久しぶりに肉体労働をしたせいか、それとも熱帯夜のせいなのか、今朝は3時ごろに目が覚めて寝られなくなってしまった。
しばらくは睡眠誘導系の音楽を聴いたりしながらもう少し寝ようと努力したのだが、一向に眠れず、そうしているうちに全英女子オープンのことを思い出した。
「もう放送終わったかな」と思いながらテレビをつけると、ちょうどプレイオフが始まったところだった。
右上のテロップに「渋野日向子3位」と書いてある。
今年は初日をトップでスタートし、2日目に7位に順位を落としたのは知っていたが、その後また盛り返したんだと思った。
そのままゴルフ中継を見ていると、渋野は3日目に盛り返して2位タイ、最終日最終組でのスタートだったらしい。
そして最終的にトップには1打及ばなかったものの、最後まで優勝争いに加わったというので深夜ライブで興奮していたおじさんたちも多かったに違いない。
3年前、渋野が全英を制した時に最後まで争った南アフリカのブハイが優勝したのも何かの縁を感じる。
渋野は、本当に全英オープンと相性がいいのだろう。
2019年の全英女子優勝で一躍ニューヒロインとして脚光を浴びた渋野は岡山出身として知られるが、実は彼女が生まれ育ったのは伯母の家の近くなのだ。
ジュニア時代には自宅から近い吉井川の河川敷にあるゴルフ場にも通っていたらしい。
この秋、少し涼しくなったら、私もその河川敷のゴルフ場に行ってみたいと思っている。
さて、8月上旬の岡山と言えば、やっぱり桃だろう。
なかなかこの時期に帰省することもなかったので、今回はどうしても桃が食べたくなった。
岡山を代表する「清水白桃」は今が最盛期である。
福島や山梨の桃も美味しいが、岡山の白桃は袋がけして育てられるので色が白くとても繊細。
とてもデリケートで遠距離の輸送に向かないため、東京では本当に美味しい白桃を食べることは困難なのだ。
スーパーに「清水白桃」が2玉700円ほどで売られていたので、試しに食べてみることにした。
冷蔵庫で冷やした「清水白桃」を生まれて初めて自分で皮をむき包丁でカットして食べた。
何という美味しさ。
こんなに滑らかでジューシーだったろうか。
東京で食べる桃とは明らかに違う。
白桃は渋味が残ることも多いのだが、この桃は熟すまで木に置かれていたのだろうか、まさに上品な蜜の塊のようである。
ところが一晩経って今日のお昼にもう1個を食べようとすると、何だか表面に張りがなく微かに萎んだ感じがした。
ネットで調べてみると、桃はずっと冷蔵庫に入れていてはダメだという。
食べる1〜2時間前に冷蔵庫に入れるか氷水に入れて冷やして食べるのが正しい桃の食べ方だそうだ。
それでも皮はむくのが大変なぐらい薄く、中の実はちょっと触れただけで色が変わってしまうほど繊細である。
どこか輸送中に当たって黒っぽく変色した部分があったが、そこを取り除いて食べると、これまた前日食べた桃に劣らぬ美味である。
私はマスカットがこの世で一番好きな食べ物であるが、岡山の桃はそれに劣らぬこの世のものとは思えぬ美味しさだ。
そんなマスカットと白桃が育つ岡山。
これも何かの縁に違いない。
全英女子オープンの中継が終わり、朝の草刈りを済ませた後、車を走らせて海水浴場に行ってみた。
家から40分ほどの距離にある「宝伝海水浴場」。
今年もコロナのため海水浴場としての営業は行っておらず、海の家もない静かなビーチが広がっていた。
東京から送ったサマーベッドと浮き輪を持って、浜辺に自分の居場所を作る。
ビーチに出ると海風が吹いていて思ったほどには暑さを感じないが、直射日光を遮るものがないのでじっと寝転がっているとたちまち火脹れになってしまいそうだ。
浮き輪を膨らませ、すぐに海に入ってみた。
防波堤に守られた海水浴場は遠浅で、所々に藻が群生している。
沖縄のように澄んだ水ではないが、昔に比べれば瀬戸内海も多少きれいになったと言えるだろう。
浮き輪に身を委ね、沖合に浮かぶ瀬戸内の島を眺めながら浮遊する。
この感覚、随分久しぶりだなあ。
子育ての時期にはよく海にも遊びに行ったが、それ以来こうして海でぼんやり浮かぶなんてことはほとんどなかった。
気軽に海遊びができるのも夏の岡山の醍醐味だと思う。
サマーベッドと浮き輪を常に車に積んでおいて、農作業には暑すぎる昼間の時間、こうして海で過ごすのも悪くないだろう。
「清水白桃」と海水浴。
これまでとは違った岡山の夏をせいぜい満喫しよう。