<きちたび>カナダの旅 2016〜コロンビア大氷原とアイスフィールド・パークウェイをドライブ

🔶「旅したい.com」から転載

<カナダ>コロンビア大氷原とアイスフィールド・パークウェイをドライブ

🇨🇦カナダ/コロンビア大氷原 2016年8月

カナディアン・ロッキー観光のハイライト「コロンビア大氷原」と途中のアイスフィールド・パークウェイについてまとめました。

このエリア随一の絶景ロードを楽しむとともに氷河の歴史も勉強できます。

アイスフィールド・パークウェイ

朝日に照らされるエメラルド湖を満喫して、再びジャスパー方面を目指します。

心配した眠気は今のところ大丈夫そうなので、一気にコロンビア大氷原まで行くことにしました。
エメラルド湖からは、200キロほどのドライブです。

トランス・カナダ・ハイウェイを逆戻りして、今度は間違わないように、ジャスパー方面へのジャンクションを曲がります。

そこからは、ハイウェイ93号線。
通称「アイスフィールド・パークウェイ」と呼ばれ、カナディアン・ロッキー観光の目玉となる絶景ロードです。

片側1車線。
道は狭くなりますが、逆に両サイドの山が一段と迫り、今にも覆いかぶさってくるような迫力があります。

引き続き、雲ひとつない快晴。
たっぷりの日差しが山々を美しくライトアップし、これでもか、これでもかと、これぞロッキーという素晴らしい絶景が続きます。

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南から北へ、ヘクター湖、クロウフット氷河、ボウ湖、ボウ峠、ベイトー湖、ミスタヤ渓谷、すすり泣く壁、サンワブタ峠。

しかし残念ながら、撮影係の妻は、連日の睡眠不足がここで襲ってきたらしく、いつのまにか爆睡中。
私も、帰り道に休憩を取るため、元気なうちにノンストップで大氷原を目指そうと、絶景を写真におさめるため車を止めることをしませんでした。

「写真は、帰り道に撮ればいい」と考えたこの判断は、間違いでした。
帰り道は、まったく光線が違うのです。
美しいと思った時、やはりその瞬間に撮るべきだったのです。

コロンビア大氷原

8時半にエメラルド湖を出て、氷原に着いたのは11時ごろでした。

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コロンビア大氷原は、総面積390平方キロメートル。
道路から見えるのは、この大氷原から流れ出すいくつもの氷河のひとつ、アサバスカ氷河の末端部分だといいます。

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バンフ国立公園は、途中のボウ峠まで。
峠から北は、ジャスパー国立公園になります。

この大氷原は、そのジャスパー国立公園の中でもハイライトとなる観光地です。

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駐車場の奥に建てられている「氷原センター」に入ります。

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ほとんどの観光客のお目当ては「雪上車ツアー」、特別な雪上車に乗って大氷原を走り、氷河の上を歩くことができます。私たちはへそ曲がりなのでパスしましたが、料金は50ドルくらいのようです。

また、雪上車ツアーと同じ会社が、2014年から新たに始めた「グレイシャー・スカイウォーク」というアトラクションのチケットもここで買えます。

これは最近世界各地で作られている、床が透明な展望台のようなもので、崖から突き出した透明の遊歩道から氷河を見下ろすというもののようです。
こちらの料金は30ドルほど、これにも私たちは行きませんでした。

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「わざわざコロンビア大氷原まで行って、雪上車ツアーに行かないなんてもったいない」と怒られそうですが、私たちは2人とも行列が嫌いなのです。

雄大な景色を前に、屋内でバスのチケットを求めて行列する気になれませんでした。それほど、ビジターセンターの中は混雑していました。

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そのかわりに何をしたかといえば、コーヒーを2杯買って氷河を望むテラスへ。

ゆったりとしたソファーが置かれたテラスは、チケット売り場の行列が嘘のように空いていました。
ソファーに腰を下ろしてぼんやりと氷河を眺めます。

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「あっ! ひこうき雲だ」

山の頂から、一本の白い線が青空を真っすぐのぼっていきます。

成田からカルガリーに飛んだ飛行機の窓から、ロッキー山脈の頂を見下ろしたことを思い出しました。
私たちも数日前、この氷河の上を飛んだのかもしれません。

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縮小する氷河

氷河といえば、私が初めて氷河を見たのは、南米のアルゼンチンでした。

ロス・グラシアレス国立公園。
アルゼンチン南部、パタゴニア地方のチリとの国境に位置します。
アルヘンティーノ湖という湖に、今も成長を続けるモレノ氷河が流れ落ちます。

よく地球温暖化のニュースの時、崩落する氷河の映像が使われますが、あの映像はたいていこのモレノ氷河です。
この氷河は温暖化で崩落しているのではなく、氷河が湖に向かって徐々に流れ、先端が水に触れることによって常に少しずつ崩れているのです。

私は、あの映像を見るたびに違和感を感じていますが、それでも、地球上の氷河が徐々に縮小していることは紛れもない事実です。

コロンビア大氷原も、1844年には、私たちが車を止めた駐車場あたりまで氷で覆い尽くされていたと案内板に書いてありました。

この辺りは、毎年平均して10メートルほどの雪が降り、その雪が再結晶して氷となり、氷河が形成されます。
そして地球環境の変化とともに、拡張したり縮小したりを繰り返してきたのです。コロンビア大氷原の最後の拡張は、1840年ごろ。
そして今、急速に縮小しているということでした。

意外に面白い大氷原の歴史

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私たちが次に訪れたのは、ビジターセンター内にある資料館でした。

展示されている氷河の歴史は、思ったより興味深いものでした。

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上は、1924年に撮影された写真。
まだ車が走れるような道はなく、馬で氷河を渡ります。
氷河も、現在よりかなり大きかったことが分かります。

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続いての写真。
1931年にカナダ政府は、世界恐慌後の経済対策として、数百人の失業者を集めて、ロッキー山中に高速道路の建設を始めたのですが、その頃の様子です。

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ここでも馬がたよりです。

そして道路が開通すると、コロンビア氷河にホテルが建てられました。
写真には1939年撮影と書かれています。

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同じく1939年に撮影された、ちょっと場違いな感じの、下のこの写真。

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道路が完成し、観光客を呼び込むためのキャンペーンとして撮影されました。
氷河と水着とカウボーイ、何だかとても不思議な写真です。

さらに、こんな写真もあります。

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1954年には、映画「シェーン」で知られる俳優アラン・ラッド主演の西部劇の撮影も行われました。

そして第二次世界大戦中には・・・

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大氷原を舞台に軍事訓練が行われました。

上の写真は、1944年、アメリカとイギリスの合同軍事演習。

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こちらの写真は、同じく1944年に撮影された600人のスコットランド部隊の訓練の様子です。

若い兵士たちは、この氷河で、登山やスキー、山岳地帯での戦闘方法などを教え込まれました。
アルプスでの戦いに備えた訓練だったのでしょうか。

そして戦後。
1952年には、早くも雪上車を使った観光ツアーが始まっていました。

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氷河の歴史を勉強した後、併設されているシアターで短編映画を見ました。

空撮もふんだんに使われた大氷原の映像は、圧倒的に美しく、四季折々の氷河の様々な表情を見ることができます。
ツアーでは絶対に見ることのできない、価値のあるシアターだと思いました。

入場無料、オススメです。

GoProで動画を撮影してみた

大氷原を離れる前に、ちょっとやりたい事がありました。
GoPro を動画モードにして、氷河の近くまで走ってみたのです。

【動画】コロンビア大氷原周辺を走りました
こちらのURLからYoutubeで動画が見られます。

画面を大きくしてみてください。

どうでしょう。
少しは、大氷原の雄大さを感じていただけましたでしょうか。

写真を撮るなら光線に注意を

さて、大氷原を後にして、アイスフィールド・パークウェイを今度は南に下ります。
往路、先を急いで写真撮影をしなかったので、帰路はところどころで休憩しながら写真を撮り、途中で昼食も食べて、ゆっくりバンフに帰る計画でした。

しかし、北から南に向かうと逆光なのです。
往路で感じた美しさも逆光ではあまり感じられません。

おまけに、薄い雲が空一面に広がってきて、午前中のような抜けるような青空はすでに消えていました。

もはや、わざわざ車を止めて写真を撮る気持ちが起きてきません。

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ランチも誤算でした。
途中で昼食を取りたいと思ったのですが、店がまったく見当たりません。

ボウ湖の湖畔に、ちょっとしたレストランがあるのですが、すでに車で一杯です。

ここで長時間並んでまで、ランチを食べる気にはなれません。
仕方なく、ボウ湖に面した駐車場で少し休憩をとってから、一気にパンフまで帰ることにしました。

妻は、長時間のドライブにすっかり飽きてしまったようです。

私も、絶景に興奮しっぱなしだった午前中の高揚感はもうありません。
疲れもありますが、やはり光線の影響は大きいのでは、と感じます。

それでも何とか、午後の睡魔に襲われる前に、無事バンフに帰り着きました。

楽しみにしていたカナディアン・ロッキーの絶景ロード。
素晴らしいドライブでしたが、写真撮影にはちょっと悔いが残りました。




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