左官工事の合間の四国旅行。
今治、松山と泊まって、3泊目の候補地は当初、香川県の丸亀市にするはずだった。
一度も訪れたことのない街だということに加え、行ってみたいお店があったからだ。

丸亀駅の北口。
驚くほど何もないこの駅前にひっそりと佇むその店は、想像していたのとは全く違うモダンな外観をしていた。
「骨付鳥 一鶴 丸亀本店」
「骨付鳥」の前にわざわざ登録商標と書いてある。
そう、知る人ぞ知る丸亀のご当地グルメ「骨付鳥」発祥の店がこの「一鶴」なのだ。

店内もモダンだ。
友人から「脂ギトギト」と聞いていたので、床がベトベトのお店を勝手に想像していたが、全然違っていた。
戦後間もない1952年カウンター7席の店として創業した「一鶴」。
翌年店主が開発した骨付鳥が大ヒット、1965年に現在の丸亀本店の場所に移転する。
徐々に支店を増やしながら、本店を現在のモダンな形に全面リニューアルしたのは30年も前の1993年と店の公式サイトに書いてあった。
とてもそんなに歴史を積んだとは思えない洗練された内装である。

この店は、70年間「骨付鳥」一筋。
メニューもメインは、骨付鳥の一択である。
ただし、「おやどり」が1129円、「ひなどり」が1001円と、同じ骨付鳥でも鶏の成長具合で2種類に分かれるようだ。
初めていただく骨付鳥、「おやどり」と「ひなどり」でどう違うのかもわからないので、ここは両方注文して食べ比べてみるしかない。

まず、運ばれてきたのが「おやどり」だった。
金属製の大皿にドーンとモモ肉が1本載っているが、友人が教えてくれた通り、お皿はギトギトだ。
『歯応えがあるおやどりは、噛み締めるたびに濃厚な旨味が広がる、通好みの骨付鳥です。』
なるほど、うまい説明だ。

続けて、「ひなどり」も来た。
サイズ的には同じようなものだが、「おやどり」があらかじめ切れ込みが入れられているのに対して、「ひなどり」は切られていない。
『柔らかくジューシーなひなどりはとても食べやすく、お子様や女性の方まで幅広く楽しめる、定番の骨付鳥です。』

要するに、「ひなどり」はガブリと噛みついても噛み切れるほど柔らかいが、「おやどり」の方は少し切れ目を入れておかなければ手強いということだろう。
妻は迷わず「ひなどり」を選んだが、私は「通好み」というワードに引っかかって「おやどり」も食べてみたくなったというわけだ。
しかし、食べてみると断然「ひなどり」の方が食べやすい。
所詮「通」ではない私は、格好をつけずに「ひなどり」を2つ注文した方が良かったと少し後悔する。

味の濃い骨付鳥には、ビールが必需品、相性は抜群だ。
でも私はこの後、高松まで車を運転しなければならないため、泣く泣くノンアルコールビールで我慢した。
ちなみに、骨付鳥にはサービスで生のざく切りキャベツが付いてくる。

お皿に溜まったたっぷりの脂をキャベツにつけて食べるのが「通」な食べ方らしい。
ただ、個人的には骨付鳥そのものが期待通りものすごく美味しい一方、心配したほどには胃もたれもしなかったので、キャベツのありがたみはさほど感じなかった。

いずれにせよ、「一鶴」の骨付鳥を食べるためにわざわざ丸亀に来る価値がある。
できれば岡山にも支店を開いてもらいたいほどだ。
脂っこい料理が苦手な妻も「これは美味しい」と言ってひなどりをだいぶ食べたので、私は主におやどりを食べることになったが、それでも大満足だ。
またいつか、四国に来たら骨付鳥を食べよう。
食べログ評価3.68、私の評価は4.00。
「骨付鳥 一鶴 丸亀本店」
電話:0877-22-9111
営業時間:平日11:00 - 14:00/17:00 - 22:00
土日祝11:00 - 22:00
定休日:火曜
https://www.ikkaku.co.jp/index.html
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