森友・加計疑惑の暗部が、思わぬところから顔をのぞかせたのか?
加計学園問題で事務次官を辞任した前川喜平氏が行った講演会について、自民党文部科学部会の議員2人が文科省に「問い合わせ」をしていた事実が判明した。文科省はこの「問い合わせ」に応えて、教育委員会に異例の質問状を送付した。
事実関係を記憶するために、日経新聞の記事を引用する。
『 文部科学省が名古屋市立中で講演した前川喜平・前事務次官の授業内容の報告を同市教育委員会に要請した問題で、文科省が3月1日に市教委への質問内容を自民党文科部会長代理の池田佳隆衆院議員(比例東海)にメール送信前に見せ、内容を修正していたことが20日、分かった。池田氏は2月の前川氏の授業について、同省に事実関係の確認を要請していた。
同日の閣議後会見で、林芳正文科相が明らかにした。林文科相は「(質問内容を見せた後に)池田議員のコメントを参考に一部修正したが、あくまで文科省の主体的な判断」で、議員の指示によるものでなかったと強調。具体的な修正内容については「確認して報告する」(林文科相)としている。
文科省によると、前川氏が授業をした翌日の2月17日に自民党文科部会長を務める赤池誠章参院議員、19日に池田氏からそれぞれ事実関係の問い合わせがあった。文科省は市教委に電話で授業内容を聞き取り、2議員に報告。文科省はその後、書面で質問状を作り、メールで送る当日の3月1日に池田氏と会って内容を見せ、感想を求めた。最初に送信した15項目の質問状では前川氏を招いた経緯や理由に加え、録音の提供も要請していた。
赤池氏は20日午前、自民党本部内で開いた文科部会後に記者団の取材に応じ、2月に文科省に問い合わせたことを認めた。「あくまで国家公務員法違反者が教壇に立つことは法令違反か、確認したかった」と強調。教育現場に圧力をかける狙いは否定した。
赤池氏は文科省が市教委に送った質問内容を送信後に同省から提示されて初めて確認したという。赤池氏は同省幹部に「誤解を招きかねない。やりすぎだ」などと伝えたという。
赤池氏によると、19日に池田氏に尋ねたところ、質問内容を見たことは認めたが「(修正するよう)指示はしていない」と答えたという。』
赤池氏も池田氏もともに、安倍総理と麻生大臣が特別顧問を務める日本会議国会議員懇談会のメンバーであり、神道政治連盟国会議員懇談会、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会にも所属している。そして自民党の文部科学部会の部会長を赤池氏が、部会長代理を池田氏が務めている。つまり、自民党の文部科学部会は完全に安倍さんに近い議員たちが牛耳っていることがわかる。
今回の「問い合わせ」の主犯格である池田佳隆議員は、名古屋青年会議所をベースに日本青年会議所の会頭にまで上り詰めた人物で、「安倍の愛弟子」を自任しているという。
ここで気になるのは、森友学園の問題も加計学園の問題も学校がらみだと言うことだ。
安倍さんの周囲には日本の公教育を変えたいと思っている人たちが多くいる。安倍さんの虎の威を借りてこうした輩が我が物顔で霞ヶ関を闊歩している。
底流は同じなのだ。
今回の前川氏の騒動は、つい最近の話であり、犯人が特定されているという点で、森友・加計よりも解明しやすい。野党やメディアは、池田氏の関与を具体的に調べて、安倍政権の暗部の一端を白日の下に晒してもらいたい。
私は安倍総理の政治家としての能力は評価している。だから直ちに安倍退任を支持するものでもない。しかし、安倍さんが政権にいる間は何とか強権的な体質を封じてもらいたいと思っている。
人間の心情や姿勢は変わるものではない。だから安倍さんの長期政権は日本社会に強権的な空気を作ってしまうのだろう。特に、安倍シンパと言われる人たちはどうしようもない輩が多すぎる。権力に群がり、その威を借りて横暴に振る舞う人間たちを一人一人国民の目に晒していくこと。それこそが、来週行われる佐川前理財局長の証人喚問よりもはるかに重要なことだと思っている。