🇺🇸 アメリカ/ロサンゼルス 2024年2月3日
いよいよカリブ海の旅が始まった。
まずは、経由地となるロサンゼルスまで、羽田からユナイテッド航空に乗ってみた。
出発時刻の24時間前からオンラインチェックインができたので、預ける荷物もないので空港のカウンターは素通り。
夕方5時過ぎの羽田空港第3ターミナルはあまり混雑しないようで、出国手続きもスムーズに抜けられて、また時間が余ってしまってラウンジでビールを飲みながら時間をつぶすことになった。
ユナイテッド航空のエコノミークラスは、座席の間隔がゆったりと取られていて、9時間半のフライトもさほど苦痛にはならなかった。
やはりアメリカ人に肥満の人が多いせいだろうか?
おまけに枕の真ん中が割れて首に巻けるようになっていて、荷物を減らすため今回は自前の枕を持ってきていないので、これは大変ありがたかった。
これで、羽田−ロサンゼルス往復の料金が7万7千円ぐらいだったのだから、アメリカの航空会社もまんざら捨てたものではない。
とはいえ、やはり機内食は今ひとつで、ラウンジで焼きおにぎりや唐揚げを食べてから乗ったこともあり、ほんのひと口食べただけで残してしまった。
それでも、非常食になるかと、パンとバター、それにデザートの大福餅をリュックにいただいた。
機内では、もちろん映画のサービスもあり日本の映画も何本か用意されていたが、私は予定通り、加入したディズニー+でダウンロードした「パイレーツ オブ カリビアン」のシリーズを見て過ごす。
でも夜便だったせいか途中で眠くなり、体を横にしたり、足を座席の上に折りたたんでみたりしながら少しでも寝ようと試みたので、結局2作目の途中までしか見ないうちにロサンゼルスに到着してしまう。
久しぶりに降り立つロサンゼルス空港は、人も少なく老朽化した印象を受けた。
ユナイテッド航空便だったので、ANAやJALが到着するターミナルとは異なるターミナル5だったらしい。
入国審査は外国人用のレーンが少なくて30分並んで待たなければならなかったが、荷物は全くのノーチェックで、中東情勢が緊迫している最中なのにちょっと拍子抜けしてしまった。
ターミナルビルの外に出ると、学生時代に初めてアメリカに降り立った時に見たあの特徴的な管制塔が今も現役で頑張っていた。
両替をしたいと思い、暇そうな航空会社ののスタッフに聞いてみると、通関前にはあるけどロビーにはないと言われちょっと愕然とする。
アメリカは完全なカード社会なので、現金を両替する人がいないのかもしれない。
以前の使い残しのドルが少しあるし、クレジットカードがあれば大抵のことはできるだろうから、両替は諦めてとにかくホテルに向かうことにする。
私が予約したホテルは、空港の北西に位置するベニスビーチにあった。
バスだと乗り換えもあって1時間、車なら20分の距離だ。
今回初めて使ってみたeSIMも無事に繋がったので、ここは配車アプリ「Uber」のお世話になることにしようと決める。
ただ、ターミナルがいくつもある巨大なロサンゼルス空港では、タクシーや配車アプリを利用する客は無料巡回バスに乗って専用の乗り場に移動してから配車を依頼しなければならないルールがあるらしい。
Uber乗り場行きのバスはこの緑の柱のところにやってくる。
緑の柱を見つけると、すぐにバスがやってきた。
中は乗客でいっぱい。
それでも無理やり乗り込むと、中は余裕があるのにみんな出口に固まって奥に詰めようとはしない。
こんなところに、日本と外国の違いを感じる。
バスは6分ほどで目的地に着いた。
目の前にはタクシーが並んでいるが、私と同じくUberやLyftといった配車アプリを利用する客の方が多いようで、バスを降りると思い思いに広がっていく。
私もUberを開き、ホテルまでの配車を依頼する。
最初、81ドルと表示されて驚いたが、これはプレミアムというちょっといい車を利用する時の料金で、一番安いUberXだと28ドルぐらいからある。
それでも円安のため4000円を超える出費だが、時間と安全を考えたらUberを使うのが賢いだろうと考えた。
アダムさんというドライバーとマッチングされた。
指定されたZone 23Aに移動して車が到着するのを待つ。
Uberを使うのはサウジアラビア以来およそ1年ぶりだが、中央アジアでロシア製の配車アプリ「Yandex」を何度も使ったのでもうドギマギすることもなくなった。
アダムさんと無事に合流して、いざベニスビーチへ。
距離的には大したことないのだが、車社会のアメリカ、あちこちで渋滞にはまりなかなか前に進まない。
結局Uberが表示した到着時間を少し超えて30分弱かかってベニスビーチのホテルに到着した。
それでも慣れない土地で、アメリカのように危険なエリアが点在している街では道に迷うこと自体がリスクになりうるので、ホテルの目の前まで連れて行ってくれるUberはありがたい存在である。
ただ、Uberを利用してもチップを払わなせればならないのは面倒くさい。
アプリには「Adamさんにチップを贈りますか?」と勝手に表示され、任意の数字も入れられるが、普通は15〜25%というのがチップの相場らしい。
結局私は15%のチップを選び、トータルで34.40ドル、およそ5100円ほどをアプリを通じてアダムさんに支払った。
東京から予約した「ベニス オン ザ ビーチホテル」。
ロサンゼルス空港近くの宿はどこも高くて、その中では比較的リーズナブルだったこのホテルを予約してみたんだけど、やはり外観はかなりくたびれていた。
おまけに午後3時半まではフロントに誰もいなくてチェックインできないと買いてあった。
あと1時間、どうしよう。
3階でくつろいで待っていてもいいとも書いてあったので上がってみるとなるほど、目の前にベニスビーチの広大な砂浜が一望できる。
建物は古いけれど、ロケーションは最高級のホテルである。
ただこの日はロサンゼルスらしからぬ曇り空。
テラスでまったりする気分にもなれず、荷物を担いだままホテルの周辺を散策することにする。
ホテルを出て少し南に歩いたところにレンタサイクルの店があった。
砂浜に沿ってサイクリングロードが整備され、自転車で走っている人がたくさんいたので、私もこの店で自転車を借りることにした。
自転車の種類や借りる時間によって値段はいろいろ設定されているようだが、私はホテルにチェックインするまでの1時間で充分である。
ベーシックな自転車を1時間借りて13ドル、約2000円弱。
とにかく物価の高いアメリカでは良心的な価格設定だと思う。
現金払いだとパスポートを預けなくてはいけないと言われ、クレジットカードで支払うことに。
あとは好きな自転車を選んで、時間内、好きな場所に行けばいい。
私はベニスビーチの北に位置する有名なサンタモニカまで走ってみることにする。
途中、スケボーの施設があったり、バレーボールを足で蹴って卓球のように卓上で対戦する場所があったり、人々は思い思いに週末の午後を楽しんでいる。
これで天気が良ければ絵に描いたようなロサンゼルスの風景なんだろうけど、曇って涼しいので、今ひとつ気分が盛り上がってこない。
ベニスビーチには今回初めて来たが、中心部にはお土産屋や飲食店、タトゥーの店などが並んで、それを囲むように住宅街が広がっている。
ダンスパフォーマンスに人だかりができていて、高級リゾートというよりも庶民の憩いの場というカジュアルな雰囲気がよそ者には居心地がいい。
これがサンタモニカに入ると、雰囲気がガラリと変わって、美しいヤシの並木の向こうに、大邸宅や高級リゾートマンションが立ち並ぶようになる。
お隣なのにずいぶん違うもんだなあと感じながら、自転車をさらに北に走らせ、様々な映画の舞台となったサンタモニカのシンボル「サンタモニカ桟橋」まで行ってみた。
桟橋に近づくと、立派なホテルなどが砂浜に向かって建っていて、同じビーチホテルでも私の予約したホテルとは大違いだと、格差社会アメリカを感じる。
桟橋まで来たところでおよそ30分。
途中ところどころで止まって写真を撮りながら走って30分なので、ここで引き返せば余裕で1時間で帰れると判断した。
雲の隙間からぼんやりとした太陽の影が覗き、カモメが乱舞している。
この桟橋には、学生時代に一度来たことがある。
まるで遊園地のようなこの桟橋は私の好みではない。
広い砂浜にずらりとビーチバレーのコートが並び、そのほとんどが使われていた。
さすがビーチバレーの本番。
ロサンゼルスの人たちにとってはとても身近なスポーツなのに違いない。
返す返すも、空を覆う雲が疎ましい。
何でもカリフォルニア沖の海上に「大気の河」というのが現れて、4〜6日にかけて災害級の大雨がカリフォルニアを襲う可能性が高いのだという。
そう言えばロサンゼルスに出発する直前に、在ロサンゼルス日本大使館からこんなメールが送られてきた。
『暴風雨、洪水に関する注意喚起』
4日から6日にかけてロサンゼルスを含む南カリフォルニアに洪水注意報が出されたので在留邦人にはくれぐれも注意するよう促すための一斉メールなのだろう。
このところ、私が旅行する街で何かの問題が発生する。
パプアニューギニアの暴動、アイスランドの火山噴火。
それに比べればロサンゼルスの洪水はさほど脅威には感じないものの、いつも青空が広がっている街だからこそ、この曇り空は残念だった。
時間内に自転車を返却しホテルに行くと、3時半を少し回った頃、一人の東洋系の男が現れた。
私の前に2人チェックインを待っていた。
男は私に1階の鍵を渡した。
窓の外は駐車場で人が行き交っていてカーテンを開け放つことのできない部屋ではあるが、どうせ一眠りするだけなので問題はない。
もちろん豪華な部屋ではなかったけれど、外観に比べると室内は清潔で、エアコンやテレビも備わっていた。
ベッドは広く、床はタイル張り、浴槽はないもののシャワーからはちゃんと熱いお湯が出る。
このロケーションと値段を考えれば、ロサンゼルスの滞在先として悪くない宿かもしれない。
部屋に荷物を置くと、飲み水を買いに外出した。
とりあえず、さっき自転車で通ったベニスビーチの中心部を目指す。
すると、遊歩道の脇におもむろにトレーニングマシーンが現れた。
ベニスビーチの名所「マッスルビーチ」である。
筋肉自慢のマッチョなお兄さんたちがトレーニングしている光景を、観光客たちが物珍しそうに眺めている。
私は今回の旅行の準備中に、なかやまきんに君がこのマッスルビーチを訪れる動画を見てその存在を知った。
筋肉愛好家の間では有名な場所のようで、世界中からムキムキの男たちが集まってきてお互いの筋肉を褒め合うのだそうだ。
私にはおよそ縁のない世界である。
ようやくミネラルウォーターを売っている小さな店を見つけた。
クリスタルカイザーのペットボトルが2ドル。
ちょっと高いと思ったが、このあと空港で買ったミネラルウォーターは4ドル以上取られたから、きっとこの店は良心的だったのだろう。
水を買った店の前に気になるお店を見つけた。
「Teddy’s Red Tacos」と書いてある。
学生時代ロサンゼルスに3ヶ月半暮らした時には、よくタコスを食べたものだ。
安いのに加えて、エルサルバドルの男と同居していたからだ。
料金表を見ると、タコスが1個2.99ドル(約440円)。
他の食べ物に比べれば安く感じる。
機内食をほとんど食べなかったおかげで少しお腹が空いてきたので、タコスとトスターダという奴を1個ずつ買ってホテルのテラスで食べることにした。
テイクアウトしたタコスをホテルのテーブルで開ける。
2個同じようなものが入っていた。
一つは皮が柔らかくて、もう一つはカリッとしている。
調べてみると、カリッと焼いた方をトスターダと呼ぶらしい。
レッドタコスと名乗るだけあって、皮は通常よりも赤い。
コンビーフのような肉をメインにタマネギやラディッシュが刻んである。
まあまあ美味しいのだが、イメージしたものよりも1個が小さく、これもコロナ後に急激に進んだインフレのせいだろうかと思った。
タコスだけではお腹が膨れず、部屋に戻って、機内食で出た大福餅を食う。
さすがにこれは日本で作られた大福なので、しっかり甘く美味かった。
機内では食べたいと思わないものでも、お腹が空くと美味しく感じるもののようである。
腹ごしらえが済むと急に眠たくなって、2〜3時間寝ることができた。
ちょうどいい仮眠である。
夜9時過ぎにホテルをチェックアウトして、Uberを呼んで空港に向かう。
いつの間にか、ロサンゼルスに雨が降り始めていた。

