<吉祥寺残日録>ブラックマンデー2020  #200310

朝起きて、気になっていたニューヨーク市場の株価を確認して少し驚いた。

ダウ平均株価の終値は前日に比べ、2013ドルも下落。史上最大の下げ幅を記録した。1日の値下がり率は、7.79%だという。

この日のダウの急落は、ロシアとサウジの対立で原油価格が暴落したことも影響したらしい。

つい先日、値下がり幅の新記録を打ち立てたばかりなのに、まだ底値は見えない不安が市場を覆っている。

日経新聞に出ていた下落ランキングを見ると、ベスト10のうち5回は先月24日だということがわかる。

これで新型コロナによって、世界の株式市場は一律に20%下落したことになる。

そろそろ主要国が協調して市場に介入してきてもいい頃だろう。

大量の株を買っている日銀や「クジラ」と呼ばれる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は今回の下落でいくらぐらいの損失を出したのか?

気になるところだが、もし株価が回復するならば買い時とも言える。

トランプさんも株価が沈んだままでは選挙に影響するので、給与税減税などなりふり構わない株価対策を打ってくると考えられ、市場の不安心理との激しい綱引きが始まるだろう。

安倍さんとしても何とか今日の東京市場で株価の下落を止めたいと思っているだろうが、コロナの見通しが全く立たず、むしろ連鎖倒産など最悪期はこれからというタイミングではいくらテコ入れしても限界はあるような気がする。

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ちなみに1987年10月19日のブラックマンデーでは、1日の下落率が22.6%というとんでもない暴落だった。それに比べれば、昨日の急落もまだまだである。

リーマンショックでは、1ヶ月半の間に日経平均が43%、底値ではピークから60%以上下落した。昭和のバブル崩壊やITバブル崩壊の時もやはりピーク時から60%以上株価は下落したのだ。

日経新聞に出ていたグラフをお借りすると、こんな感じ。

これを見ても市場の混乱は、まだ道半ばと考えたほうがいいのだろう。

しばらく世界的な株価の乱高下が続くことになる。私もちょこちょこ参戦しては、損を重ねている。もともと投資の才能がないのだ。

政府は今日の閣議で新型インフルエンザ等特別措置法の改正案を閣議決定するとともに、新型コロナとの戦いを初めての「歴史的緊急事態」に指定した。

これによって安倍政権の意思決定の過程がすべて議事録に残されることになるという。

公文書を好き放題に扱ってきた安倍政権がどんな公文書を後世に残すのか?

これも注視していく必要がある。

その手始めとして、厚労省のホームページを何とかしてもらいたい。

PCR検査を受けた人の数は、このホームページに掲載されているというので見てみたのだが、今朝のぞいてみると、3月9日の12時現在として7457件という数字が出ていた。クルーズ船やチャーター機は除いた数字のようだが、1日の検査数かと思ってよく見ると、どうやらこれまでの累計のようなのだ。

1日に1万5000件の検査を行なっている韓国に対し、日本はこれまで2ヶ月近くで1万件も検査を行っていないことになる。

これは驚くべき数字である。

これだけ毎日、検査の問題が報道され、安倍総理も必要な人がすべて検査を受けられるような態勢を整備すると会見で述べてからも検査数はさして増えていないことになる。

中国のような強権的な国になって欲しくはないが、あまりにも動きが悪い。

日本が検査を遅らせている間に、フランスやドイツ、スペインなどヨーロッパ諸国、さらにアメリカの感染者数が急速に伸び、あっという間に日本の感染者数を越えていった。これらの国では検査によって早めに感染者を発見する方針をとっていて、日本の後ろ向きな姿勢は突出して見える。

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イタリアは、事実上封鎖措置をとった北部だけでなく全土で移動の規制を発表した。刑務所では暴動も起きているという。

私が気になっているのは、イタリアやギリシャ、スペインでの債務危機の再燃である。

ギリシャでは、トルコ国境から移民・難民が流れ込んでいて、南ヨーロッパの国々はコロナと移民によって再び危機に陥るのではないかと心配している。

イタリアの債務危機はまだ株価に織り込まれていない。

欧米諸国の消費が止まれば、日本や中国の輸出にも計り知れない打撃を及ぼすだろう。

いち早く危機を脱し、戦勝気分すら感じられる中国だが、世界経済が縮小すればグローバル市場で稼いできた中国経済は計画通りに回復しないとみている。

経済の停滞が長引けば、中国の不動産バブルが弾け、破綻の連鎖が始まるかもしれない。

右肩上がりでバブルを謳歌してきた中国が、かつて日本が経験したようなバブル崩壊に見舞われると、これまた世界経済に壊滅的なダメージを与えるだろう。

悪いシナリオが次々に頭に浮かんでくる。

通常の金融政策や財政政策もウィルスを退治することはできない。

世界中の人が行動を控え、じっと有効な薬ができあがるのを待つ以外に、この歴史的緊急事態に対処する方法はないのではないかと私は考えている。

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1件のコメント 追加

  1. dalichoko より:

    日本経済は砂上の楼閣ですので、アベノミクスはこのような状態に対して最も脆弱だと思うんですよね。
    それからアメリカ経済もまたかなり激しいバブル状態だし、ユーロ圏もまたドイツが転落中なので救いがありません。
    よりによって世界の屋台骨である中国が止まると、もう世界は何もないということなんですね。
    困りましたね。
    (=^・^=)

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