醍醐寺

大阪での打ち合わせを終えて、JRの新快速で京都に向かった。「京都知新」というイベントを視察するのが目的だ。

今年の桜は遅い。京都もちょうど満開だった。

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せっかく桜の季節に京都に来たので、以前から行きたかった醍醐寺をちょっとのぞいてからイベントに行こうと思った。だが、この考えが甘かったのだ。

ネットで行き方を調べると、地下鉄東西線の醍醐駅が近いらしい。駅からは無料のシャトルバスも走っているが、歩いても10分ちょっとだというので歩くことにする。

真新しい駅、周辺は東京近辺にもよくあるような住宅街だ。特に京都らしさはない。お寺まではずっと上り坂が続く。

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旧奈良街道に面した入口。最初の門は「総門」という。

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総門の左右には桜が一本ずつ。花の色が違う。色の濃い艶やかなしだれ桜が目を引く。

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立て札には「西国三十三観音霊場第十一番札所」と書かれている。

西国三十三所は1300年の歴史を持つそうだが、和歌山・大阪・奈良・京都・滋賀・兵庫・岐阜にある33のお寺を巡礼する。日本において本格的な巡礼として整備された最初が、この西国三十三所で、庶民の間で巡礼ブームが起きた江戸時代には、関東の坂東三十三箇所や秩父三十四箇所と合わせて日本百観音とも呼ばれたそうだ。

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そして総門には「真言宗総本山醍醐寺」と書かれている。

空海を祖とする真言宗は分派独立があいつぎ、現在は約50の宗派があるという。有力な16派18総本山が集まった「真言宗各派総大本山会(各山会)」という連絡会も組織されている。これらのお寺は「真言宗十八本山」と呼ばれ、人気の巡礼コースにもなっているらしい。

醍醐寺は真言宗醍醐派の総本山で、真言宗十八巡礼では12番目に位置している。ちょっと商売臭が気になる。

さて、総門をくぐると・・・

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正面には、豊臣秀頼が再建した西大門(仁王門)。参道の両脇に連なる見事な桜並木。さすが京都有数の桜の名所だ。

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ちょっとピークは過ぎていてもこの迫力。まさに「花の醍醐」だ。

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脇の参道も桜のトンネルが続く。

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西大門につながる「桜馬場」と呼ばれる参道の左手には・・・

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国宝・三宝院唐門。1598年、豊臣秀吉が催した「醍醐の花見」の翌年、このきらびやかな門が作られた。朝廷の勅使だけが通ることを許されたという。

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2010年に改修を終えたばかりの唐門は、目を見張る鮮やかさ。秀吉の時代を思い起こさせる。

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桜に浮かれてバシャバシャ写真を撮りながら西大門へ。

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この西大門を守るのは重要文化財・木造金剛力士立像。

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西大門をくぐると伽藍エリア。ここから先は有料だ。

チケットは唐門近くの販売所であらかじめ買っておかなければならない。伽藍エリア、霊宝館エリア、三宝院エリアを全て回れる共通券が1500円だ。ここはケチらず3つのエリアすべてを見ることをお勧めする。

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国宝・金堂。醍醐寺の本堂だ。ここの桜はすでに盛りを過ぎていた。

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こちらも国宝の五重塔。JRのCMにも登場したこのしだれ桜は、すでにピークを過ぎていた。

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ソメイヨシノもそろそろ見納め。

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ただ、五重塔の北側にある八重桜は今がまさに満開。桜と五重塔。絵葉書のようでちょっとベタな感じもしなくはないが、艶やかだ。

伽藍エリアの一番奥には2つの池がある。

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手前にある大きな池が「弁天池」。手前に第十一番札所となっている観音堂、池の向こうに見えるのが弁天堂だ。

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その奥にひっそりと佇むのが、無量寿苑。紅葉の名所だそうだ。この辺りは桜もあまりなく、この季節は静かだ。苔が美しい。

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この先に「上醍醐」へつながる山道がある。醍醐寺はもともとこの上醍醐からスタートした。醍醐山の山頂エリアにいくつもの伽藍が建ち、修験者たちの霊場として発展し、醍醐天皇の時代に山麓に「下醍醐」と呼ばれる今のお寺が作られたのだ。

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来た道を戻り、醍醐寺に伝わる宝物を展示する「霊宝館エリア」へ。

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こちらの脇道も桜のトンネルが続く。

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建物内のお宝は撮影禁止だが、国宝や重要文化財の絵画や仏像がたくさん展示されている。何と言ってもこの醍醐寺に伝わる文化財は、国宝69,420点、重要文化財6,521点というから驚きだ。

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この霊宝館エリア、桜もすごい。今は八重桜が満開だが、その奥にすでに花を散らした桜の巨木が並ぶ。

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一週間早ければきっと見事だっただろう。桜はタイミング。晴れているだけでも感謝しなければならない。

「三宝院に行くなら5時で入り口が閉まりますよ」と言われ、お宝見物もそこそこに「三宝院エリア」に急ぐ。

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すっかり陽も傾いた。ここでは靴を脱いで、建物の中に上がることができる。

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三宝院の庭園は、豊臣秀吉自らが基本設計したものと伝えられ、国の特別史跡・特別名勝に指定されている。

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この庭園は唐門の奥に当たる。

戦乱で荒廃していた醍醐寺を復興した秀吉が、「ここで花見をしたい」と言い出したことから、近隣諸国から700本もの桜の木を移植した。その秀吉最後の大イベント「醍醐の花見」に合わせて整備されたのがこの三宝院なのだ。

桜を見ながらドンチャン騒ぎをする花見のスタイルは秀吉が作ったと伝えられている。

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さすが「花の醍醐」。来た甲斐があった。

しかし、予想したより境内が広く、京都に来た目的だったイベント視察の時間がなくなってしまった。

醍醐寺に行くなら、時間をたっぷり見込んでおかなければならない。

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