1泊2日で福井県の永平寺を訪ね、今日の午後岡山にやってきた。
ちょっと疲れたので永平寺の話は改めて書くとして、今日は岡山到着後に食べた中華そばのことを書いておくことにする。

朝4時半から始まる朝のお勤めに参加して身も心も整えた後、計画では今日のお昼は福井市で越前がにを食べてから岡山に向かうはずであった。
しかし、一緒に旅行していた妻の体調が今ひとつだし、越前がにはやはり値が張ることも分かり断念。
ならば途中乗り換えのために立ち寄る京都で何か食べようかと思ったが、どうしても行きたいお店が見つからず、結局ランチを食べないまま岡山に到着した。
妻は東京に戻ることになり、私一人での岡山ランチである。

空港に停めてある車をピックアップするため、午後3時半発のリムジンバスに乗らなければならないため、岡山駅の近くにあるお店を探す。
時刻はちょうど午後2時半。
この時間に営業しているお店だとさらに絞られる。
最終的に選んだのは西口から徒歩5分の老舗ラーメン屋「中華そば 富士屋」だった。

店の看板を見て驚いた。
創業は昭和25年、しかも「岡山ラーメンの源流」と書かれていた。
「岡山ラーメン」という言葉は私が岡山で過ごしていた高校時代までは聞いたことがなく、戦後屋台などからスタートした岡山の多様なラーメン文化を総称してそう呼ぶようになったらしい。
私にとっての「岡山ラーメン」といえば、「すわき」という家具店の地下にあった「後楽そば」なのだが、全体的にはちょっと甘めの醤油を使った豚骨醤油ラーメンが代表的であろう。
私が生まれる前から続く伝統の中華そばは、果たしてどんな味なのか?

扉を開けると、午後2時半を回っているというのに店内はお客さんでいっぱい。
なんだか、昔ながらの定食屋といった風情である。
入り口のカウンターでは、店員さんが持ち帰り用の「中華そばセット」をせっせと袋詰めしていた。
1つ750円という強気な値付けだが、帰りがけの常連客が買い求めるなどなかなかの人気商品らしい。

老舗のイメージとは違う派手なメニュー。
伝統の味である「中華そば」(830円)にも惹かれるが、今日は夕食の調理をサボる予定なのでスタッフおすすめの「チャーシュー麺」(980円)を注文する。

注文して5分も経たないうちに、チャーシュー麺がテーブルに置かれた。
ちょうど客の注文を捌き終えたところだったのだろう。
スープに照明が反射する。
少しとろみのあるスープのようだ。

中央の刻みネギを取り囲むようにチャーシューが10枚ほど並べられ、麺が見えない。
これぞチャーシュー麺といった潔さである。

箸でスープの中から麺を引っ張りあげる。
昔懐かしいストレート麺。
まさに私が子供の頃に食べていた中華そばはこんな麺だった。

スープは甘味のある醤油味。
やはり子供の頃に食べていた「後楽そば」もこんな感じだった気がする。
「岡山ラーメンの源流」、まさにそんな感じだ。
チャーシューもすごく柔らかくてオーソドックス、とても美味しい。

今風のラーメンに比べると素朴な印象は拭えないが、懐かしくてホッとするような伝統の味である。
気がつけばスープも全部飲み干して完食。
このお店を選んで大正解であった。

路地裏にひっそり佇む小さなお店だが、さりげなく「ミシュランガイド」のパネルが置かれていることに気づいた。
「ミシュランガイド 京都・大阪・岡山 2021」
私は知らずに訪れたが、実はとても有名なラーメン店だったようだ。
今も多くの人に愛される庶民的なお店なので、岡山駅で時間を潰すときにはぜひ訪ねてほしい名店である。
食べログ評価3.57、私の評価は3.50。
「中華そば 富士屋」 電話:086-253-9759 営業時間:11:00~19:30 定休日:水曜