昨日は一日中雨だったので、農作業は中断して少しゆっくりと過ごした。
この日のメインイベントとなったのは料理。
食材は柿の木の葉っぱである。

今の季節、柿の木は鮮やかな新緑に彩られる。
どの植物も新緑は爽やかなものではあるが、柿の新緑は一際美しいと個人的には思う。
実はこの黄緑色の初々しい葉っぱが食べられるというのだ。

柿の成長には関係なさそうな幹から直接生えてくる葉っぱを中心に手で摘んでいく。
比較する意味で枝の先端の若葉や少し大きくなった葉っぱも少しだけ摘む。

ネットでは柿の葉は食べられると書いてあるものの、何せ初めてなので、あくまでお試し程度にザル1杯分ほどの柿の葉を収穫してみた。
とても柔らかくて美味しそうに見えるが果たしてどうだろう。

摘んできた柿の葉はまず水洗いする。
茎の固そうな部分は取り除き、これで準備は完了だ。

この季節、柿の葉の食べ方として最もよく紹介されているのが天ぷらだ。
卵は使わず、ただ小麦粉を水で溶かして、柿の葉の表面に絡ませる。

これを油で揚げれば、柿の葉の天ぷらの出来上がり。
実に簡単である。

揚げたての柿の葉に塩を振り、冷めないうちにいただく。
美味い!
カリカリで少し甘く、苦味やえぐみは全く感じない。

少しだけお試しで揚げるつもりだったが、あまりの美味しさにさらに追加、サツマイモや近所の人からもらったえんどう豆と一緒に天ぷらにする。
やっぱり自分で収穫した野菜を食べる方法として天ぷらというのは非常に優れていると思う。

こうして気づけばなかなか立派な昼ごはんが完成した。
サツマイモはもちろん美味しいし、エンドウの天ぷらもシャキシャキ感があってとても美味しい。

旬の食材であるエンドウを使って、お好み焼きもどきも作ってみた。
おたふくソースとマヨネーズをかけると、文句なしで美味い。

食後には、余った柿の葉を使って「柿の葉茶」を作ってみる。
通常の柿の葉茶は、天日干ししたり人工的に乾燥させたりするようだが、新鮮な柿の葉をそのままポットに入れて熱湯を注ぐだけでも美味しく飲めるとの情報をネットで見つけ試してみることにした。

しばらく置いてから湯呑みに注ぐと、淡いうす緑色のお茶が出た。
飲んでみるとほんのり甘く、ちゃんとお茶の味がした。
いわば柿の葉を使ったフレッシュハーブティーといった感じだろうか。
しばらくポットの中で置いておくと少し渋さが出てさらにお茶に近い風味になるが、私も妻も最初に飲んだフレッシュなお茶の方が好みだった。

これまで柿の葉が食材になるなどということは考えもしなかったが、これからは柿の木の要らない葉っぱを摘んできては天ぷらにしたりお茶にしたりして楽しむことができるのだ。
都会にいては絶対味わえない、なんと贅沢なことだろう。
胸焼けがすると言ってこのところ天ぷらを敬遠していた妻も柿の葉の天ぷらを絶賛。
二人の秘密の楽しみがまたひとつ増えたことになる。
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