毒饅頭

知人に、毒まんじゅうをもらった。

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確かに、「熱海温泉 毒饅頭」と書いてある。

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毒饅頭は、立派そうな木箱に入っていた。

書は、書道家の武田双雲さんが書いたらしい。

何やら、中に小判でも入っていそうな雰囲気だ。

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ふたを開けると、中には黒々とした饅頭が4つ。

果たして、どんな毒が入っているのか?

「毒まんじゅう」の由来を知りたくなり、ウィキペディアで調べてみた。

『 慶長16年(1611年)3月の徳川家康と豊臣秀頼の二条城での会見の直後、会見場で秀頼を護衛した加藤清正が急死する。それを受けて、まことしやかな「毒饅頭暗殺説」が巷間ささやかれ、後に歌舞伎の題材にもなった。

それによると、家康は会見場において秀頼の毒殺を図り、意を受けた腹心の平岩新吉は遅効性の毒のついた針を刺した饅頭を自ら毒見した上で秀頼に勧めたが、それを察した清正は自ら毒饅頭を食べてしまい自分の命と引き換えに秀頼を守ったという。

史実においても清正と平岩は会見後に死去している。しかし、清正が死去したのは同年6月24日であり、平岩の死去は12月30日であることから、同じ毒の影響にしてはあまりにも差があること、またこのような遅効性の毒は知られていないため歌舞伎の内容は俗説と見られている。また、この会見から2年ほどの間に浅野幸長、池田輝政など、会見に参加した豊臣氏恩顧の大名が死亡しているが、これらについても毒殺であるという憶測がたてられることがある。』

なるほど、家康はいろんなところで評判が悪い。

この「毒まんじゅう」という言葉、やはり政界で使われることが多い。

同じくウィキペディアの記述。

『 2003年の自民党総裁選挙において、橋本派の会長代理である村岡兼造が自派の藤井孝男ではなく森派の小泉純一郎を支持したことに、野中広務が「(村岡氏は)毒まんじゅうを食らったのではないか」と発言した。村岡は「私は毒まんじゅうなんか食べてない。食べたら死にます」と強く否定した。2003年第20回「流行語大賞」年間大賞を受賞した。また、当時テレビ朝日の記者が、村岡兼造の自宅前にまんじゅうを置いて激怒させたという。

名指しされた村岡は、2003年総選挙で落選し引退。その後、橋本派の日歯連闇献金事件で刑事訴追された。

野中は、流行語大賞授賞式で「上手に食った人もいるが、食い損ねて大変な傷を負った人もいる」と皮肉った。』

今年も、「安倍vs石破」の自民党総裁選を巡り、毒まんじゅうが飛び交うのだろうか?

安倍さん圧倒的有利の情勢だけに、その必要もないか?

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ちなみに、熱海温泉の「毒饅頭」は国産のドクダミが練りこんであるのだそうだ。

食べてみたが、もちろん毒は入っておらず、普通のおまんじゅうだった。

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木箱の中には、まんじゅうと一緒に「大吉」のおみくじが入っていた。

『人の長所に目を向ける 心を開くと人や物を呼び寄せる』

自らの主義主張を振りかざし、他者を力でねじ伏せるような風潮が世界的に広まっている。

もっと寛容な世の中は、作れないものだろうか?

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