「壁」の試作品

ロイターに興味深い写真が掲載された。

トランプ大統領が公約したメキシコ国境に建設する「壁」の試作品だという。

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記事を引用させていただく。

『トランプ米大統領の就任から9カ月、重要選挙公約の実現に向けた具体策がようやくお目見えした。不法移民阻止のため、メキシコとの国境に築くとしていた「国境の壁」の試作品だ。

米サンディエゴにあるオタイ・メサ国境検問所から数キロ離れた地点に、高さ最大9メートルのコンクリートや鉄製の8種類の壁がそびえ立った。トランプ大統領は、カリフォルニア州からテキサス州まで、メキシコ国境の全区間沿いに建設すると公約している。

1カ月かけて建設された試作品が実際に採用されるかは分からない。米議会は、いまだ総額216億ドル(約2兆4000億円)に上る壁建設費用の予算計上には消極的な構えを見せている。』

『壁の試作品8種類の制作には、全米から選ばれた6業者が参加。試作品は、今週すべて完成する見通しだ。

うま味のある今回の契約を勝ち取ろうと、参加業者は壁の美観に注意を払っている。試作品の1つには真っ青な鉄鋼が使われ、別の壁は表面がレンガで覆われている。ベトナム戦争で余った波型の鉄鋼板を使って作られた、この地区に現存するぼろぼろのフェンスとは、対照的だ。

11月後半には、ある民間企業が、30日から60日かけて試作品の壁の登りやすさや、その下が掘りやすいかを試す作業を開始するという。』

トランプさんは諦めていないのだ。

政権内の混乱が伝えられても、自信満々で公約を一つ一つ実現しようとしている。最近ではメディアの批判も耳目を集めなくなってきている。どんな劇薬にも人は慣れていってしまう。

そんなトランプさんが来月日本にやってくる。

安倍総理とのゴルフには松山英樹も参加する。権力の濫用とも言えるがメディアの批判はほとんど聞かれない。文字通り、やりたい放題、権力を思い切りエンジョイしているように見える。

北朝鮮問題ではトランプさんはヒーロー扱いだ。拉致問題解決を願う横田さんからすれば「白い猫でも黒い猫でもネズミを捕る猫は良い猫だ」という心境なのだろう。

1年前、トランプさんが大統領に当選して以来、世界は明らかに変わった。

まだ、わずか1年前の話だ。

この先どこまで世界は変質するのか?

決して慣れてしまってはいけない。

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