クリスマスの三連休。吉祥寺の街は、どこも人でごった返している。
株価の急落でショックを受けた私は、いつになく元気がない。一人で青山に出かけた妻の帰りを待って、吉祥寺でランチを食べることにした。
妻の提案で「レンガ館」地下にある本場韓国家庭料理「韓味楽(はんみらく)」へ。
寿司の「まぐろ人」や中華料理の「軼菁飯店」が軒を連ねる渋い飲食街にその店はある。
壁一面に様々な印刷物が貼られ、中の様子はまったくうかがえない。ちょっと入りづらいお店ではある。
ドアの内側は、まさに韓国の大衆食堂だ。
日本の大衆食堂とは一味違い、一歩踏み込んだだけで、韓国に来たと錯覚する雰囲気がある。
ランチメニューは豊富だ。
日本でおなじみの韓国料理のメニューが並ぶ。値段も手頃だ。
この店の一番の特徴は、こちらの「ビビンパバイキング」(880円)。
何が特徴的かと言うと、お客さんが自分でビビンパを作る代わりに、食べ放題ということだ。
入り口の脇には、「ビビンパバイキング」のコーナーがある。
炊飯器や様々な大皿が並び、客が入れ替わり立ち替わり自分でビビンパを作りに行く。
10種類あまりの食材、キムチやナムル、チジミの大皿が並ぶ。
客は自由に、ボウルにご飯を盛り、好きな食材を乗せ、好みでコチュジャンをかける。何杯食べようが自由だ。
妻は素直にこの「ビビンパバンキング」を注文し、大いに気に入ったようだが、私は別のメニューが気になっていた。
それがこちら、「辛ラーメン」(800円)である。
「辛ラーメン」といえば、まさか・・・?
そう、韓国を代表する激辛インスタントラーメンである。
つい先日食べた香港カフェの「インスタントラーメン炒め」がとても美味しかったので、こちらも「辛ラーメン」を使った独自料理なのではないかと考え注文してみた。
しかし残念ながら、ここで出たのは普通のインスタントの「辛ラーメン」そのものだった。
特別な工夫はない。だから、普通に辛い。旨みやコクはさほどない。ちょっと、ガッカリだった。
ただ、このお店のランチが面白いのは、どのメニューを注文しても「ビビンパバイキング」が食べられることだ。
私ももちろん、いただいた。ご飯の上に、好きなものを乗せ、ビビンパの完成だ。
ご飯がバサバサでナムルも特段美味しいわけでもないが、「辛ラーメン」の辛さを中和するにはちょうどいい。
でも、このシステムだと、普通に「ビビンパバイキング」を注文するより、他のメニューを選択した方が断然お得ということになる。
馬鹿正直な妻は、本当にバカだと思うのだがどうだろう?
それでも妻はなぜかこのお店がえらく気に入ったらしい。また来たい、という。
私も店の雰囲気は好きだが、「辛ラーメン」も「ビビンパ」も今ひとつだった。今度来ることがあれば、「ユッケジャン」でも食べてみよう。これもどうやら「ユッケジャン」はスープだけで、クッパにしたければ自分で炊飯器からご飯を投入する仕組みらしい。
ユニークなお店ではある。
食べログ評価3.14、私の評価は3.20。
「韓味楽」 電話:050-5456-2689(予約不可) 営業時間:11:00~15:00/17:00~24:00 定休日:無休