昨日一足早く妻が帰京し、今日はのびのびと朝から思う存分畑仕事に精を出す。

畑についたのは朝6時半前、まだ太陽が顔を出す前の静かな時間だった。
昨日降り続いた雨で、地面がしっとりしている。
こういう日は耕耘機を使って畑を耕すのに向いている。

今日の主な目的は、来月植え付けをするタマネギのために土づくりをしておくことだ。
タマネギは連作を嫌うと何かに書いてあったので、まだ畑になっていない雑草が覆っていた地面を耕耘機で掘り起こし、タマネギ用の畑を新たに作ることにした。

イネ科の雑草は根が深く強いので、地面が硬くなっていると耕耘機が飛び跳ねてかなり苦労するのだが、今日は地面が柔らかく雑草も夏のような勢いを失っているので、比較的スムーズに畑づくりは進んだ。
何事も人間の都合ではなく、自然の摂理に従えば作業が楽になるんだということを農業をしているとしみじみ感じる。

東の空からお日様が昇った朝7時には、2m x3m ほどの畑ができた。
これで、タマネギの畝が2つは作れるだろう。

せっかく耕耘機を持ってきたので、トマトとサツマイモを収穫し終えた畝も耕して来年のための土づくりだ。
さすがに今年畑として使用した場所は、土がふかふかで耕耘機にストレスがない。

耕し終わったところで、久しぶりに土壌の酸度を測ってみることにする。
新たに耕したタマネギ用の畑のpH値は6.5の微酸性。
タマネギは酸性土壌に弱く、最適値は6.3〜7.8だそうだ。
少し苦土石灰を入れてpH値をあげておこう。

土づくりに使うのは今年と同じ、苦土石灰とバーク堆肥、そして牛糞堆肥だ。
今年適当な量を土に入れてなんとか作物が育ったので、今回も適当、3つの小さな畑の合計で、バーク堆肥40リットルと牛糞堆肥40リットルを使い切ることにした。

最初は堆肥の撒き方もよくわからず小さなスコップで少しずつ畑の撒いていたが、もう今では手掴みで袋から直接撒くようになった。
当初抵抗のあった牛糞という語感にも何も感じなくなっている自分がいる。
苦土石灰は、袋に穴が開いているせいもあって量は適当、粉が細かいので手で撒くのは難しいと判断して袋の口から地面に落ちる量を調整しながら撒いてみた。

そしてもう一度、耕耘機で堆肥や石灰を土にすき込み、最後に化成肥料をパラパラと撒いてとりあえずの土づくりは終了だ。
来月帰省した際に、もう一度耕耘機で耕した後、畝を立て、タマネギ用のマルチを張って苗を植え付ければ来年春には勝手にタマネギができているというのが今年の経験から立てた私の計画である。

畑に来たついでに、防虫シートをかけてあるブロッコリーや長ネギがそろそろ頭がつかえて窮屈になってきたので、防虫シートから出してやることにした。
白菜とキャベツも大きくなって、もう防虫シートを取ろうかとも思ったのだが、畑にはまだ蛾が飛んでいるので、白菜やキャベツに卵を産みつけられて幼虫に全部食べられると嫌だと思い、白菜とキャベツは来月まで防虫シートをかけたままにする。
すでに白菜やキャベツの葉にもたくさんの穴が開いているので、どこかに虫がいるんだと思うが、わざわざネットを外して害虫探しをする気にもならない。
とにかくこれで、今月の農作業は終了である。

家に戻った後、余っている食料を平らげ、汚れた野良着を洗濯し、妻の指示通りに家の後片付けを済ませたうえで、岡山市内のホテルにチェックインした。
岡山城に近い城下という場所に建つ「ザ・ワンファイブ岡山」というビジネスホテルだ。
ホテルに1泊すると往復の航空券と合わたツアーになり、料金は2万円。
普通に往復航空券を購入するよりも1万円以上安く岡山まで来れるのだ。

おまけに政府が始めた「全国旅行支援」の対象ともなり、さらに8000円引きの1万2000円ほどで羽田〜岡山の往復航空券と1泊のホテル宿泊をゲットしたのだ。
さらに「おかやまハレ旅応援割」のクーポンももらえた。
ただし1000円だけ。
「GO TO トラベル」に比べて全てがみみっちい。

部屋は全く普通のビジネスホテル。
でも往復の航空運賃を安くするためだけに止まっているので文句は言えない。

ホテルのチェックインを済ませると、母のマンションに柿とサツマイモを届けにいく。
昔の写真などを眺めて時間を過ごし、夕方母を伴って夜の街へ食事に出かけた。

選んだのは、柳川通りから少し入ったおばんざいのお店。
自動車は近くの駐車場に一晩停めておくことにして、私はお酒を飲む。
岡山では車で飲食店に行くのでなかなかお酒を飲むことができないのだが、市の中心部にホテルを取れば車を近くに停めたまま、ホテルまで歩いて帰ることができることに気づいた。
これからも市内に一泊して夜の街で美味しいお店を探すのも悪くない。

ただ残念ながら、おばんざいのお店では「おかやまハレ旅応援割」のクーポンが使えなかったので、店を出た後、母をタクシーで家に帰し、私は天満屋のデパ地下で1000円分のチョコレートを買った。
クーポンが使える店の中から夕食の店を選んでも良かったのだが、所詮1000円の違いならば美味しそうなお店を選んだ方がいいだろう。
本当はゴディバのチョコが良かったが、低温で持ち帰らなければならないと言われ、仕方なくモロゾフのチョコ、3袋で1080円で妥協した。
やっぱりクーポンはどこででも使えないと利便性が良くないと感じる。

それでも、往復航空券とホテル1泊で1万2000円はありがたい。
もうすでに予算が終了したところが多いようなので、「GO TO」のようには使い倒せないが、21日からは大学時代の友人たちと函館に旅行することになっていて、そこで温泉に宿泊する際にも全国旅行支援の割引が受けられそうだ。
何はともあれ、大手を振って旅行ができるようになっただけでも大きな前身。
政府の支援をあてにせず、行きたいところにぼちぼち行ってみようと思っている今日この頃である。