岡山の家の屋根裏から出てきた亡父の絵葉書コレクションを売ろうと、神保町の古本街にやってきた。

ネットで調べた「長島書店」というお店を訪ねる。
明治35年創業の古い本屋さんだ。

店のご主人が、絵葉書を手早く仕分けていく。
父親が自ら買い求めたらしき観光地の絵葉書にはほとんど価値がないようだが、いくつか店主の手が止まる絵葉書もあった。
満州の絵葉書、皇室の記念絵葉書などだ。
ざっと見終わったご主人から提示された金額は、4000円。
驚くような高額ではなく、無駄足にもならず、まあまあ妥当なところだろう。所詮は、ゴミとして捨てられる運命だったのだ。観光絵葉書も全部まとめて引き取ってもらって、一件落着。せっかく神保町まで来たので、妻と一緒に何か食べて帰ることにする。
ネットで調べる。カレー激戦地だ。ラーメン屋も多い。
そんな中に中華粥を発見、妻に伝えると案の定、飛びついた。本当にワンパターンだ。

その店は靖国通り沿いに立つ「咸亨酒店」。立派な看板がかかっていた。

中国風のレンガに覆われた立派な建物だ。
ちなみに店名は、「かんきょうしゅてん」と読むらしい。

「咸亨酒店」とは、紹興酒のふるさと中国浙江省の紹興に清朝時代実在し、作家の魯迅が愛したお店なのだそうだ。

店内に入ると、一階は華やかな照明が輝くこんな感じ。

独特の内装の階段を上って2階に案内される。

2階には落ち着いたテーブル席が並び、私たちが入った後、すぐに満席となった。

店内には、中国のものと思われる書や置物が飾られ、中国に対するリスペクトが感じられる。

しかしそうした装飾以上に、この店のランチメニューがすごい。
中でも、30種類の料理から好きな2種類を選ぶ「ハーフ&ハーフセット」(1080円)を注文することに決めたのだが、どれも美味しそうで、なかなか2種類を選ぶのに難航した。

妻のお目当である中華粥も実に種類が多い。
これらもすべて「ハーフ&ハーフ」の対象となる。

妻はさっさと2種類を決めた。
一つはもちろん中華粥。季節のお薦め料理の中から「きのことザー菜粥」を選んだ。

もう一品は、同じく季節のお薦め料理から「五目かた焼きそば」を選ぶという。
おっと、それは私が頼もうと思っていたのに・・・。
改めて、またメニューを見ながら悩む。そして・・・

私が選んだのは、やはり季節のお薦め料理の中から「麻辣春雨」。

そしてもう一品は、シンプルに「高菜とカニのチャーハン」にした。
そして「ハーフ&ハーフセット」には、中華風冷奴と杏仁豆腐が付いて来た。「ハーフ」という響きとは違い、量もそれぞれたっぷりある。

私が選んだ「麻辣春雨」は、想像をはるかに超える辛さだった。
普通の麺のように吸い込むと辛さでむせてしまうので、少しずつ口の中に押し込んだ。
久しぶりに食うびっくりするような辛さ。相方をチャーハンにして正解だった。

結果的には、どれも美味しく、妻はお粥とチャーハンが好きと言い、私はかた焼きそばとチャーハンが美味しかった。
麻辣春雨は、少し辛さに慣れると、酸味も効いていることに気づき後味がさっぱりしていた。
意外なことに、見た目が一番地味だったチャーハンが本当に美味しかったということで2人の意見がまとまった。チャーハンが美味しいお店はあるようで意外に出会わないものだ。
ということで、神保町ランチ、大満足だった。
食べログ評価3.51、私の評価は3.70。