今日は朝から雨が降っている。
梅雨前線と台風の影響で一日中雨が降り続ける予報だ。

西日本がすでに梅雨入りし東京でも雨の日が多くなる中、昨日は奇跡的に天気に恵まれ、以前から予定していた仲間とのゴルフを楽しむことができた。
台風のせいなのか珍しく強い風が吹き、スコアはボロボロだったが、暑さも感じず気持ちのいい一日だった。
パリ時代に一緒に働いた後輩も5月末で定年を迎えたということで、我々の世代が少しずつ遠のいていくのを感じる。
ゴルフ場に向かう電車の車内でダウンロードしたYouTubeの音楽を聴く。
『洋楽80s-90s 夜にリラックスする名曲15選』
家にWi-Fiがない岡山で音楽を聴くためにさまざまな音楽をダウンロードするのだが、今回は若い頃に聞いた懐かしい洋楽を選んでみた。
Toto、Journey、ホイットニー・ヒューストン、ポリス・・・。
昔よく聞いていた曲が次々に流れてくる。
ちょっと無理して新しい音楽を聴くことが多い私だが、耳に馴染んだ曲は久しぶりに聴いても不思議なほど自然に心の中に染み込んでくるものだ。
かといって、特に昔が懐かしいとか、昔は良かったなどと言うつもりはない。
昔には昔の良さがあり、今には今の良さがある。
それら全てひっくるめて、私が生きた時代なのだ。

しかし、時代は確実に前に進んでいく。
その象徴的な存在が、将棋の藤井聡太さん。
昨日渡辺明名人を破り、史上最年少の20歳10ヶ月で将棋界で最も歴史のある「名人」のタイトルをついに手にした。
これで「王座」を除く7つのタイトルを独占することとなり、羽生善治さんに並ぶ2人目の七冠を達成したのだ。
羽生さんは七冠達成によって国民栄誉賞を受賞した。
藤井七冠は今後、前人未到の八冠に挑むことになるが、今や藤井さんが苦手とする棋士も見当たらなくなっているので将棋界のタイトルを総なめにする日はそう遠くはないだろう。

どの時代にも、それまでの常識を打ち破り世間をアッと言わせる人物が現れるものだ。
藤井さんや大谷翔平さんはまさに歴史に名を残す同時代人である。
私自身が将棋が上手くないので藤井さんの凄さを本当に理解できないのは残念だが、同じ時代を生きる人間として、すごい若者たちの登場に頼もしさを感じる。
その一方で、どんなすごい偉業でもそれが続くと慣れてしまってあまり感動しなくなるのも事実である。
藤井聡太少年が颯爽と将棋界に現れた時、私は将棋チャンネルなどで動かぬ将棋盤を見つめながら、ハラハラしながら見守ったものだ。
ところが今となっては、藤井さんが勝って当たり前、時々負けてもどうせ最後は藤井さんが勝つだろうと思い感動しなくなってしまった。
全く勝手なものである。
大谷翔平がホームラン王争いと奪三振王争いを同時に繰り広げるのにも慣れてしまった。
打って当たり前、勝って当たり前、少し打てない打席が続くと逆にどうしたんだろうと心配する昨今である。

私たちは今、歴史を目撃しているのだ。
藤井さんや大谷さんの活躍も、それをリアルタイムで見られるというのは大変な幸運なのである。
そう思い直して藤井さんの改めて快挙を讃えよう。
きっと藤井さんに刺激され将棋を始めた子供たちの中から、藤井さんの地位を脅かす者が現れるに違いない。
その日まで藤井さんの黄金時代は続く。
それが10年なのか、20年なのか、それとも数年後には新たなAI棋士が彗星の如く出現するのだろうか?
将棋の素人である私には、そうした時代の移り変わりの方が気になるところだ。