木材輸出

日本の木材が売れているという意外な記事が日経新聞に出ていた。

九州の木材を中国が爆買いしているというのだ。

一応、「山持ち」の端くれである私としては、ちょっと気になる記事だ。引用させていただく。

 

『 九州南部を中心に木材の輸出が急増している。門司税関によると、2017年の九州経済圏(九州7県と山口、沖縄県)の輸出額は中国向けを中心に前の年に比べ約7割増え、過去最高の116億円を記録した。8月からは住宅の梁(はり)など付加価値の高い構造材も中国へ輸出できるようになり、「一段の輸出拡大が見込める」(門司税関)という。

九州圏の輸出額は全国の約6割を占め、17年までの5年間で7倍近くに増えた。パレットや梱包箱、コンクリート型枠など向けに、日本では値がつかない低質の丸太がけん引。輸出の8割がスギ丸太で、スギ丸太全国トップの産出量を誇る宮崎県のほか、熊本県や大分県が供給している。太いスギ丸太をくりぬいて作る中国の富裕層向けの棺(ひつぎ)用に、直径40センチ以上、長さ2.2メートルの丸太の輸出も好調だ。

18年1~4月も前年同期比16%増。輸出先の7割を占めるのが中国だ。中国では長江が氾濫した1998年の歴史的洪水以降、森林保護規制が進み、輸送距離が短いこともあって安価な日本産材の需要が拡大している。

九州は宮崎県をはじめ大分県、熊本県も5位以内に入る林業圏。戦後に人工的に造林したスギが伐採期に入り、今後も安定した生産量が見込める。一方で、国内需要は人口や住宅着工件数の減少から先細りが予想され、輸出に活路を求める取り組みが各県で広がる。

「中国の爆買い、特注にも対応できる」と話すのは、宮崎、鹿児島両県の4つの森林組合でつくる木材輸出戦略協議会の堂園司会長。中国の輸入業者の求める量は桁違いに多い。「4つの森林組合でまとまることで量を確保するのが可能になった」(堂園会長)。丸太での木材輸出量が全国トップの志布志港(鹿児島県)で、17年の輸出量30万立方メートルのうち5万4000立方メートルを同協議会が輸出した。

17年度の木材輸出量が前年度比50%増の約17万立方メートルと過去最高となった鹿児島県でも「全体の94%が中国向け」(県かごしま材振興課)。1立方メートル当たりの価格も以前の5000円程度から7000~8000円台に上昇、採算面の改善も低質丸太生産を後押ししているという。

鹿児島県は今年3月に鹿児島県農林水産物輸出促進ビジョンを策定、25年度に木材輸出額を16年度実績比2倍に引き上げる目標を掲げる。県外の商社などを県産材輸出サポーターとして登録し、商談会などを支援するほか、情報収集などに取り組んでいる。現在の低質材中心から住宅用構造材として使われる良質材の輸出拡大にも取り組む計画だ。

熊本県では16年に木材を取り扱う製材、加工、流通、住宅関連の業者で「くまもと県産木材輸出促進協議会」を設立。専門家を交えて課題の検討会を開いたり、海外の市場調査と現地販売を展開したりしている。「輸出は中国、韓国、台湾が中心だが、最近になって米国向けが伸びている」(県木材協会連合会)。米国向けは隣家との仕切りに使うフェンス用のスギ材が増えているという。

ただ、08年から木材輸出に本格的に取り組み始めた大分県では、「17年度は前年度比6割以上増えた米国向けフェンス材の需要も一巡し今年は横ばい」(県林産振興室木材振興流通対策班)という。

 

中国の「建築基準法」改正も追い風に

17年に日本からの木材輸出が拡大した中国では、日本の建築基準法にあたる「木構造設計規範」が改正され、今年8月からはこれまで認められなかった日本産スギ、ヒノキ、カラマツが木造建築物の構造材として利用できるようになる。従来は低質の丸太が中心なだけに、付加価値も採算性も高い構造材の輸出拡大に期待が集まる。

もっとも、法改正だけで日本産木材が受け入れられるわけではない。木材輸出戦略協議会の堂園会長も「良質材や木材製品の中国への売り込みは長年の懸案だった」としながらも、まずは「構造材としての日本産が認知されるようPRしていきたい」と慎重だ。

宮崎県は韓屋(ハノク)と呼ぶ伝統的な木造住宅をもつ韓国には木造住宅が広がる下地があるとみて、16年から韓国への輸出拡大に取り組んでいる。ただ「県産材が多く使われる木造軸組工法が韓国では浸透していない」(県山村・木材振興課みやざきスギ活用推進室)ため、耐震性など木造軸組工法のメリットを伝えるセミナーを韓国各地で開催するなどPR活動を続けている。

輸出のさらなる増加に向けては、港湾設備の拡充も課題だ。

木材の港別の輸出額(17年)は全国トップが志布志港(鹿児島県)の38億1300万円、3位の八代港(熊本県)が15億5800万円。10位以内に細島港(宮崎県)川内港(鹿児島県)、佐伯港(大分県)、大分港(同)も入る。受け入れ能力が限界に近づいている港もあり、港湾設備の拡充や九州内での分散輸出といった仕組みも考える必要がありそうだ。

昨年の九州北部豪雨など、九州では自然災害が相次いでいる。地域の防災力を高める上でも、林業の興隆は大きな意味を持つ。』

 

日本の木材は長年需要の低迷に苦しんできた。林業を営む人も現象し、その結果山が荒れていく。そうした悪循環が中国の需要によって好転するとすればありがたいことだ。

確かに中国はどこに行っても大変な建設ラッシュ。山が少ない中国では木材は貴重なのだろう。うまくマッチングができれば、日本の山が「宝の山」に変わるかもしれない。

もう一つ、中国がらみで気になる記事があった。

中国の中西部都市の発展が著しいという。3年間のGDP成長率は重慶が40%、成都が33%、武漢が31%だった。中国の地域間格差は「南高北低」傾向が顕著だという。

確かに、先日行った大連の街は、南京など南部の街に比べてちょっと地味な印象を受けた。

やはりそうなのかと、記事を見ながら一人納得した。

あれだけ大きな国が一律で成長することは難しい。発展する地域はどんどん発展させる、それが中国政府の方針なのだろう。

近い将来、中国の中西部にも行ってみなければならない。

また新たな「行きたい」場所が見つかった。

広告

コメントを残す