サニブラウン・アブデル・ハキーム。18歳。
一気に日本の頂点に立った。
いつになく注目された今年の日本選手権で、100メートル、200メートルの2冠を達成した。2冠達成は末續慎吾以来14年ぶりの快挙だと言う。
しかも凄いのは、リオ五輪で日本中を感動させたあの男子400メートルリレーの銀メダルメンバー4人全員を打ち破っての快挙達成だったということだ。その実力は誰も異論を唱えることができない。時計の針が確実に前に進んだのだ。
Embed from Getty Imagesそれにしても、日本人男子の100メートルがこれほど注目されたことがあっただろうか。
いつ誰が日本人初の9秒台を記録するのか。有力選手が次から次に登場してくる。
早くから注目された桐生と山縣。そこに割り込んできたのがケンブリッジだった。3人はリオ五輪でチームを組みリレーでメダルを獲得した。世界の選手に囲まれてもまったく遜色のない堂々たる走りだった。
さらにここに来て急浮上して来たのが多田修平。今年、追い風参考ながら9秒台をマークし一気に注目された。
日本陸上史上これほど有力選手が同時に出現したことはない。その大会の予選でトップの記録を残したのが、サニブラウンだった。
そして昨夜、強い雨が降りしきる最悪のコンディションの中で行われた男子100メートル決勝。もっといいコンディションでやらせてやりたかった。
Embed from Getty Images勝ったのはサニブラウン。10秒05だった。
2位は多田、3位がケンブリッジ、桐生は4位に沈み、世界陸上の切符を手にすることができなかった。
Embed from Getty Imagesレース後、「注目されない中で速く走ったらおもしろいと思っていた」と語ったサニブラウン。注目され続け肝心のところでいつも結果を残せない桐生との違いを感じる。
Embed from Getty Imagesそして今日の200メートル決勝。リオ五輪のメダリスト飯塚をぶっちぎった。タイムは20秒32、自己記録を2年ぶりに更新して優勝した。
ガーナ人の父はサッカー選手、日本人の母は陸上選手だった。ケンブリッジや野球のオコエなど黒人とのハーフという日本人選手が活躍している。黒人選手の身体能力と日本人選手の理解力や自己管理が合わさるととんでもない日本人選手が出現する可能性がある。
そうした選手を素直に応援できるようになって来たのは、日本の国際化の一つの表れのような気がする。
世界でも10代で9秒台をマークしたランナーは3人しかいないのだという。
サニブラウンの独特のフォームを見るたびに、底知れないポテンシャルを感じざるを得ない。また楽しみな選手が出て来た。

