夏休みの旅について書き残したことがある。アブダビでのトランジットのことだ。
いつまでも放っておくのも記憶が薄れるので、この辺りで簡単にまとめておくことにした。
アブダビ空港
ポーランドの古都クラクフからベルリン経由でアラブ首長国連邦=UAEの首都アブダビに到着したのは、8月18日の朝6時前だった。
復路あえてエティハド航空を選んだのは、アブダビに行ってみたかったからだ。初めてのUAE、私にとって82番目の訪問国となる。
空港に降りると、そこは紛いもなく中東の国だった。
空港ロビーにはスーパーカーが展示され、まさにイメージ通りの光景だ。
空港の施設は照明も壁も同じ幾何学模様で飾られている。これを「アラベスク」という。
ウィキペディアによると、「アラベスク」とは・・・
『人物を描くことを禁じるスンニ派のイスラム的世界観に基づいている。これらの文様は、可視的物質世界を超えて広がる無限のパターンを構成している。イスラム世界の多くの人々にとって、これらの文様はまさに無限の(したがって遍在する)、唯一神アラーの創造のありのままを象徴する。』
のだそうだ。
アブダビ発の便は夜の10時半に出発する。あくまで今回のアブダビはトランジットなのだ。ただトランジット客でも入国手続きをすればアブダビの街を観光することは可能だ。スーツケースはクラクフから東京まで直送し、リュックに必要なものだけ詰めて準備した。
空港内のホテル
およそ16時間の待ち時間を有効に使うため、私たちは空港内にあるホテルを予約していた。出国手続きを済ませロビーに出ると、そのまま案内に従ってホテルを目指す。
「プレミアイン・アブダビ・インターナショナルエアポート」。イギリスのホテルチェーンだと思う。
15時間ほどの滞在だが2泊分の料金がかかる。それでも2人で2万円ほど。金はかかるがシニア旅行に無理は禁物だ。
とにかく足を伸ばして休めるのはありがたい。長旅で妻が疲れていたら、私一人で街の見学に行こうと計画していた。
ホテルにチャックインすると、妻は休憩、私は屋上のプールでささやかなリゾート気分を味わった。プールは屋根で覆われていたが、その理由はすぐにわかった。日中の気温は40°を超え、直射日光が当たっている場所にはじっとしていられないのだ。
プールサイドからは空港の離発着がよく見える。ただ空港の写真は撮影禁止らしい。
街の方は空気中に土埃が舞い、木々の緑もほこりに汚れていた。
アブダビといえば、林立する超高層ビルというイメージだったが、それは空港からは見えなかった。
タクシーで市内へ
何時間か休んだら元気が出たらしく、妻がプールサイドにやってきて「街に一緒に行く」と言う。ちょうど真昼の暑い時間帯だが、昼ごはんも食べたいので車で街まで行ってみることにした。
ホテルでタクシーを頼むとワゴンタクシーがあてがわれた。
片側4車線の立派な道路を走る。
ヤシの木に囲まれた低層住宅。
ちょっとアラブ風の医療機関。
そして斬新なデザインの超高層ビル。
とにかくクソ暑いので、歩いている人はいない。
そして最初に連れて行ってもらったのが「ワールドトレードセンターモール」。多くのショップやレストランが入っているというネット情報を見て、昼食をここで食べようと思ったのだ。
空港からおよそ30分。タクシー代は93.75ディルハム(約4000円)だった。
一体何階建てなのだろう? 写真を撮影するだけで、暑さでクラクラする。ただ運転手によれば、例年この時期は気温50°を超えるのが普通だが今年は涼しいという。
アラブ料理「HATAM」
建物の中はいたって近代的なショッピングモール。木の使い方が「東京ミッドタウン」を思わせるシックな作りだ。
この日は金曜日ということで、イスラムの休日。だからお客は極端に少なかった。
モールの中にあるアラブ料理のお店「HATAM」で昼ごはんを食べることにする。広い店内にお客は私たちだけだった。
オススメを聞きながら適当に注文すると、どれも量がとんでもなく多く、妻に「頼みすぎだ」と怒られる。
でも中東のディップ(名前は知らない)は美味しいし・・・
チキンの料理(名前は知らない)も美味しかったし・・・
何種類かの米料理もとても美味しくて、思いの外、2人でほぼ食べてしまった。
ガラガラのショッピングモールのガラガラのアラブ料理。まったく期待していなかったが、予想外に美味しかったのだ。
値段は全部で123ディルハム(約5000円)だった。どう考えても注文しすぎたが、悪いレストランではない気がする。
そして食事を終え、アブダビを代表する7つ星ホテルへとタクシーで移動した。
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<参考情報>
私がよく利用する予約サイトのリンクを貼っておきます。