<頑張れテレビ>NHK総合「行くぞ!最果て!秘境×鉄道 マダガスカル スマイル列車」

マダガスカルというタイトルにつられて偶然見始めた旅番組。

いやあ〜、面白かった!

「行くぞ!最果て!秘境×鉄道〜マダガスカル スマイル列車〜」。

ベタなタイトルなので、普段はあまり見そうにないが、マダガスカルが舞台のテレビ番組もなかなかないので興味を持った。

NHK総合テレビの「行くぞ!最果て!秘境×鉄道」というシリーズはこれまで見たことはなかったが、どうやら2017年から不定期で放送されているらしい。

俳優の古原靖久が旅人としてあまり日本人が行かないような秘境の鉄道で旅をする。

今回取材した鉄道は、アフリカ東部の島国マダガスカルの海沿いの町マナカラから、内陸の町フィアナランツォアまでを走る路線。Googleマップで探しても見つからない、未開の鉄道だ。

なんと植民地時代の1820年代に敷かれたレールを今も大切に使っているという。

客車が走るのは週2便のみ。

おまけにこの路線に1台しかない機関車は、客車以外にも貨物列車にも使っているからフル回転だ。この機関車ももともと中古を買って来て長年使った超オンボロ列車だ。これが壊れたら、全てが止まってしまう。

旅番組はたくさんあるが、ロケ日数の関係で仕込みがバレバレのものがほとんど。その点この番組には、仕込み感がほとんどなく、行き当たりばったりで、リアルな貧乏旅行に近いハラハラ感があった。

途中下車した駅では、その集落で唯一の宿に泊まる。1泊500円。学生時代、私がバックパッカーとして利用していたど田舎の安宿に似ている。

週2便しかない列車を途中下車するのはリスキーだと思っていたら、レンタルできる列車があるという。保線管理用の機関車だが、これを6万円でレンタルして、その先の区間の取材を進める。

当初の客車にただ乗っているよりもはるかに面白い。

壊れかけたレールの上を走るボロボロの機関車。激しい振動が旅人を襲う。

途中、バニラで設けている村に立ち寄る。

その機関車に乗って来た一人の男性がいて、その日は彼の家に泊めてもらうことになる。

電気のない村。

真っ暗の村でどんな家に連れていかれるのかとハラハラしながら見ていると、意外や意外、発電機で電気も自給しているような大きな家だった。

この男性は、村で収穫されたバナナや生姜を住民から買い取り街に売りに行くビジネスを始めた。それまで現金収入を得るすべのなかった村人たちは、みんなこの男性の店に商品を持ち込む。彼の家には村で唯一の水道も引かれ、村の憩いの場となっている。

本当に貧しい村々だが、1本の鉄道がその生活をなんとか支えていた。

この男性と偶然出会ったのか、それとも仕込みなのか、番組を見ただけでは判断できなかったが、全体としてはスケジュール通りには全然事が進まない発展途上国の旅がとてもリアルに描かれていて、私には久々に刺さった番組となった。

旅人役の古原さんは、いわゆるとっぽいにいちゃんで、最初は「うるさいな」と思って見ていたのだが、貧しくてお世辞にも綺麗とは言えない村々を日本人の若者言葉で面白がっていて次第に抵抗感がなくなっていった。

日本の若者たちが、こうして日本とは全然違う世界を見ていろんな事を感じ考えてくれるといいなと、番組を見ながら思った。

アフリカは、まだまだ貧しい。

アジアの経済発展が続く中で、アフリカはまだ取り残されている。

でもそこで暮らす人たちの屈託のない笑顔は、昔も今も変わらない。

生活は大変だが、家族や仲間で助け合いながら生きていく。

めまぐるしく変わり続ける世界の中で、昔と変わらない生活をしている人たちは、ある意味、心が穏やかなのかもしれないとも思った。

テレビの多様なラインナップの中に、こうした番組もぜひ残ってもらいたいものだ。

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