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<吉祥寺残日録>年末恒例!10大ニュース2024 #241231

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今日は大晦日。

2024年もいろいろなことがあったけれど、我が家は比較的平穏な年の瀬を迎えることができたことに感謝しながら、恒例により今年一年を振り返ることにしよう。

世界に目を向けると、年末に各地で飛行機事故が相次いでいる。

29日午前、韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で韓国の格安航空会社「済州(チェジュ)航空」の旅客機が着陸に失敗し炎上、乗客乗員179人が亡くなった。

現場周辺はラムサール条約にも登録されている野鳥の保護区で、バードストライクにより機体の油圧系統が制御不能となって全ての車輪とフラップが使えなくなり、やむなく胴体着陸を試みるも滑走路で止まることができずかなりのスピードで側壁に激突して燃え上がったのだ。

これに先立つ25日には、カザフスタン西部でアゼルバイジャン航空の旅客機が墜落し38人が死亡する事故も起きた。

この飛行機はアゼルバイジャンの首都バクーを出発しロシア南部のチェチェン共和国に向かっていたが、ウクライナからの攻撃と誤認され、ロシア軍の攻撃を受けたのが原因と見られている。

この事故は2014年、ウクライナ東部を飛行中に親ロシア派の部隊によって誤って撃墜された事件を思い起こさせる。

振り返ってみれば、2024年は羽田空港において着陸しようとする日本航空機と能登半島地震の救援に向かおうとしていた海上保安庁の小型機が衝突炎上する事故で幕を開けた。

飛行機の性能が上がり事故の数がめっきり少なくなった現代でも、思わぬところに様々なリスクが潜んでいることを思い知らされた一年であった。

昨年の大晦日、私は10大ニュースの1位に『生成AI元年、「チャットGPT」が変える世界』を選んだ。

この1年でAIはますます私たちの生活に身近なものとなり、Googleで何かを検索すると、人間が書き込んだ百科事典「ウィキペディア」を凌駕して、AIの回答が最上位に表示されるように変わった。

去年、投稿の最後にこんなことを書いている。

来年2024年は、世界的に重要な選挙が目白押しだ。

1月の台湾総統選挙、2月にはインドネシア大統領選挙、3月にロシア大統領選挙、5月までにインドの総選挙、6月には欧州議会選挙、そして11月にアメリカ大統領選挙、日本でも解散総選挙が行われる可能性がある。

私が今年の10大ニュースの1位に挙げた生成AIの問題は、文字通り民主主義の根幹である選挙の公正さを危機に陥れるリスクを孕んでいる。

トランプさんが敗戦後「選挙が盗まれた」と主張し続けたように、選挙に敗れた候補者が負けを認めず社会を混乱に陥れる危険性が今後ますます高まるだろう。

みんなが信じたい情報しか信じない時代。

建設的な議論も寛容な心も、合理的な妥協も、正確な情報に基づく共通の土台がなければ成り立たない。

何が正しくて、何が嘘なのかもわからない社会は、みんなが噂話や神のお告げによって右往左往し、魔女狩りが行われた中世の時代に逆戻りすることになる。

インターネットが普及し、世界中の誰もが情報にアクセス時代になったのに、それが逆に中世の扉を開くことになるというのは笑えない冗談である。

そういう意味で、2024年は人類の歴史において重要な転換点になる可能性があると私は考えている。

残念ながら私が予想した通り、2024年多くの民主主義国家で社会が変容し、かつてない分断が進んだ。

アルゴリズムによって情報が勝手にカスタマイズされる世の中で、意見の異なる人々が一つのコミュニティでうまく暮らしていく方法はあるのだろうか?

そんな2024年の出来事を、毎年恒例、読売新聞の「読者が選ぶ10大ニュース」を通して見ていこう。

まずは、国内の10大ニュースから。

【1位】石川・能登で震度7

【2位】大谷 初の「50―50」

【3位】パリ五輪メダル 日本45個

【4位】新紙幣 20年ぶり

【5位】闇バイト強盗 続発

【6位】衆院選 与党過半数割れ

【7位】自民新総裁に石破氏

【8位】日航機・海保機 羽田で衝突

【9位】ノーベル平和賞 被団協が受賞

【10位】「紅麹」サプリで健康被害

元日に起きた能登半島地震が1位に選ばれていて、テレビでも定期的に取り上げられていたものの、どこか他人事という印象が強く、9月に輪島や和倉温泉を訪ねた時に想像以上の復旧が遅れていることに少なからぬショックを受けたものだ。

一方で、新NISAがスタートした今年、日経平均株価がついに4万円の大台を突破しバブル期につけた史上最高値を更新したというニュースがベスト10に入っていないというのもいささか驚きではある。

続いて、11位から30位も見ていこう。

11位 猛暑、夏の平均気温が過去最高タイ

12位 円安、34年ぶり1ドル160円台

13位 日経平均株価がバブル期超え

14位 内部告発問題で失職の兵庫県知事が再選

15位 「南海トラフ地震臨時情報」初発表

16位 静岡地裁、袴田巌さんに再審無罪

17位 自民、派閥の政治資金問題で39人処分

18位 能登半島地震の被災地で記録的大雨

19位 漫画家の鳥山明さん死去

20位 岸田首相が退陣表明

21位 日本の探査機、月に初着陸

22位 政治資金問題で安倍派議員逮捕

23位 DeNA26年ぶり日本一

24位 日銀、マイナス金利解除

25位 北陸新幹線、金沢―敦賀間延伸開業

26位 世界的指揮者の小沢征爾さん死去

27位 俳優の西田敏行さん死去

28位 名目GDP、世界4位に転落

29位 「佐渡島の金山」が世界文化遺産に

30位 H3ロケット打ち上げ成功

今年の夏は、本当に暑かった。

地球温暖化について科学者たちが警鐘を鳴らし始めた1985年の「フィラハ会議」から来年で40年が経つのに、人類は有効な解決策を見出すことなくズルズルと時間を浪費し、世界各地で毎日のように異常気象のニュースを聞くことが日常になってしまった。

自分に都合の悪い情報は「フェイク」の一言で葬り去る愚かな人間の前には、果たしてどんな未来が待ち構えているのだろう?

続いては、海外の10大ニュースを見てみよう。

【1位】トランプ氏 返り咲き

【2位】トランプ氏演説中に銃撃 負傷

【3位】通訳の水原氏 解雇

【4位】中国 日本人児童刺殺される

【5位】台湾で地震 M7・7

【6位】北朝鮮部隊 露で戦闘

【7位】ガザ 戦闘1年

【8位】プーチン大統領5選

【9位】スウェーデン、NATO加盟

【10位】ウクライナ 露に越境攻撃

やはりトランプさんである。

トランプさんは分断された世界の象徴であり、トランプさんを好きか嫌いかで全ての物事を色分けする現代のリトマス試験紙となってしまった。

民主主義vs専制主義の象徴だったウクライナ戦争も侵攻から1000日が過ぎ、人々の関心も薄れつつあるようだ。

どんな重大な出来事も時間の経過とともにマンネリ化し、人は興味を失い、やがて忘れてしまう。

悲しいことではあるが、それが現実だ。

11位から30位は以下の通り。

11位 イラン、イスラエルを初の直接攻撃

12位 金正恩氏、韓国との平和統一を放棄

13位 イスラエル、レバノンに地上侵攻

14位 ロシアの反政権運動指導者が死亡

15位 トランプ前米大統領に有罪評決

16位 台湾総統選、頼清徳氏が初当選

17位 イスラエル、ハマス最高幹部を殺害

18位 仏俳優アラン・ドロンさん死去

19位 英国で14年ぶりに労働党政権

20位 米企業の無人船、月面着陸成功

21位 モスクワ郊外のコンサート会場で銃乱射

22位 米金利、4年半ぶりに利下げ

23位 チャールズ英国王のがん公表

24位 中国、月の裏側で試料採取

25位 中国、台湾周辺で合同軍事演習

26位 ノーベル物理学賞に「AIのゴッドファーザー」ら

27位 G7、ウクライナ支援へ露凍結資産活用で基本合意

28位 ノーベル文学賞に韓国女性作家

29位 中国、太平洋にICBM発射

30位 米英軍、イエメン反政府勢力の軍事拠点を攻撃

2年目に入ったガザ情勢も解決の糸口は見られず、極右勢力に牛耳られたイスラエル政府はこの機に長年の懸案を一気に解決しようと、レバノン、シリア、イエメン、さらにその背後にいるイランへと軍事的攻勢を強めている。

ウクライナに侵攻したロシアを非難しながら、イスラエルに対する非難決議には拒否権を行使するアメリカのご都合主義を目の当たりにして、「リーダーなき世界」を痛感した一年でもあった。

読売新聞の10大ニュースは、番外編として12月に世界を驚かせた2つの政変劇を掲載している。

1つ目は、12月3日に韓国の尹錫悦大統領が突如発表した「非常戒厳」とその後の混乱。

2つ目は、12月8日に起きたシリアの独裁者アサド政権のあっけない崩壊である。

どちらも、全く予期していなかった青天の霹靂というべき出来事であり、私も大変驚いたのだが、事態の推移を見守っている間に、このブログで扱うタイミングを逸してしまった。

特に韓国情勢は、ようやく改善に向かいつつあった日韓関係にも影響が予想され、トランプ政権の復活と併せて、東アジア情勢を複雑にするだろう。

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それでは恒例により、私が独断と偏見で選ぶ2024年の10大ニュースを発表する。

【1位】新たな「帝国主義」の時代がやってくる

2022年ロシアがウクライナに侵攻した時の驚きは今も忘れない。弱肉強食の「帝国主義」の時代は遠い過去のものとなり、イデオロギー対立に基づく東西冷戦を乗り越えた人類は露骨な武力侵攻からは遠ざかりつつあると考えていたからだ。しかし、この戦争が解決するのを待たず去年中東でも戦火が上がる。今年に入りイスラエルは長年の宿敵であるレバノンのヒズボラ壊滅にも乗り出し、敵対勢力の指導者を殺害するために他国の領内にも構わず空爆を仕掛けた。世界大戦の教訓から生まれた国連は機能不全に陥り、民主主義陣営の盟主だったアメリカにも戦争を止める力はない。こうして戦争が「日常化」する世界で、ヨーロッパ諸国も日本も防衛力の強化に乗り出し、世論もそれを支持するように変化してきた。今私たちは100年の時を舞い戻り軍事力で他国を従わせる「新たな帝国主義」の入り口に立っているのではないか。そんな強い危機感を感じる。

【2位】トランプ復権、市民権を得た「フェイク」

世界中が注目したアメリカ大統領選挙でトランプ氏が圧勝したことは、アメリカに限らず時代の大きな変化を象徴する出来事だった。前回の選挙で自らの敗北を認めず、支持者たちを扇動して国会議事堂襲撃という前代未聞の事態を招いた張本人が再び選挙で指導者に選ばれたのだ。個人的にはいささか憂鬱ではあるが、2016年にトランプ氏が初めて大統領に選ばれた時のような驚きはもはやない。トランプ氏の登場とともに頻繁に使われるようになった「フェイク」という言葉はすでに世界中に定着し、自分の都合の悪い情報は全て「フェイク」と切り捨てて、捏造した「フェイクニュース」や「陰謀論」を拡散して支持者を集める政治家を量産しているからだ。トランプ氏の復権により、かつてメディアが嘘だと断じて排除してきた「フェイク」は完全に市民権を得てしまった。

【3位】「裏金」が招いた派閥解消と与党過半数割れ

安倍派のパーティー券問題に端を発した裏金疑惑はやはり自民党を大きく揺さぶることとなった。1月岸田総理が突然岸田派の解散を表明し、麻生派を除く全ての派閥がそれに追随した。東京地検による捜査も入り数人の議員が起訴されたが世論の批判は収まらず、ついに岸田総理は辞任、安倍元総理の宿敵だった石破茂氏が総理の座を掴んだ。国民的な人気の高い石破総理を担ぐことで何とか総選挙を乗り切ろうとした自民党だが、結果は惨敗、15年ぶりとなる与党過半数割れに追い込まれた。これにより過去10年以上続いてきたいわゆる「安倍政治」は完全に崩壊。少数与党として迎えた臨時国会では野党の存在感が増し、日本の政治にも少し変化の気配が出てきた。野党の主張には大衆迎合的な危うさもあるため、この変化がプラスかマイナスか、もうしばらく様子を見る必要がありそうだ。

【4位】SNSで変質する世界の民主主義国家

既存メディアの影響力が衰え、SNSが選挙にも大きな影響力を与えるようになった今年、日本では東京都知事選の石丸伸二氏や兵庫県知事選の斎藤元彦氏のSNS戦略が注目された。中には現行の公職選挙法が想定していないポスター掲示板の使い方や他候補を応援するために立候補するといった現象も見られ、その都度物議を醸した。ヨーロッパの主要な民主主義国家でも中道政党の苦戦が顕著で、移民排斥などを訴える極右勢力など極端な主張が支持を集め、政治状況が不安定になっている。新聞、ラジオ、テレビと時代とともに主要なメディアが交代するのは自然なことではあるが、一部のメディアだけが政治的公平公正というルールで縛られ自由な選挙報道ができない現状は、有権者の利益という観点から改められるべきだろう。

【5位】日経平均株価ついにバブル超えの最高値

「失われた30年」という言葉はあまり好きではないが、少なくとも株式市場ではバブル期の1989年に記録した史上最高値を30年以上超えることができなかった。その間、中国をはじめ世界の新興国が経済発展を遂げ、日本の国際的な地位は下落していった。転機となったのは、安倍政権下で導入された大規模な金融緩和策「アベノミクス」だった。黒田総裁の下、デフレ脱却を旗印に異例のマイナス金利導入に踏み切り、欧米各国が金利を引き上げても日本だけが大規模緩和を継続した。併せて日銀や年金基金が日本株を無制限に買い支える仕組みも作りなりふり構わず株価を押し上げていく。その結果、ついに今年日経平均がバブル期の最高値を超え、史上初めて4万円の大台を記録した。年末の終値でも3万9894円54銭をつけて、35年ぶりに最高値を塗り替えた。しかし一方で、アベノミクスは急激な円安を招いて輸入物価を押し上げ、輸出企業や投資家は潤ったものの貧富の格差が拡大し、日本経済の強化やイノベーションには繋がらなかった。

【6位】大谷翔平史上初の「50−50」とワールドシリーズ制覇

今年も大谷翔平の活躍に熱狂した一年だった。肘の手術のため打者に専念して臨んだ今シーズン、新天地のドジャースに移籍していきなり前人未到の「50−50」を達成し、見事3度目となるMVPを獲得する。チームも投手陣の相次ぐ怪我で苦しんだもののリーグ優勝を飾ると、大谷が待ち焦がれたポストシーズンでも強さを発揮し、宿敵ヤンキースを破って見事ワールドシリーズ制覇を成し遂げた。プライベートでもシーズン前に真美子さんと結婚、年末には子供を授かったことを発表して、通訳として彼を支えていた水原一平氏の賭博スキャンダルも忘れさせる最高の一年を締め括った。もはや彼がどんな偉業を達成しても驚くことはないが、それだけ大谷翔平が歴史的な人物であることの証明でもあるのだ。

【7位】能登半島地震が問う地震大国の脆弱な復興力

お正月を直撃した能登半島地震から1年。そのあまりに遅い復旧ぶりは、地震大国日本が抱える多くの課題を浮き彫りにした。高齢化が進む過疎地では、復旧工事にあたる人手も確保できず、限られた重機は各地で進められるタワーマンションの建設で忙しい。交通事情の制約からボランティアの受け入れもままならず、心ないネット民からは被災地支援に入ろうとする人たちへの非難も巻き起こった。阪神大震災や東日本大震災で学んだはずのノウハウが能登では全く活かされることなく、8月には南海トラフ地震の臨時情報に太平洋側の自治体は右往左往した。石破総理が掲げる防災省の設置はぜひ実現してもらいたい。大規模災害と隣り合わせの日本こそ、世界一の被災者支援の体制を整えるべきである。

【8位】パリ五輪のメダルラッシュと急増する「闇バイト」強盗

美しいパリの街を舞台に繰り広げられたオリンピックでは様々な競技で日本の若者たちが活躍し、20個の金メダルを含む45のメダルを獲得した。サッカーでも日本代表はアジアで抜きん出た存在になりつつある。少子化が問題となって久しいが、政治家たちの嘆きをよそに日本の若者たちは頑張っているように私には見える。その一方で、お金に困って「闇バイト」に応募し犯罪に手を染める若者も増えている。2024年の特徴は犯罪の手口が詐欺から強盗に移ったことである。治安の良さが売りだったはずの日本社会の変質は、格差の拡大と拝金主義、そして若者の貧困が背景にある。「103万円の壁」や最低賃金の引き上げがようやく政治課題として意識されるようになったけれど、若者たちが自由に自分の夢を追いかけられる社会をどのように作っていくかとても重要なテーマだと思う。

【9位】各国とも問題山積で五里霧中の東アジア情勢

尹錫悦大統領が突然発表した「非常戒厳」の失敗により韓国は再び政治の季節に突入した。日本にとっては東アジアで唯一のパートナーなのに、政権交代のたびに日韓関係は大きく変化してしまう。尹大統領の失脚により急速に改善しつつあった日韓関係にまたもブレーキがかかることが懸念される。一方、景気減速が伝えられる中国で対日感情がさらに悪化し、9割の中国人が「日本は嫌い」と回答したというニュースも気になる。日中国交回復を成し遂げた田中角栄元総理の流れを汲む石破総理は中国との関係改善に前向きだが、トランプ政権の出方、さらには国内に根強い中国へのアレルギーとの調整は難しそうだ。ウクライナとの戦争に兵士を派遣しロシアとの軍事的な繋がりを強める北朝鮮の動向も気になるところだ。台湾有事を睨んで南西諸島の防衛力強化を進めている日本も、その裏付けとなる財源確保の目処は立たず、各国とも問題が山積する中で東アジアの先行きはますます予断を許さない。

【10位】日本ブーム加速でインバウンド客過去最多

2024年日本を訪れた訪日外国人の数がコロナ前を上回り、過去最多となることが確実になった。一部でオーバーツーリズムの問題も深刻化しているものの、最近では地方の片田舎でも外国人観光客の姿を見かけるようになり、日本の原風景が残る過疎地にとっては地域おこしの起爆剤となりそうだ。ここに来てインバウンド客が急増している背景には円安の影響もあるが、それだけが理由ではない。漫画やアニメ、ゲームを通して日本文化が世界中に浸透し、若い世代ほど日本に親しみと憧れを抱く人が増えている。これを受けて日本政府も近年インバウンド客向けの基盤整備を進めてきた結果、日本各地に魅力的な宿泊施設やお土産物が増えたという印象を持つ。そして訪日客の増加はラーメンやおにぎりといった身近な日本食を世界中に広め、日本産の農水産物の国外輸出の道も広げている。「失われた30年」と言われるが、その間に日本は単なる経済大国から世界の人が憧れる居心地のいい国になった。そのことを日本人ももっと自覚して、誇りを持った方がいいと私は思う。

2025年は、敗戦から80年、そして昭和100年にも当たる。

21世紀もすでに四半世紀となり、2001年の世界同時多発テロ、2009年のリーマンショック、2020年の新型コロナパンデミックと幾度となく世界的な危機を乗り越えてきた人類だが、今年は何が起きるのか全く予断を許さない1年となりそうだ。

アメリカには予測不能なトランプ政権が誕生し、日本の政局も少数与党で不安定、日本の友好国であるヨーロッパ諸国や韓国でも政治の混乱が続く。

ウクライナでの戦争はロシア有利が伝えられ、中東でも誰もイスラエルを止められない。

G7を中心とした国際協調の時代は終わり、弱肉強食の荒々しい世界が私たちの目の前に広がりつつある。

東アジアでは、中国、ロシア、北朝鮮の軍事的連携が進み、頼りのアメリカが国内優先になれば助けてくれる国も見当たらない。

戦後一貫してアメリカ追従の政策を続けてきた日本にとって大きなターニングポイントに差し掛かったのかもしれない。

経済に目を転じれば、米中の経済戦争がいよいよ佳境になりそうだ。

トランプ大統領が公約通りに中国に対する高い関税を実行すると、不動産不況に見舞われている中国経済にどんな影響が出るのだろう?

一方で、トランプ新大統領は友好国に対しても関税をかけると発言しており、日本にとっても他人事ではなさそうで、去年史上最高値を更新した東京株式市場もその動向に振り回されることになりそうだ。

マーケットでは「辰巳天井」という格言があるそうで、その天井を突き破ってさらなる上昇を続けることができるのか正念場の年となりそうである。

さらに、好調なアメリカ経済が世界からマネーを引き寄せる現状が続けば、厳しい局面を迎える発展途上国も出てくると予想される。

アメリカをはじめ各国で自国第一主義が蔓延する世界で、貧しい人々には今後ますます過酷な運命が待っているような気がしてならない。

そんな弱肉強食の経済がますます強まり、格差が今以上に広がる世界を私は望まない。

トランプ的な「フェイク」や「陰謀論」が世界的に広まる現状に強い危機感を抱いている私としては、トランプ政権が続くこの4年の間に上昇を続けるアメリカの株価が大暴落する局面が訪れることを期待する気持ちがある。

そうなれば、「経済に強いトランプ大統領」という幻想が打ち砕かれて、世界的なトランプ主義の拡大に歯止めがかけられる可能性があると考えるからだ。

ただ、AIの登場により、アメリカと中国の経済的な優位はますます顕著になりつつある。

私のようなアナログ人間にはもはや未来を予見することは不可能なのだろうか。

いつ日本列島を襲うかもしれない巨大地震も相まって、一寸先も見通すことのできない五里霧中の時代がずっと続きそうな予感がする。

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