<吉祥寺残日録>パレスチナ危機🇵🇸 人質解放の裏で展開されるイスラエル軍の「行政拘禁」を描く戦慄のドキュメンタリー #231128

24日から始まった戦闘の一時休止。

カタールとエジプトが仲介する形で実現した休戦は、これまでのところイスラエル、ハマス双方とも約束を守り、ガザに一時の平穏な日々が訪れている。

休戦3日目までに、ハマスに拘束された外国籍の人を含むイスラエル側の人質58人が解放された。

その中には、高齢の女性や幼い子供たちも含まれていて、1ヶ月半に及ぶ拘束の間、人質たちがどのような環境に置かれていたのか、徐々に情報が出始めている。

ハマスは人質を人間の盾として利用する一方で、ガザに張り巡らされた地下トンネルを使って、イスラエルの激しい空爆から人質を守ったとも言える。

解放された人質たちは、長期間の拘束のわりには元気な様子で、不自由な生活であったことは間違いないが、心配された虐待などは見られないようだ。

とはいえ、まだ200人ほどの人質が残っていて、特に成人男性たちがどのような状況に置かれているかは窺い知ることはできない。

人質解放の映像は日本を含め世界中に配信されると同時に、休戦期間中、それまでよりも大規模な人道支援がガザに入り、国内外に高まりつつあったイスラエル政府の強行姿勢に対する批判の声も少し沈静化している。

こうした世論を受けて、イスラエルとハマスはさらに2日間の休戦延長に合意した。

まだアメリカ人の人質救出を実現できていないバイデン政権は、イスラエルに対しより長期的な休戦を働きかけているが、ネタニヤフ政権内にはハマスに態勢を整える時間を与えるべきではないとの強硬論も根強く、束の間の平和がいつまで続くのかは予断を許さない。

こうして世界の目が、ガザでの休戦と人質解放に注がれる中、私はイスラエルの人質と交換する形で解放されたパレスチナ人の囚人の存在がとても気になった。

ハマスが解放した人質に対して、イスラエルは刑務所に収監していたパレスチナ人117人がこれまでに解放されたという。

解放されたパレスチナ人の多くは女性や子供たち。

この人たちは一体何者なのかという疑問が浮かんだが、その点を詳しく解説してくれる報道はほとんどない。

そこで調べてみると、国際人権NGO「アムネスティ・インターナショナル」のサイトにこんな記事を見つけた。

『パレスチナ人被拘禁者に対する拷問 拘束急増の中で』という記事には、知られざるイスラエル軍による「行政拘禁」の実態が記されている。

「行政拘禁」とは、イスラエル軍が占領地の治安を維持するため、起訴や裁判という手続きもなしに多くのパレスチナ人を拘束する措置で、先月7日のハマスによる電撃攻撃以降その数が急増しているという。

イスラエル当局はこの4週間、占領下のヨルダン川西岸地区一帯でパレスチナ人に対する行政拘禁(起訴・裁判なしで拘禁すること・恣意的拘禁の一形態)を劇的に増やしている。そして囚人に対する屈辱的な処遇を助長する非常事態を延長した一方で、拘束中の拷問や死亡に関する調査をしてこなかった。

非政府組織パレスチナ囚人クラブによると、10月7日以降、イスラエル軍は2,200人以上のパレスチナ人を拘禁した。イスラエルの人権団体ハモクドによると、起訴や裁判もなく行政拘禁されているパレスチナ人の数は、10月1日に1,319人だったのが、11月1には2,070人と1カ月間で激増した。

行政拘禁はイスラエルがパレスチナ人に対するアパルトヘイトを実行する上で重要な手段で、10月7日以前の時点で、すでに過去20年で最多となっていた。拘禁期限は際限なく延長が可能だ。

アムネスティは過去数十年間、西岸地区一帯の拘禁施設内でイスラエル当局による拷問が広く行われていることを記録してきた。ただ、この4週間は、パレスチナ人被拘禁者に対する拷問や辱めの凄惨な様子が、動画や画像で冷然と公開されている。目隠しをされ、服を脱がされ、両手を縛られたパレスチナ人が、イスラエル兵士から殴打や屈辱的な扱いを受けている姿がオンラインに上げられているのだ。

アムネスティのクライシス・エビデンス・ラボが分析したある画像では、目隠しをされ、衣服をはぎ取られたパレスチナ人3人のそばには、イスラエル陸軍が着るような緑のオリーブ色の制服を着た兵士がいるのが見える。イスラエルの新聞ハアレツによると、この画像は10月12日に撮影されたものだという。

アムネスティは、屈辱的な扱いを受けた女性2人にも話を聞いた。2人は、占領下の東エルサレムの警察署で14時間にわたって恣意的に拘束され、辱められ、裸で身体検査を受けさせられ、あざけられ、ハマスを呪うように言われた。

10月31日にソーシャルメディアで公開され、クライシス・エビデンス・ラボが分析した動画では、拘束された男性9人が映っていた。彼らは兵士に囲まれ、全裸や半裸にされ、目隠しをされ、手錠をかけられていた。9人はそのアクセントからパレスチナ人だと特定できる。兵士の制服も武器も、イスラエル地上軍の標準装備である。

引用:アムネスティ・インターナショナル

ハマスが多くの人質をとった行為を決して正当化することはできないが、その背景として、日常的にイスラエルによって拘束され長期間の勾留を強いられているより多くのパレスチナ人がいることを、私たちは知る必要があるだろう。

今回、イスラエル側の人質よりも多くのパレスチナ人が解放されている事実は、理不尽な「行政拘禁」が大規模に行われている証である。

イスラエルvsパレスチナの問題をずっとウォッチしているわけではない私たちにとって、目の前の戦闘だけを見ているだけは理解できない複雑で根深い対立がそこにはある。

どうして両者が平和に暮らす「二国家共存」が実現しないのか?

あまり日本でテレビでは取り上げられないイスラエルによるパレスチナ支配の現実を見せつけられるドキュメンタリーを見た。

BS世界のドキュメンタリー『狙われる少年たち イスラエルの「抑止的」治安対策』。

2022年に「エルサレム・フィルム・フェスティバル」で最優秀取材賞を受賞したという戦慄の作品である。

NHKのサイトでの紹介文は、次のとおり。

『2015年、ヨルダン川西岸地区でパレスチナ人の少年がイスラエル兵に射殺された。葬儀の後、友人の少年たちがイスラエル側に投石。当局に連行された彼らの尋問の記録映像には、手錠をかけられた少年たちが大声で脅されながら詰問されている姿が。そして治安当局関係者へのインタビューからは、少年を狙うことで効率的に抵抗運動を抑え込むという戦略が浮き彫りになる。』

どんなに傷ついてもイスラエルに抵抗するパレスチナの若者たちが増殖する背景が、この作品には凝縮されている。

私が注目したのは、このドキュメンタリーを制作したのがイスラエルの「GUM FILMS」というプロダクションだという事実だ。

作品は、イスラエル当局に拘束され厳しい尋問を受ける少年たちの映像を中心に展開される。

カメラが設置されているのは取調室。

密室での取り調べを監視するために設置された内部映像が流出した理由は明らかにされていない。

しかし、このドキュメンタリーがイスラエルで制作されたという事実は、パレスチナ人に対する当局の対応に批判的な目を持つ人がイスラエル国内にも存在するということを示している。

少年たちの容疑は多くの場合、イスラエル兵への投石だ。

イスラエル軍の車両が突然現れて少年たちを無理やり車に押し込み拘束することもあれば、夜間にイスラエル兵が少年の家に銃を持ってやってきて抵抗する母親を排除して連れていくこともある。

元イスラエル軍将校シェイ・シェメシュの証言。

『捕まえるのは罪を犯した人に限りません。犯人確保の助けになりそうな者とか、現場にいた人間を尋問するために捕まえることもあります。あとは周りへの見せしめのためとか。未成年でテロリストでないなら、夜までには家に帰します。問題になるはずがない』

『暴動の真っ只中、フェンス越しでしたが1メートルほどの距離でパレスチナ人たちと対峙したことがあります。彼らの目が怒りで燃えたぎっているのを見て、私はショックを受けました。そして自問しました。彼らのこの怒りはどこから来るのだろう、と。遠くから見ればまるでゲームです。子供の投石とかもね。でも目と目が合う距離では現実そのものです。イスラエル軍はヨルダン川西岸地区の法と秩序を守っているのだと信じています。パレスチナ人を単に虐待したいだけだとか、そんなことを思わせるケースは一度も見たことはありません。みんな誇張しているんです。イスラエルの兵士は地元の人を理由もなく苦しめているところなんて見たことがない。パレスチナ人には理解してほしい。我々の行動だけを目の敵にしてあのような怒りや憎悪を抱くのは筋違いだということを。』

射殺された少年の遊び仲間であるアナス・マサイドは、13歳の時にイスラエル軍に捕まった。

尋問室でのやりとりが映像に収められている。

Q: (イスラエル取調官)アナス・マサイドだな。年齢は?

A: (アナス)13歳です。

Q: 住所はベツレヘムだな?

A: アイダ難民キャンプです。

Q: 君には尋問中を通して黙秘する権利がある。でも裁判所はその沈黙を考慮に入れるからな。石を何個投げた?

A: 2〜3個投げてすぐ立ち去った。

Q: 最後にやったのは?

A: 1週間前。

Q: なぜ投げた?

A: 祖国のため。

Q: 「祖国」か・・・でも相手のことも考えろ。父祖の地を思い心の声に従ったことは理解できる。でも投石は法に触れる行為なんだ。

Q: いいか。これは警察の尋問だぞ。ウソはつくな。俺たちはガキじゃないぞ。大勢を取り調べてきた。ウソはすぐわかる。ウソつきは刑務所送りだ。大勢ぶち込んだ。そうなりたいか? お前のようなウソつきに手加減はしないぞ。

A: もうやめて。

Q: 何を。判事が調書を見ればお前がウソつきだとわかる。“アナスは両親の元ではなく刑務所に行かせる”と判断するぞ。

こうして、取調官から責め立てられて、アナスは写真に写っているのが自分の兄のムハンマドだと自白する。

すると今度は、兄のムハンマドが逮捕され尋問される。

15歳のムハンマドは弟のアナスよりも反抗的な態度で、取調官の口調もより厳しくなった。

Q: (イスラエル取調官)俺をバカにしてるのか。人が話してる時はこっちを見ろ。お前は名前を言うんだ。わかった? 聞いてんのか。コケにする気か?

Q: 誰とサッカーを?

A: 友達です。

Q: そんなこと百も承知だ。誰とだ?

A: なぜ聞くの?

Q: 仲間の名前を言え。

A: 同級生さ。

Q: 誰だ?

A: 難民キャンプの子だよ。全員は知らない。

Q: 誰とサッカーを?

A: クラスメートと。

Q: ムハンマド。お前とゲームしてるんじゃないぞ。ここは学校じゃないんだ。

A: 同級生だよ。

Q: 生意気な口たたくな。俺を怒らせるなよ。誰とサッカーを?

A: 同級生と。

Q: それは誰だ。名前は?

A: 知りません。

Q: やましいから言えないんだろう。なら、なぜ言えない? 何か隠してるだろ。

A: 毎週木曜にサッカーを。

Q: なぜ名前を言えない? 半数は拘束済みだ。

A: まさか。

Q: 証拠があるぞ。お前だという証拠が。お前が暴動に参加したのはわかってる。軍への抗議デモにもな。

A: 暴動で何をしたって? 僕はただ・・・

Q: 生意気言うとお前の神様を冒涜してやるぞ。わかったか。暴動に参加したのは知っている。先週は何回?

A: 家と学校の往復だけだよ。

Q: 何回行った?

A: 一度も参加してない。

Q: そう言い張るんだな。じゃあカメラに言え。発言は本当だな?

A: はい。

ムハンマドは自身の取り調べ映像を見て、当時のことを次のように振り返った。

『取調官に両親にも危害を加えると脅されました。捕まえて殺すとか、そんなことを。僕が折れないでいると、お前を刑務所にぶち込んでやるといろいろ脅されたけど怖いとは思いませんでした。自白しろと言われても拒んだけど、彼はカメラを切って僕を殴りました。ぶちのめされました。後ろ手に手錠をかけられて、殴られました。足枷もつけられた状態で、心に消えない傷が残った。顔に跡がつくほど叩かれました。あいつの指の跡も』

取り調べの結果、弟のアナスは通算1年刑務所に収容され、兄のムハンマドは通算4年刑務所暮らしを経験したという。

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イスラエルによる少年の拘束は、軍の司法制度に従って進められている。

元イスラエル軍検察部門責任者だったモリース・ハーシュの証言は、建国以来敵に囲まれて生きてきたイスラエル人の中に我々の常識からはかけ離れた「常識」が存在することをうかがわせる。

『私はかつてヨルダン川西岸地区における軍の検察のトップを務めていました。司法組織の中で他に就きたいと思った役職はありません。この部署はイスラエルがこれまで遭遇したテロリストのほとんどを訴追してきました。ヨルダン川西岸地区では通常、テロリストは軍の司法制度に則って裁判にかけられるのです。ではなぜ、イスラエルとパレスチナそれぞれの子供たちが異なる司法制度で裁かれるのか?それは、ヨルダン川西岸地区はイスラエルの占領地だからです。占領地内の被疑者を裁くのは郡司裁判所であるべきです。ジュネーブ条約でも非政治的な軍事裁判所でとはっきり書いてあります。私はヨルダン川西岸に住む入植者です。私の子供は投石なんてしません。想像してください。高速道路を時速100キロで走っている時に突然拳大の石が飛んできます。小石なんかじゃありません。テニスボールぐらいの石がフロントガラスを突き破るのです。その衝撃は想像以上です。石を投げたのは15歳の子供でしょうでは済まない話です。命に関わる。』

『13歳の子供にイデオロギーなんてありません。言葉の綴りも知らないでしょう。確たる主義主張などないのです。16歳や17歳になれば思考力も発達するので、ある程度のイデオロギーを持つようになるかもしれません。でもそれはどんなものか。聖なる建造物にパイプ爆弾を投げつける、これがイデオロギーでしょうか。それでイスラエルが撤退しますか。あり得ません。それは純然たるテロリズムです。』

『国際社会は未成年者が拘束され裁かれるのを見て、気の毒だと思いたいんでしょうが、どこが気の毒なんでしょう? 2013年、国連児童基金ユニセフがヨルダン川西岸地区における軍事司法制度による子供たちの拘束について報告書を発表しました。私はそれを読んで思わず言いました。「ここに書いてあるのは私のことだ」と。私のことだけではありません。ここにはこんな表現もありました。他のユニセフの文書では見たことのないような言い回しです。「虐待行為は広範囲にわたり、組織的かつ制度化されている」。この文言の裏に何があるのか。現実とは無関係な表現です。あれはまるでローマ規定の人道に対する犯罪の項目のような書かれ方です。自由の剥奪、広範囲で組織的な攻撃といった部分がね。つまりユニセフは、イスラエルを人道に対する罪を犯したとして糾弾したのです。理解できません。私はただ罪を犯した未成年者を裁判にかけただけです。人道に対する罪など犯していない』

『ヨルダン川西岸地区における軍の検察のトップとして、私は2000人の未成年者を刑務所に送ってきました。投石で捕まったもの、殺人で捕まったもの。私は自分がしたことに問題があったとは思いません。法の執行とは常に厳格なものです。ヨルダン川西岸地区には120万人の未成年者がいます。このうち私が扱ったのが1年間に1000人だとすると平均で1日2人あまり、それが毎日です。だから何だ。私が担当した若者の半数は投石の罪でしか起訴していません。戦争犯罪などと言われていますが、私にできたのはそれが精一杯でした。銃の発砲で起訴すれば17年の刑にできたでしょう。一つの村の子供たちを1日で一掃できたのにしなかった。どこに組織的かつ制度化された虐待行為があるというのでしょう。この点に関しては良心に照らしてやましいことは一切ありません。さらに言えば、暴力的な人物を排除することで、パレスチナとイスラエル双方の社会に多大な貢献をしたと考えています。何の問題もありません。』

自動小銃を手に完全武装した兵士たちに無理やり連行される子供たちの映像が次から次へと、これでもかというほど出てくる。

怯える子供たち、泣き叫ぶ子供もいる。

中には、殴られたり目隠しをされる映像も。

私はこのような映像をこれまで目にしたことがなかったので、とてもショックを受けた。

人権活動家ネリー・ラマティの証言。

『イスラエルとは異なり、ヨルダン川西岸地区ではこれまでも14歳未満の子供が刑務所に入れられてきました。しょっちゅうです。ただし14歳未満の子供を刑務所に入れられるのは6か月までです。ですから法を犯した子がまだ13歳なら、すぐに何もかも自供するよう促します。14歳になる前に判決が下れば、長くても6か月で出てこられます。14歳を超えるとその制限はなくなります。長期間刑務所に入れられる可能性があります。ある町の学校で講義をした際、11年生のクラスはできませんでした。全員刑務所にいたからです。2つの法廷で1日に50から60の裁判が、流れ作業です。』

『ユダヤ人入植地のすぐそばに住む問題を起こしそうなパレスチナ人の子供を刑務所に入れる。それが狙いです。そうすればパレスチナ人が住むその村は弱体化し服従させやすくなります。パレスチナ人は従順でなければならないのです。なぜなら入植してくるユダヤ人は彼らの土地に家を建てるからです。ユダヤ人入植地が拡大するにつれ、パレスチナ人の村に通じる道が閉鎖されていきます。入植者が安全に運転できるようにするためです。イスラエルの抑圧に苦しむパレスチナ人の隣で、ユダヤ人入植者が普通の生活を送るにはどうしたらいいか、パレスチナ人の村を弱体化するしかないんです。そのために考えた過度に暴力的ではなく、大勢を殺す必要のない方法が若者を叩くことでした。若者はコミュニティーの活力だからです。彼らはエネルギーに満ち反抗的でもあります。ここで彼らの精神を挫いてしまえばいいというわけです。その地区はしばらくはおとなしくなる。でも1年半もすれば次の世代が。こうして取り締まりは続くのです』

少年たちを拘束し刑務所に入れる方針は、単なる偶発的なものではなく、明確な意図を持って行われているというのである。

しかし、それは少年たちの心に消えない憎悪を植え付け、新たなハマスを生み出していくことになる。

ネタニヤフ政権が押し進めるユダヤ人の入植地拡大が、世界が期待する「二国家共存」の最大の妨げとなっていることがこの番組からよくわかる。

番組の最後、難民キャンプを巡回するイスラエル軍の車両から発せられた脅しのメッセージが流れる。

アイダ難民キャンプの人々に告ぐ。我々は占領軍だ。投石するなら催涙弾で対応する。子供、若者、高齢者、全員殺す。一人残らずだ。お前らの仲間を今、拘束してる。投石を続ければ目の前で殺す。家に帰れ、さもなくば催涙弾だ。皆殺しにする。家族全員。子供だって容赦しない。殺しに行く。よく聞け。家に帰った方が身のためだ。

長い対立の歴史が作り出した剥き出しの憎悪。

自分の家族や仲間を守るためには、敵対する勢力を弾圧し拘束し時には殺害することも肯定される。

ハマスの攻撃を良い口実にして、イスラエルは長年の悲願であるガザの占領を果たし、完全に自分たちの支配地に組み込もうとしている。

ネタニヤフ政権の本音で言えば、ガザからもヨルダン川西岸からもパレスチナ人を追い出して、ユダヤ人が安心して暮らせるイスラエルの領土を広げたいのだろう。

しかし、力による排除は必ず強い反発を生む。

もしもこの地域の長期的な平和を願うのであれば、パレスチナ人が安心して暮らせる「国=領土」を作り、それを世界が認め保証しなければならない。

日本国内でも、イスラエル支持派とパレスチナ支持派で意見が対立する中、この問題の根深さをちゃんと理解するためにもまずは全員が見るべき価値のあるドキュメンタリーだと思った。

<吉祥寺残日録>パレスチナ危機🇵🇸 地上戦が迫る中、CNNが伝えたパレスチナ人ジャーナリストの深い絶望 #231015

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