見回しながら、私はまだ訪れたことのないハイチという国に想いを馳せる。

そうこうしているうちに、注文したこの店の名物「ドライカレー」が運ばれてきた。

お皿に盛られたご飯の上に、平たく塗られたドライカレーは、こんな例えは適切ではないが、インドの田舎でよく見かける牛糞を干した燃料「牛糞ケーキ」を想像させる。

カレーの中央に振りかけられたハーブが、干し草に似ているため私にそんなものを思い出させたのだろう。

しかし、実際に食べてみるとほんのりとした甘みがあり、旨みを感じる。

美味い!

さすが長年新宿のサラリーマンに愛されてきただけのことはある。

果たして本場のハイチでもこんなドライカレーを食べているのかどうかはわからないが、異国情緒あふれるお店でいただくちょっと変わったドライカレーは期待を裏切らない味だった。

私が選んだ「Aランチ」(1375円)には、スープとコーヒーが付いてくる。

スープは赤い色をしていて酸味があり、タイのトムヤムスープにちょっと似ていた。

調べてみると、ハイチでポピュラーなスープといえば「ジュームー」というカボチャと牛肉のスープがあるそうだが、どう見てもこれは「ジュームー」ではなさそうだ。

そして、こちらはランチの締めとなる「ハイチコーヒー」。

ハイチで栽培されている「ハイチコーヒー」は『カリブ海の隠れた宝石』とも呼ばれる幻のコーヒーだそうで、ジャマイカのブルーマウンテンのようなソフトな甘みを持つという。

しかし生産量が少なく、数年前のハリケーンで大きな被害を受けたため現在は入手が困難で、この店で提供しているコーヒーも今はハイチ産のものではないらしい。

ただ砂糖壺と並んで卓上に置かれた小さな瓶から、琥珀色のラム酒をコーヒーにたらすと、それはそれでカリブ風のコーヒーを味わうことができる。

不動産取引の都合で偶然出会ったカリブのカフェ。

長年新宿のサラリーマンに愛された遠い島国の名前を冠したそのお店は、その味以上に私の好奇心を刺激した。

食べログ評価3.58、私の評価は3.50。

「カフェ・ハイチ 新宿センタービル店」
電話:03-3342-3674
営業時間:平日 08:00 - 21:00
土日祝 11:00 - 20:00
定休日:無休

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