金正恩委員長が突如北京を訪問した。北朝鮮のトップに就任してから初めての外国訪問だ。
中国、韓国、アメリカは事前に知っていた。しかし日本政府はこの訪問を知らされていなかったようだ。
特別列車の映像がネット上にアップされ外電を引用する形で日本のメディアが報道した後も、日本政府はこの列車に誰が乗っているのか確認できなかったとされる。
中国も金正恩政権とは少し距離を置いていたが、南北関係、米朝関係が改善する兆しを見せる中、北京を訪れた金正恩氏を習近平主席自ら最大限の歓迎を示した。国際政治は潮目が変わるとあっという間に景色が一変するのだ。
そんな中、誰よりも北朝鮮への圧力を主導してきた安倍総理は一転蚊帳の外に置かれている。
バカにしていたムンジェイン大統領に完全に主導権を握られた。むしろ主導権を握っているのは金正恩氏かもしれない。年初の方針転換からすべてが始まった。今回初めて海外へと出て行ったことで、今後さらに活発な外交攻勢も予想される。
安倍さんも、森友問題で足元を揺さぶられていたが、予想通りの展開で佐川氏の証人喚問を通過したことで、今後は外交での巻き返しを狙う。昨年も森友加計問題で落ちた支持率を北朝鮮問題で回復した実績がある。この男、ただ支持率の落ちるに任さないしぶとさがある。
4月のアメリカ訪問と5月の日中韓首脳会談に加えて、何とか日朝首脳会談を実現させたいと手の平返しの姿勢を見せている。この辺りの変わり身の早さは安倍さんの真骨頂だ。拉致被害者を連れて帰れば森友問題など一気に吹っ飛ばせる。そのためなら、あらゆる手を考えているだろう。
果たして金正恩がどう対応してくるか?
彼にとっては拉致問題は過去の話。それを解決して安倍さんに手柄を立てさせて、日本から巨額の戦後賠償を引き出すのは決してない話ではない。
各国の思惑が絡み合って、先の展開は予断を許さない。
今年の春は、東アジアにとって歴史的な転換点になるのか、注目の4月が始まる。