シニアになると目の定期検診が欠かせなくなる。
私も片方の目だけ白内障の手術を受け、今は緑内障の疑いで時々視野検査を受けるようになった。
私が暮らす武蔵野市では、年に1回、500円で受けられる1コイン眼科検診という制度があり、先日ダイヤ街のレモン館モールの3階にあるかかりつけの「根子眼科」に行ってきた。
視野検査の他に、瞳孔を開く目薬をして眼底まで入念にチェックしてもらい、とりあえず大きな問題はないということで定期的に経過観察するということで無罪放免された。
午前10時の診療開始時に行ってみっちり2時間半、終わったらすっかりランチタイムになっていた。
久しぶりにレモン館モールの地下にある小さな飲食街をのぞいてみる。
ここには中華の「軼菁飯店」や韓国料理の「韓味楽」、そして回転寿司の「まぐろ人」など私の馴染みのお店がある。
ところが、しばらく来ないうちに様子がどこか変わっていることに気づいた。
そう、正面の階段を降りた目の前にあった回転寿司の名店「まぐろ人」がなくなっていたのだ。
吉祥寺で一番の回転寿司の店だと思っていたので、これには軽いショックを覚えた。
ただ、私ももう何年も来ていない。
コロナ禍もあり、吉祥寺でも大好きだった老舗がいくつも姿を消していて、これもまたやむを得ないことかと、改めて飲食業界の生存競争の激しさを思い知らされた。
しかし、がっかりしたのも束の間、廊下の奥に「まぐろ人」の提灯を見つけた。
この場所にはかつて、回転しない小さなカウンターだけのお寿司屋さん「まぐろ人 吉祥寺北店」があった。
結構好きなお店だったが、どうやら去年の11月にリニューアルして「吉祥寺まぐろ人 Mogura」という店名に変わったらしい。
店の外には「平日限定」と書かれたメニューが張り出されていた。
北店同様握り寿司もメニューにはあるが、メインとなるのは「ランチどんぶり」。
価格高騰が続く海鮮丼としては、かなり良心的な値段である。
ここは一度、いただいてみるしかないだろう。
店内に入ると、一番奥のカウンター席に案内された。
寿司を握る職人さんは1人だけ。
あとは接客の女性と厨房の奥に皿洗いの人がいるだけのこぢんまりしたお店である。
私が訪れた時、お客は全員女性で、中には外国人の姿もあった。
メニューを開くと、海鮮丼だけでなく、3貫5貫といった握りの盛り合わせや単品の握り寿司も並んでいて、お好み握りを注文しているお客さんもいた。
しかし私の頭の中はすっかり「ランチどんぶり」モードになっていて、迷うことなく当店一押しだという「バラちらし」(1300円)を注文した。
最近私は、なぜか握り寿司よりもちらし寿司の方が好みになっているのだ。
他のお客さんの注文をさばいた職人さんは、慣れた手つきで手際よく「バラちらし」を仕上げていく。
丼の直径は大きくはないが深さはあって、鮨飯の上に色とりどりの海鮮が積み上げられていく光景は、海鮮丼というよりもパフェのように見える。
てっぺんのイクラの下にはサーモンやマグロ、タコや貝類も含まれている。
おそらく他の握りや海鮮丼を作る際に余った切れ端を集めてドバッと盛り付けた感じで、ネタはその日によって微妙に変わるようだ。
迂闊に触れると海鮮の山が崩れてしまうため、ネタが転がり落ちないように慎重に穴を掘りながら、わさびをといた醤油をかけつつ食べ進めていく。
ネタはどれもとても新鮮、酢飯との相性も抜群だ。
滅茶苦茶美味しい。
想像を遥かに超えている。
正直、最高に私好みの丼だと感激した。
唯一残念だったのは、セットのお吸い物がなぜかとてつもなく塩辛かったこと。
塩辛いのが好きな私でも、これは何かの間違いではと感じるほどだったので、この日のお吸い物は失敗だったのかもしれない。
家に戻って「まぐろ人」のリニューアルについて調べてみたところ、どうやら「GYRO HOLDINGS」という大手の飲食グループが2017年に「まぐろ人」を経営していた「ティーケーエスグループ」を買収していたことがわかった。
回転寿司がなくなったのも、北店がリニューアルしたのも、経営母体が変わったことが理由らしい。
しかし、こんなに美味い「バラちらし」がいただけるのならば、それはそれで今後も利用させていただこうと思った次第である。
食べログ評価3.25、私の評価は4.50。
「吉祥寺まぐろ人 Mogura」
電話:050-5592-2327
営業時間:平日 11:30 - 14:30/17:00 - 22:00
土日祝 11:30 - 22:00
定休日:無休
https://shop.gyro.holdings/detail/tks066/
