<きちたび>「世界で最も美しい町」チェスキー・クロムロフで写真を撮りまくる①

こんな赤い空を見た。

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そして、こんな青い空も見た。

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チェコ南部、オーストリアやドイツの国境に近いチェスキー・クロムロフ。「世界で最も美しい町」と呼ばれる世界遺産の小さな町だ。

この町の第一印象は最悪だった。

2017-08-20 11.21のイメージ

レンタカーで迷いに迷ってようやく町にたどり着いたのは夕方の5時ごろだった。

今夜の宿は、旧市街の中。ホテルからのメールで届いた地図を頼りに街中に車で乗り入れた。これは悪夢の始まりだった。

旧市街は街全体が観光地。世界中から集まった多くの観光客たちが石畳の路地を埋めている。そこに無神経な車が人をかけ分けて入ってきたのだ。観光客たちはひんしゅくの目を私たちに向け、しぶしぶ道を開ける。

隣では妻が怒っている。

「こんなところ入っていいの? 行き止まりじゃないの?」

妻の心配は私も同感だった。こんな路地に車が入ってきたら私が歩行者でも舌打ちするだろう。そもそも車が入っていいのか、私の常識が警報を鳴らし続けている。

しかし、地図にはこの道を進むように赤線が引かれている。その線はグネグネと曲がりながら、旧市街の端から端まで回るように指示されている。地図を見て納得していても、実際に道を走ると「あり得ない」という言葉が何度も私の脳裏に浮かぶ。そこへ妻の怒り。本当に今日はついてない日だ。

時速5キロほどで車を進め、広場を抜け、狭い路地を曲がり、世界中の人々から冷たい目を向けられながら、ようやく宿にたどり着いた。壁際ギリギリに車を寄せても、ようやく1台横をすり抜けられるほどの道幅しかない。

慌てて荷物を車から降ろし、部屋に放り込む。そして、すぐに車に戻って、再び路地をグネグネ走り、ようやく旧市街を抜けた。

旧市街の中には車を止めることはできず、外に作られた公共駐車場に駐車するしかないのだ。こんなことなら最初から駐車場に車を止め、スーツケースをガタガタひこずりながら宿に行けばよかった。

怒り心頭の妻は、「そもそもこんな町に来なければいいのよ」と極めて根源的なところから私を批判するのだ。

こうして「世界で最も美しい町」チェスキー・クロムロフの滞在は最悪の形で始まったのだ。

だからここまでの写真は、妻が車の中から写した最初の1枚だけだ。この写真に映った場所はまだ道幅も広く、人も多くない比較的無難な場所で、実際にはもっとひんしゅく的な状況の中で車を運転した。相当心臓に悪かった。

そして私が最初に撮影した写真がこれだ。

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これは、私たちが車を止めた「第一駐車場」から旧市街に入る道だ。

いきなりすごい橋がお出迎えしてくれる。私はすっかり気持ちが切り替わり、写真を撮りまくる。妻はさっさと先に行く。

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先ほどまで雨が降っていて空は暗い。

見上げるのは、チェスキー・クロムロフ城の城壁だ。

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川を渡る。水遊びをする人たち。そして、その先にそびえるのはお城の塔だ。

天気がイマイチだ。

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もう夕方なので、日帰りの観光客は街から去り、土産物屋もそろそろ閉店の時間だ。

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さっき車で町に入ってきた時よりも人が減っている。

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雲間から光が射し始めた。この後、チェスキー・クロムロフの天気がコロコロ変わり、想像もしないような瞬間を見せてくれた。

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私たちが宿泊したのはこちら。「レジデンス・ムゼウム・ヴッタヴィヌ」という。

「ムゼウム」というのは博物館のこと。この宿、博物館の2階以上の部屋に観光客を泊めているのだ。

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チェックインも博物館の受付で行う。そのため夕方6時以降はチェックインができない。これも道に迷った私を焦らせた原因だ。

チェックインを済ますと、博物館とは別のドアを抜けて階段で上がる。

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エレベーターはない。白い壁、階段には「かたつむり」の絵。

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この3号室が私たちの部屋だった。

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室内も綺麗だった。すっきりしたインテリア。窓を開けると、夕方6時の鐘が鳴った。

そして立ち位置を変えると、お城の塔も部屋から見えるのだ。

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ちなみにソファーの後ろにかけられたアートっぽい額。そこに写った緑色の物質がこの博物館で展示されている物質だ。

「モルダバイト」という。

博物館のリーフレットには、「南ボヘミアのモルダバイト 世界で唯一、隕石の衝突により形成された宝石」と日本語を含む12ヶ国語で書かれていた。ネットで調べてみると、確かに約1450年前の小惑星衝突でできたと考えられていて、チェコ周辺でしか産出されないため高価なのだという。

そんなことは知らなかった。だから博物館に入ることもせず帰ってきてしまったのだ。

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夕食を食べに街に出た。ホテルから30秒で広場に出る。さっきここも車で突っ切った。

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晴れ間から夕日が差し込んできた。

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お城にも陽が当たってきた。

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青空が広がってきた。

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お城を見上げる川沿いのお店に入った。よく分からないベジタリアンレストランのようだ。

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二本の塔が威圧的にそびえる。すごいロケーションだが・・・

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メシは不味い。この旅で最悪の食事だった。

もしチェスキー・クロムロフに行く方がいらっしゃったら、川沿いのベジタリアンは避けた方がいい。

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ちなみに目の前を流れるこの川は「ヴルダヴァ川」。そうここは、プラハを流れるモルダウの上流なのだ。

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食事を終えると午後8時。夕焼けが広がり始めた。

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広場に並んだ建物の形の違いがカワイく面白い。

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街を見渡せる公園に出た。赤い屋根の上の空が赤く染まってくる。

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西の空が一段と赤くなってくる。夕日に狙いを定めて、さらに高い場所へ移動する。

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不気味な色合いになってきた。

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雲の切れ間からオレンジ色の光がさす。

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燃えるような空。夢中でシャッターを切る。

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なんという空だ。

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炎が渦を巻いているようだ。

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赤く染まった空は、次第に黒へと変わっていた。

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世界遺産チェスキー・クロムロフには日帰りの観光バスが大挙して押し寄せるが、この光景はこの街に宿泊した者だけしか見ることはできない。

そして、素晴らしい夜景も・・・

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午後8時半、空が赤から青に変わる。黄色いランプが灯る。

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これから素敵な時間が始まる。

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お城が照明で照らし出される。

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橋の上には爽やかな風が吹き抜ける。気持ちのいい時間。

長袖を一枚羽織ってちょうどいい気温だ。

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ホテルの窓にも明かりが灯る。昼間の喧騒が嘘のような静かな夜だ。

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ただ、写真を撮りながら街を歩く。妻もいっぱい写真を撮っている。

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到着時の怒りもどうやら消えたようだ。

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「世界で最も美しい町」チェスキー・クロムロフ。行くなら、絶対に泊まりがオススメだ。

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そして夜が明けると、まったく違うチェスキー・クロムロフが私たちを待っていた。

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<参考情報>

私がよく利用する予約サイトのリンクを貼っておきます。



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