<吉祥寺残日録>東京地検特捜部、「桜を見る会」問題で動く #201123

「我慢の三連休」が終わった。

私はほとんど外出せずに過ごしたが、今日の夕方、三男夫婦が我が家にやってきたため、一緒に夕食を食べようとアトレまでお寿司を買いに出た。

夕方のロンロン市場は相変わらず混雑していた。

それでも、普段の週末に比べれば若干人が少ない印象もある。

脇目も振らず、「魚力」で「パーティー寿司」を買ってすぐに店を出た。

交差点で信号待ちしている時、やはりいつもの週末より人が少ない印象を受ける。

コロナ感染者が急増し、東京でも重症者が増えてくる中で、年配の人たちが外出を控えるようになったのだろうか?

それでも「いせや総本店」の前を通りがかると、1階立ち飲みカウンターではいつものようにおじさんたちがマスクもせずに群れていた。

コロナなんて気にしない人は何があっても気にしない、はっきりと対応は二極化するのだ。

そんな中、久しぶりにハッとするニュースが飛び込んできた。

『【独自】安倍前首相の公設秘書ら、東京地検が任意聴取…「桜を見る会」前夜祭の会費補填巡り』

読売新聞のスクープだった。

その一報を引用する。

 安倍晋三前首相(66)側が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、安倍氏らに対して政治資金規正法違反容疑などでの告発状が出されていた問題で、東京地検特捜部が安倍氏の公設第1秘書らから任意で事情聴取をしていたことが、関係者の話でわかった。特捜部は、会場のホテル側に支払われた総額が参加者からの会費徴収額を上回り、差額分は安倍氏側が補填(ほてん)していた可能性があるとみており、立件の可否を検討している。

 前夜祭は安倍氏の選挙区の山口県下関市に事務所を置く政治団体「安倍晋三後援会」が主催しており、公設第1秘書は同団体の代表を務めている。  

前夜祭は2013年から19年まで、首相が政財界人や文化人らを招待し、歓談する「桜を見る会」の前日に東京都内のホテルで開かれた。安倍氏の地元・山口県の支援者らが1人5000円の会費で参加し、飲食が提供されるなどした。19年の参加者は700人超。野党側は昨年の臨時国会以降、会費が安すぎ、安倍氏側が差額分を補填していたのではないか、などと指摘していた。

 これに対し、安倍氏は5000円の会費はホテル側が設定したもので、安倍氏の事務所職員が参加者から集めて全額をホテル側に渡したと説明。「後援会としての収入、支出は一切なく、政治資金収支報告書への記載の必要はない」などと反論し、「事務所側が補填したという事実も全くない」と述べていた。

引用:読売新聞

地検のリークだろうと思った。

「桜を見る会」をめぐる疑惑では、誰の目から見ても筋の通らない弁明を安倍総理は繰り返したが、野党もメディアも安倍さんにとどめをさせないまま健康問題によって退任の日を迎えた。

この疑惑は、森友加計問題に比べると構図が単純で、過去に何度も摘発してきた政治資金規正法違反の容疑なので、検察としても手をつけやすい案件だ。

しかし、安倍一強の政治情勢が長く続き、検察はなかなか踏み込めないでいた。

任意の事情聴取とはいえ、このタイミングで地検が動いたということは、永田町の力学が変わってきたということなのだろう。

テレビ各局も、昼ニュースから読売を追いかけたが、夕方になって今度はNHKが独自ネタを出してきた。

『“安倍前首相側 800万円以上負担”示す内容 ホテル側領収書に』

こちらも検察がリークか?

私には、東京地検が安倍さんに近いとされてきた読売とNHKの社会部に情報をリークし、政府の介入を防ぐため予防線を張ろうとしているように見える。

安倍さんベッタリの政治部に嫌気がさしていた社会部が、検察と組んで巻き返しにかかったという構図を想像する。

ということで、NHKの独自ネタも引用させていただく。

「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐる問題で、会場のホテル側が作成した領収書には去年までの5年間にかかった懇親会の費用のうち安倍前総理大臣側が少なくとも800万円以上を負担したことを示す内容が記されていることが、複数の関係者への取材で新たに分かりました。
東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、安倍前総理大臣の公設第1秘書らから任意で事情を聴くなどして確認を進めているものとみられます。

「桜を見る会」の前日夜に開かれた安倍前総理大臣の後援会主催の懇親会は、7年前の平成25年から去年まで都内のホテルで毎年開かれ、会費5000円で支援者らが参加していましたが、野党側が国会で「安倍事務所が費用を補填(ほてん)していたのではないか」などと追及し、全国の弁護士らからは政治資金規正法違反などの疑いでの告発状が提出されています。

複数の関係者によりますと会場となった2つのホテルは、懇親会の費用の総額などが記された明細書を安倍前総理大臣の事務所側に宛てて作成していて、去年までの5年間の費用の総額は合わせて2000万円を超えることが記されているということです。

さらに、この総額から参加者から集めた会費分などを差し引いた少なくとも800万円以上については安倍前総理大臣側が負担したことを示す領収書が作成されていたということです。

東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、後援会の代表を務める安倍前総理大臣の公設第1秘書らから任意で事情を聴くなどして確認を進めているものとみられます。

安倍前総理大臣はこれまで国会などでホテル側との契約は懇親会の個々の参加者との間で交わされたとしたうえで、「懇親会のすべての費用は参加者の自己負担で支払われており事務所や後援会の収支は一切なく、政治資金収支報告書に記載する必要はない」と説明し、明細書についても「事務所に確認したがホテル側からの発行はなかった」と説明していました。

安倍前総理大臣の事務所は23日午後、「先般、刑事告発されたことを受けて説明を求められましたので、捜査に協力し、真摯に(しんし)対応させていただいているところです。なお、詳細については、コメントを差し控えさせていただきます」とするコメントを発表しました。

引用:NHK

少し面白くなってきた。

やっぱり検察には頑張ってもらわないと・・・。

この件で、安倍さんまで捜査の手が伸びるとは考えにくいが、秘書レベルの書類送検、場合によっては逮捕はあるかもしれない。

ちょっと期待を抱かせるニュース、でもあまり期待しないようにしよう。

不起訴処分になる可能性だって十分に考えられる。

まずは菅総理や杉田官房副長官がどう動くか、今後の動きを注目していきたいと思う。

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