<きちたび>オーストラリアの旅2025🇦🇺 第3の都市ブリスベンでの寂しい夜!繁華街でトキを見ながらケンタッキーを頬張る

🇦🇺オーストラリア/ブリスベン 2025年10月7日

オーストラリア第3の都市ブリスベンは、日本でも人気のリゾート地「ゴールドコースト」の玄関口として知られ、日本からの直行便も運航されている。

実は今年9月、妻との海外旅行も今回が最後だろうと考え、少しリッチなゴールドコースト旅行を計画していたのだが、その矢先に妻が転んで思わぬ怪我をしたことからキャンセル、その代わりに今回ひとりで来ることになった。

しかし、ひとりでリゾートに行っても侘しいだけなので、今回はガダルカナルへのゲートウェイと割り切り、ブリスベンは行き帰りに泊まるだけ、ゴールドコーストも素通りすることにした。

ということで、キャンベラからのフライトでブリスベンに到着したのは午後7時半、もうすっかり日は暮れていた。

上空から眺めるブリスベンの夜景は綺麗だったが、どんな地形の街なのかさっぱり見当もつかない。

ブリスベン市内への交通機関は「airtrain」という電車が便利だとガンドブックに書いてあったので、「TRAINS」と書かれた看板を見つけ、迷わずその矢印の方向に向かった。

ところが、この矢印が曲者で、私はすっかり遠回りさせられる羽目に・・・。

日本に比べて案内が丁寧でなく、わかりにくい。

電車の駅は、空港ターミナルを出て目の前にある渡り廊下を進んだ先にあった。

次の電車は26分後。

夜は30分間隔での運行なので、迷わなければ一本前の電車に乗れたかもしれない。

駅のホームで虚しく時間を潰し、ようやく着た電車に乗り込む。

お客さんはとても少ない。

運賃は往復で42.60豪ドル、日本円でおよそ4280円だった。

電車が走り出しても、沿線は真っ暗で、途中停まる駅もほぼ無人、なんだか気持ち悪い。

Googleマップで時々位置を確認しながら乗っていたつもりなのだが、どうやらトンネルでは電波が途切れるらしく、降りる予定の「セントラル駅」を通過してしまった。

セントラル駅は文字通りブリスベン中心部の主要駅なのだけれど、ホームに人影はまばらで、おまけにGoogleマップが完全に狂っていたため降り損ねてしまったのだ。

仕方なく、次の「ローマストリート駅」で下車。

改札で駅員さんに「乗り過ごしてしまった」と伝えると、笑顔で通してくれた。

予約したホテルはセントラル駅とローマストリート駅の中間にあるため、ここから歩いてホテルに向かう。

ブリスベンは、とても第3の大都会とは思えないほど道行く人が少ない街だった。

夜8時も過ぎていたので、途中適当にご飯でも食べてホテルに行こうと思って歩いていたのだが、結局営業している飲食店はほとんどなく、仕方なく一旦チェックインしてから繁華街へ行ってみることに。

こちらが私が予約していたホテル。

「George Williams Hotel」

その名前から勝手にもう少し古びたホテルかと想像していたが、案外モダンなビジネスホテルという感じだった。

こじんまりしたロビーだが、フロントの対応は悪くなく、スムーズにチェックイン完了。

部屋も入り口近くにデスクがあり、奥にベッド。

全体的にモダンで、可もなく不可もなくといった印象である。

ダブルベッドにシャワールーム。

一晩寝るためだけのホテルなので、これで十分である。

料金は1泊1万6500円、リーズナブルなホテルだ。

チェックインを済ますと、とにかく晩ご飯を食べに繁華街に向かう。

ブリスベンの繁華街といえば市役所近くの「クイーンストリート」あたりということで、とりあえずその界隈に向かう。

ホテルから数ブロック、歩いても数分の距離である。

ところが驚いたことに、ほとんどの飲食店はすでに営業を終了していた。

時刻はまだ午後9時前。

ブリスベンの最低気温はメルボルンよりも10度も高く、夜でも20度前後と最高に気持ちいいのだが、なぜか人通りもまばらなのである。

アジアの都市ではとても考えられない寂しい光景、ちょっと焦って空いている店を探す。

結局、この時間に営業しているのは、チェーン店ばかり。

その日の朝メルボルンで朝食を食べた地元ハンバーガーチェーン「ハングリー・ジャックス」に「マクドナルド」、そして「ケンタッキーフライドチキン」からのチョイスを迫られた。

その中から私が選んだのはケンタッキー。

ただケンタッキーと言っても、この店はなかなかオシャレな内装で、日本で行き慣れたお店とは一味違う。

ところが、ケンタッキーといえども、すでにテーブル席は閉鎖されていて、テイクアウトのみ。

私は注文の端末の前でしばし迷った末に、食べたことのない「Zinger Crunch Twister Combo」というのを選んでみた。

人生で初めていただくケンタッキーのツイスター。

「ツイスター」とは、チキンとレタスをトルティーヤで巻いたもので、メキシコ風の軽食といった感じだろうか。

日本でも時々販売しているようだが、食べてみるとどうもトルティーヤがイマイチ美味しくなく、食べ慣れたチキンフィレバーガーにすればよかったと後悔する。

値段はポテトとコーラが付いて13.95豪ドル(約1400円)だった。

お店の前のベンチに座って、ケンタッキーのツイスターを食べていると、目の前にトキのような鳥が歩いている。

これって、何ていう鳥だろうと思ってネットで調べてみると、そのものズバリ、「オーストラリアクロトキ」という鳥だった。

もともとオーストラリア大陸に生息するトキの仲間だが、近年都市に住みつき、ゴミをあさって繁殖するようになったという。

人間を恐れる風もなく繁華街をたくましく歩き回るその姿は、日本人が抱くトキのイメージを完全に破壊するものだった。

私がそんなトキの写真を撮っていると、近くで日本語が聞こえた気がして周囲を見回す。

声の主はどうやら、近くのベンチに座った2人の若い女性らしい。

「日本の方ですか?」と声をかけると、ワーキングホリデーで1年間ブリスベンで暮らしていると話してくれた。

アジア人を見かけると、ほとんどは中国人でたまに韓国人という状況だったので、日本の若者に出会えて妙に嬉しく感じた。

ただ近年、オーストラリアでのワーキングホリデーも仕事を見つけるのが大変になってきているそうで、押しの弱い日本人の若者が仕事にありつくのも楽ではないらしい。

ケンタッキーを食べ終わって、ホテルに戻る。

途中通りかかった広場には、古そうな時計台が立っていた。

後でチェックすると、ここはブリスベンの観光名所でもある「シティホール」と呼ばれる市役所だとわかった。

この辺りがまさにブリスベンの中心。

ということは、私が泊まった寂しげなホテルも実は街のど真ん中に位置していたということだ。

その日の夜、突然寒気がして咳が止まらなくなって目が覚めた。

どうやらメルボルンが寒くて風邪をひいたらしい。

オーストラリア大陸のほぼ南端に位置するメルボルンは、想像していた以上に気温が低く、10月初めの最低気温は10度前後、持っていた服を重ね着して凌いだが確かに寒かった。

咳止めの薬を飲み、のど飴を舐め、うがいを繰り返しなんとか回復に努めるものの、あまりよく寝られなかった。

今回の旅の主目的であるガダルカナル行きを前に、これはまずいことになった。

もしも熱が出たら、ガダルカナル行きを断念することも検討しなければならないとさえ考えた。

ということで、寝たり起きたりを繰り返し、不快な朝を迎える。

幸い熱は出ていないようだ。

朝早く起きてブリスベンの街を散歩するという計画は取りやめにして、午前8時直前までとにかくホテルで休む。

ホテル下のコンビニで買ったオレンジジュースがこの日の朝食である。

午前7時40分、ホテルをチェックアウトして空港に向かう。

朝のブリスベンは、夜とは全く違う雰囲気だった。

コーヒーを片手にオフィスに急ぐビジネスマンがホテルの前を行き交う。

人の気配がなく薄気味悪いと感じたホテル周辺が実はビジネス街だったことに気づく。

ビジネス街にふさわしく、朝食を提供するたくさんのカフェやドーナツショップも営業していた。

それにしても、ブリスベンのビジネスマンは夜、同僚や取引先と飲食店に行ったりしないのだろうか?

この朝の光景を見ていると、前夜の真っ暗な街がまるで嘘のように感じる。

そしてホテルから歩いて10分ほど、前夜乗り越したセントラル駅に到着した。

多くのビジネスマンが駅から吐き出されてくる。

東京のラッシュアワーとは比較にならないものの、ブリスベンにもそれなりの通勤ラッシュがある。

午前8時1分発の空港行きの電車に乗る。

わずか12時間のブリスベン滞在。

街の中心を蛇行するブリスベン川を眺めることもなく、郊外にあるコアラで有名な動物園も訪れることないまま、残念ながら私はブリスベンを離れることになった。

空港に向かう電車の中で、ボーイスカウトとガールスカウトの帽子をかぶった少年少女を見かけた。

彼らは私がイメージする健康的なオーストラリアのイメージにピッタリだ。

到着時に真っ暗だった線路脇には緑あふれる住宅街が広がっていた。

正午前、私を乗せたカンタス航空機は予定通りブリスベンの空港を飛び立ち、ガダルカナル島のホニアラに向かう。

体調はイマイチだが、なんとか念願のガダルカナル旅行は果たせそうだ。

離陸した飛行機はすぐにモートン湾の上空に出た。

モートン湾の名はジェームズ・クックが命名したもので、大小360の島があるという。

そのうち、ブリスベンの沖合に浮かぶ「モートン島」は、世界で3番目に大きな巨大な砂の島だという。

木々に覆われた平べったい島に見えるが、モートン島の最高地点である「マウント・テンペスト」(285m)は世界で最も高い砂丘でもあるそうだ。

そして1823年、白人の探検隊が初めて先住民と遭遇した歴史的な島でもあり、島のほぼ全域が国立公園に指定されている。

モートン島と本土の間の海は水深がとても浅く、白い砂の帯が幾重にも波打っているのが見える。

とても大都会のすぐ近くとは思えない海の透明度である。

まさかこんな美しい海が見られるとは想像もしていなかっただけに、文字通り飛行機の窓に額をこすりつけて必死で写真を撮影した。

考えてみれば、もう少し北に行けば世界最大の珊瑚礁「グレートバリアリーフ」が広がっているのだ。

今回は素通りになったけれど、ブリスベンには私が知らない魅力がまだいっぱい眠っているらしい。

そして2032年、この街を舞台に開かれるブリスベン・オリンピックも今から楽しみである。

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