<きちたび>カナダの旅 2016〜グランビル・アイランド&イエールタウンを名物の小型フェリーで巡る

🔶「旅したい.com」から転載

<カナダ>グランビル・アイランド&イエールタウンを名物の小型フェリーで巡る

🇨🇦カナダ/バンクーバー 2016年8月 3泊4日

バンクーバーは、入江に沿って発展した街、そして今も発展を続けている街です。

荒廃したエリアをオシャレに蘇らせる再開発プロジェクトが進行中。ボートに乗って変わりゆく街を見に行きましょう。

グランビル・アイランド

私はまず、バンクーバーの中でも観光客に人気の高い「グランビル・アイランド」に行ってみることにしました。

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小さな可愛い渡し船が、グランビル橋のたもとにあるグランビル・アイランドまで連れて行ってくれます。

運賃は、往復で5.5ドル。
渡し船を操る「船長さん」に、直接現金で支払います。

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この小型フェリー。
タクシーのようにたくさん走っていて、船長さんも、若者だったり女性だったり、老人だったりと、実に個性豊かです。

グランビル・アイランドからの帰り、私たちを運んでくれたのはこんな女性船長さんでした。
格好いいですよね。

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グランビル・アイランドは、さびれていた工場跡地を再開発したバンクーバー再生の一大プロジェクトでした。

小型フェリーからは、対岸に建つ高層マンション群や大型のクルーザーなど、リッチでオシャレなバンクーバーの景観を目にすることができます。

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「島」に着くと、まず腹ごしらえ。船着場の近くのレストラン「BRIDGES」に入りました。

カナダに来て初めての、まともな外食です。

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海を望むオープンテラスに、たくさんのパラソルが並び、多国籍のお客たちで満席、とてもおしゃれなレストランです。
みんな思い思いに食べて飲んで語り合います。

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バンクーバーの人たちはみんな、よくしゃべる印象があります。

あくせくせず、おおらかで、人との関係をとても大切にする。
知らない人とも分け隔てなく気軽に話す、そんな風に見えます。
バンクーバーは留学先として人気がありますが、確かに語学を学ぶ環境としては最高かもしれません。

ここの店で働くスタッフは、なぜか男も女もみんなメチャメチャかっこいい。

おそらくルックスで採用しているのでしょう。

私が注文したニューヨークステーキ。とても柔らかくて、もちろん美味い。
肉の質の高さは、毎日のステーキ生活で実証済みです。

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付け合わせのポテトフライも文句なしの旨さですが、残念ながらステーキソースがあまり美味しくなく、塩でいただきました。

妻が注文したサーモンのグリルは見た目からしてあまり美味しそうには見えませんでした。

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コーヒーも頼んで、2人で80ドル、6500円ほどとそれなりの値段です。

毎日自炊をしていたのであまり意識しませんでしたが、外食をするとまあこんな感じなんでしょう。

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この「島」の一番人気は、「パブリックマーケット」という建物。

新鮮な野菜や鮮魚、パン、お菓子、オリーブオイル、さらにはワインから石鹸まで、丹念に作られた食べ物や日用品が売られている市場です。

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どれも質は高そうです。

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美味しそうなパン屋さんがあったので、ホットドッグ用のパンとゴマのパンを晩ごはん用に1つずつ買いました。

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バンクーバーはさすがに美食の街。
大量にまとめ買いするのでなく、その都度うまそうなものを食べる量だけ買えばよさそうです。

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派手なお菓子も目を引きました。
ちょっと中高年には手が出ない彩りですね。

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上の写真は、オリーブオイルのお店。

実に多種多様なオリーブオイルが並んでいます。
とてもおしゃれで、ちょっと買いたくなりますね。

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グランビル・アイランドに残るセメント工場の建物です。
アートの発信地らしく、工場の巨大サイロが2年前、ブラジル人アーティストの手によってアート作品に生まれ変わったのです。
この作品、「ジャイアンツ」と名付けられました。

アート仕立てにして工場の建物をあえて残す、なかなか面白い発想です。

こうしたバンクーバーの再開発が、世界的に注目されていることを、後で知りました。

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イエールタウン

バンクーバーの繁華街グランビル通りから2ブロック東に行くと、真新しい高層マンションが立ち並ぶ通りがありました。

「リチャーズ・ストリート」という通りのようです。

高層マンションの外壁に、こんなレリーフも発見しました。
女神でしょうか。

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いずれにせよ、この通り一帯は最近再開発されたらしく、全体的にきれいで、統一感のある高層ビルが続きます。

高層マンションにもかかわらず、日本とは違い、1階住居はそれぞれ独立した玄関と駐車場を持っています。

こういうのもいいですね。

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このあたりのマンションの特徴は、窓ガラスが大きく、その色がどのビルも水色で統一されていることです。

同じデベロッパーが建てているのか、行政が厳しく規制しているかの、どちらかでしょう。
その甲斐あって、かなり美しい街並に仕上がっています。

後でガイドブックを読んで知ったのですが、ここは「イエールタウン」といって、倉庫街を再開発して生まれた街だそうです。

ガイドブックには、「洗練されたカフェや最先端のクラブが揃い、大人のナイトライフを語るのに欠かせないエリア」「流行に敏感なビジネスマンやデザイナーなど業界人が集まるバンクーバーの最先端スポット」と紹介されています。

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グランビル橋のたもとにはヨットハーバー。
絵に描いたようなリッチな光景が広がります。
対岸には、グランビル・アイランド見えます。

フォールス・クリーク

歩くのに疲れたので、また小型フェリーに乗ることにしました。

フォールス・クリークというダウンタウンを取り囲むように切れ込んだ入り江の奥まで行ってみることにします。

バンクーバーの小型フェリーの会社は2つあるそうです。
きのうグランビル・アイランドに行く際に乗ったのが「フォールス・クリーク・フェリー」、そして今日乗るのが「アクアバス・フェリー」です。

ルートが少し違いますが、システムや料金はほとんど同じです。

私たちは、アクアバスで「Hornbay Street」から一番奥の「The Village」まで往復することにして、船内でチケットを買いました。

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時間は、夕方の6時すぎ。
普通なら、サンセットクルーズという時間ですが、バンクーバーでは日没はまだまだです。

海上に出ると、今歩いたイエールタウンのビル群が一望できます。
形はまちまちですが、色は水色、高さも揃っています。
古い倉庫を取り壊し、高層ビルと緑地を作っていく。
バンクーバーが世界に誇る再開発の成果です。

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水色の高層ビルは一体何本あるのか。
海岸線に沿って延々と続きます。

豪華クルーザーがひしめく湾内を、1組の老夫婦が手漕ぎボートで颯爽と進んでいく姿も見られ、ちょっと微笑ましい光景でした。

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バンクーバーの再開発

後日、バンクーバーの再開発について少し調べてみました。
あの統一感のある街並はどのようにして作られたのでしょうか?

どうやら、1997年の香港返還がひとつの引き金だったようです。
イギリス領だった香港が中国に返還されることが決まり、危機感を抱いた多くの香港人が海外に移住しました。
バンクーバーにも大勢の香港人たちが押し寄せたのです。

そこで、彼らの住宅需要を狙った香港資本が、バンクーバー万博の後、空き地になっていたウォーターフロントに高層マンション群を建設したという話です。

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ただ、それだけではなさそうです。

バンクーバー市は、再開発プランを立てるにあたってエリア分けをし、容積率を交換できる仕組みを最大限使って、高層ビルと周辺の緑地という今の美しい景観を作り出していったのです。
その過程で、地元の建築家たちも大きく関わったようです。

このバンクーバー方式は世界でも注目されていて、日本からも視察が来ているのだといいます。

グランビル・アイランドも再開発の成功例だそうですが、単にそれを真似るのではなく、その国や地域ごとに、歴史や文化を踏まえ、住む人の立場に立った再開発を行ってほしいものです。

曲がり角の多民族都市

多くの移民を受け入れ、多民族共存のモデル都市のようなバンクーバーですが、2016年7月突然、非居住者の不動産購入に15%の追加課税を課すことが発表され、衝撃が走ったそうです。

翌年には税率は20%に引き上げられました。

これは、海外から不動産投資マネーが大量に流入して。バンクーバーの不動産価格が高騰していることに対する苦渋の決断です。

バンクーバー市内の不動産価格は、前年比べ30%、過去15年間に3倍以上に急騰していました。
特に高額物件の値上がりが激しく、一般のカナダ人には手が出ない値段になってしまったようです。

新しい税金の導入後、効果はすぐに現れました。

不動産投資の主役だった中国人が買い控えに転じ、新税が導入された8月の売買件数は急落、特に一戸建ての取引は40%以上落ち込んだそうです。

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さて、ボートは目的地「The Village」に着きました。

近くには、「テラス・ワールド・オブ・サイエンス」という名の科学館が見えます。
球体が目印のこの建物は、バンクーバー万博の際に建てられました。

「The Village」は入り江の一番奥に位置するエリアですが、ここにも真新しい高層マンションが立ち並んでいます。

船を降りて、近くのカフェで、妻はコーヒー、私はビールを飲みます。

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このあたりも最近再開発されたばかりのようです。

なぜか、巨大な雀のオブジェが置かれていました。

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多くの移民と海外マネーを受け入れ、多民族都市として発展してきたバンクーバーも、不動産バブルによって曲がり角にさしかかっているようです。

まあ、そんな難しいことは考えず、のんびり気楽にバンクーバーの船旅を楽しんでください。

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