「森友」不起訴

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司法はやはり動かなかった。

学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題で、大阪地検特捜部は佐川前国税庁長官を嫌疑不十分、迫田元理財局長を嫌疑なしとし、告発された財務省職員ら36人全員を不起訴とした。

これで一連の捜査は終結するのだという。

告発人は不起訴処分を不服として検察審査会に審査を申し立てる方針だが、昭恵夫人の聴取もしない検察が決定を変えるとは到底思えない。

個人的な感覚で言えば、佐川さんも迫田さんも安倍さん周辺からの圧力の中で「やらざるを得なかった」、いわば被害者である。

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森友疑惑の主役である籠池夫妻は25日に保釈された。約10ヶ月という異例の長期勾留だった。「口封じ」という受け止めが強い。

一番悪いのは籠池夫妻ではあるが、昭恵夫人が登場しなければこんな問題は起きなかった。昭恵さん本人が籠池夫妻に利用されたことで、周囲でその意をくんで動いた人たちがいたはずだ。それは谷さんだけではないだろう。

しかし、検察はそうした闇の部分にはまったく切り込まず、表面に出ている官僚の不祥事の違法性だけを検討した。官僚が公文書を改ざんすることが許されていいのかという点も疑問だが、佐川さん以下の当時の財務官僚には同情する気持ちもある。あの時、たまたま理財局長でなければ、胸を張ってその後のキャリアを築けただろう。

最高権力者を裁けるのは、選挙と司法だけだ。

しかし、安倍政権は法務・検察の人事にも介入している。4月の週刊ポストにそのあたりの話が出ているので、引用しておく。

 

『 法務省・検察組織は検事総長を頂点とするピラミッドで、「検察官の独立」を守るために実質的な人事権も検事総長が握っている。他省では官僚トップの事務次官は検事総長への出世コースにあたる。

だが、安倍政権は内閣人事局の人事権を盾に検察人事に介入した。

「法務・検察首脳部は2016年7月の人事でエースの林真琴・前刑事局長を事務次官に就任させる人事案を官邸に上げた。ところが、官邸は人事案を突き返し、同期の黒川弘務・官房長を次官に据えた。

黒川氏は政界捜査の際には情報を逐一官邸にあげることで官邸の覚えがめでたく、甘利明・経済再生相の斡旋利得事件の際に特捜部が甘利事務所への家宅捜索さえ行なわずに不起訴処分にしたのも、そのパイプで政治的取引があったからだと見られています」(伊藤氏)

その後も、法務・検察首脳部は昨年7月、同12月に林氏を次官にする人事案を上げたが、官邸は拒否して黒川次官を留任させ、ついに林氏は次官になれないまま名古屋高検検事長に異動した。法務・検察は煮え湯を飲まされ続けたのだ。

安倍官邸の人事介入への反発は、黒川氏の存在で政界捜査に“待った”をかけられてきた特捜部など捜査の第一線に立つ検事ほど強い。』

 

ここにも「官邸主導政治」の一端が見える。

森友疑惑以上に安倍総理に直結するのは加計疑惑だが、こちらも明白な「うそ」が大手を振ってまかり通っている。

愛媛県が今月国会に提出した文書の中に、加計学園から愛媛県に対して「15年2月25日に安倍総理が加計理事長と面会し、獣医学部新設計画の説明を受けた」という説明があったと記録されていた。これが事実であれば、安倍総理の国会答弁と矛盾している。野党は一斉に総理を追及、安倍総理は「その日加計氏と会っていない」と面会そのものを否定した。

これを受けて、加計学園も安倍総理との面会を否定するコメントを発表。これに愛媛県の中村知事が「事前に県に説明と謝罪があるべき」と苦言を呈した。

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そんな経緯を経て、昨日加計学園の渡辺事務局長が愛媛県と今治市に謝罪に訪れた。うるさい中村知事が海外出張で不在のタイミングを狙った訪問かと記者団から質問だ飛んだ。

渡辺事務局長は「たぶん自分が言ったのだろう」とあいまいに語り、「その場の雰囲気で、ふと思ったことを言った」「十数年来煮詰めてきた獣医学部がなくなるのは、しのびがたい思いがあった」などと誰も納得しないような説明をした。彼の表情は終始ニヤついていて、いかにも不誠実な印象を与えた。

学校の一つや二つが不正に作られることが問題なのではない。最高権力者の言動に周囲のみんなが無批判に追従し、あからさまな嘘がまかり通る社会は危険極まりないということこそが問題なのだ。

安倍政権はこれで一気に幕引きに走るだろう。

司法がしっかりしないのであれば、国民がしっかりするしかない。

 

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