<吉祥寺残日録>トランプショック #200313

やはり、トランプさんの決定が歴史的暴落を引き起こした。

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国民向けに行ったテレビ演説の中で、トランプ大統領はヨーロッパ26カ国からの入国を30日間停止するとした前例のない決定について、「アメリカのように中国からの入国を禁止しなかったEUは感染対策に失敗した」とその理由をEUの失政だと断じた。

EUや航空会社との事前に調整は一切行っておらず、EU側は反発、ヨーロッパの空港では規制が始まる前にアメリカに入国しようという乗客が押し寄せ大混乱となった。

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このトランプ大統領の突然の決定は、東京市場を直撃、ヨーロッパの株式市場はイタリアが16.62%、フランスが12.28%、ドイツが12.24%、入国規制の対象から外れたイギリスでも10.93%の暴落となった。

そしてトランプショックは、地球を一周してトランプさんの母国アメリカにも帰ってきた。

ニューヨーク市場は寄り付きから大量の売りが出て取引停止、今週2回目の「サーキットブレーカー」が発動された。その後も売りは止まらず、終値は2352ドルの暴落、史上最大の下落幅を更新した。1日の下落率も10%となり、1987年のブラックマンデー以来、史上2番目の値下がり率だった。

そして再び東京市場。一時1800円安の大暴落で始まったが、午後に入って大量の買い注文が入り、終値は1127円安の1万7431円で終わった。

世界を駆け巡った今回の「トランプショック」。

好調な経済に支えられてきたトランプ大統領だが、この暴落劇によって、歴史に名を残すこととなったのは皮肉だ。

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こうした金融史上に残る一日にギリシャで行われたのが、東京オリンピックの聖火点灯式だ。

コロナ対策で無観客で行われる異例の点火式だそうだが、これはむしろ観客がいない方がふさわしい。

第一走者はギリシャのメダリスト、第二走者として女子マラソンの野口みずきが聖火を持ってゆっくりと走った。

NHKの7時のニュースでその模様を生中継したのだが、聖火リレーの沿道にも観客がおらず、カメラマンが群がるだけの映像はちょっといただけなかった。

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そして東京五輪にも、トランプショックが・・・。

ホワイトハウスで記者団の質問に答えたトランプ大統領は、東京オリンピックについてこんな本音を話した。

「無観客など想像できない。1年間延期したほうがよいかもしれない」

もちろん誰かと調整して語ったわけではない。記者に聞かれたので、自分の思いを素直に話したのだろう。

ある意味、多くの人が考えていることではあるが、トランプさんが口にするとやはりインパクトが違う。日本のメディアは、一日中大騒ぎだ。

安倍さんとトランプさんの電話会談でもオリンピックの話が出たが、トランプさんから延期の話は出なかったという。

日本の関係者は口が裂けても「中止」や「延期」とは言えないだろうが、7月の開幕は難しいとの見方は日を追って強まってきている。

良くも悪くも、予測不能なトランプ大統領が、今の世界の中心にいるのだ。

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