老人ホームに入所する義母のお見舞いに妻が行くタイミングに合わせ、私も一人暮らしを続ける91歳の母に会いに行った。

いつものように、庭や畑に咲いた花を摘んで母にプレゼントするブーケを作る。
どんなお土産よりも仏壇やお部屋に飾る花が何より嬉しいらしい。
ついでに、桃と枝豆、朝採りの夏野菜も少しずつ持っていく。
母が好きなゴーヤも食べられる程度に大きくなったので、1つ収穫して入れておいた。

ちょうど今日の午前中に、要介護認定の調査員が母のマンションにやってきたらしく、11時ごろに私が訪れると、「さっき帰られたところだ」と母は言った。
90代にしては比較的元気な母だが、一人暮らしでいつでもすぐに駆けつけられる身内が岡山にいないということで「要支援2」の認定を受け、週1回の運動と訪問サービスを受けているのだが、果たしてそのままの認定を受けられるかどうかはわからない。
現在の生活リズムは母にとってちょうど良く、私たちにも安心なのでできればそのまま継続できる認定が認められれば嬉しいのだけれど・・・。

そんな母を誘って、鰻を食べに行った。
以前は母の手料理を食べることが多かったのだが、90歳を過ぎた頃から外食の方が母の負担が軽くて済むだろうと、マンションを訪ねるたびに近くのお店でランチを食べることが習慣になった。
たいてい私が食べたいものを決めて店を探すのだが、今日は鰻を食べたいと思い、ネットで調べてマンションから車で5分ほどのお店を選んだ。
「岡山名代 鰻の三谷」
いかにも老舗っぽい店名だが、去年オープンしたばかりのチェーン店、四国を中心に店舗を増やしていて、この岡山店が四国以外では初めての店舗のようだ。

鰻屋さんというと、店の入り口付近で職人さんが鰻を焼いていい香りが店の外にまで流れてきたものだが、このお店はもっとカジュアルでお手頃価格で「うな重」をいただくことができる。
この価格が客を呼び寄せるのだろう。
私たちが訪れた11時半ごろには満席で、しばらく入り口で待たねばならなかった。

牛丼チェーンのように入り口の機械で注文と支払いを済ませると、カウンター席に案内された。
私が注文したのは「うな重御膳 上」(2500円)。
鰻の大きさは4分の3尾と書いてある。
少食な母は鰻半尾の「うな重御膳」(1800円)をごはん小盛りで注文した。
母が食べきれない分はいつも私が食べることになるのだが、母は見事に完食、どうやら鰻は好物らしい。

この店のキャッチフレーズは「うまい鰻でもっと幸せに」。
詳しいことは知らないが、どうやら東京でも急成長している「鰻の成瀬」のような、職人がいなくても誰でも鰻が上手に焼ける機械を使ったチェーン店なんだと思う。
果たして、そのお味は?

注文してから10分あまりで、私たちの「うな重御膳」が運ばれてきた。
見た目は普通の鰻屋さんと変わりはない。
肝吸いもついていて、わさび、ねぎ、のりといった薬味が添えられている。

蓋を開けると、テカテカと煌く蒲焼が現れた。
なかなか美味そうだ。
ご飯をピッタリと覆い隠すぐらいの大きさで、これで2500円はやはり安い。
今時、ちゃんとした鰻屋でこのくらいのうな重を食べると4000〜5000円は覚悟しなければならないだろう。

食べるとふっくらとした関東風の蒲焼で、グルメではない私には十分美味しい鰻である。
使っている鰻が中国産であろうと、職人ではなく機械で焼いていようと、この価格とクオリティーであれば文句はない。
母も美味しいと言って食べてくれたので、また鰻が食べたくなったらお世話になることになるだろう。
食べログ評価3.34、私の評価は3.50。
「岡山名代 鰻の三谷」
電話:086-230-6674(予約不可)
営業時間:11:00 - 14:00
定休日:無休
https://u-mitani.jp/