<吉祥寺残日録>「GO TO クーポン」の使い方から良い消費行動を考える #201022

1泊2日の北海道旅行から、今帰ってきたところだ。

今日は予定通り、アイヌの博物館「ウポポイ」に行ってきたのだが、修学旅行の生徒たちもたくさん訪れていて結構な賑わいだった。

宿泊した温泉旅館にも多くのお客さんが来ていて、朝食会場はごった返していた。

帰りの全日空便もほぼ満席、新千歳空港の搭乗チェックでは長い行列ができていて、コロナ前に逆戻りしたような違和感を感じた。

人が少ない状況にいつの間にか慣れてしまっているのだろう。

どうも人が多いと辟易してしまう。

人間とは、本当に勝手な生き物だ。

さて、「ウポポイ」については改めて書くとして、今日は6000円の「GO TO トラベルクーポン」を今回どのように使ったかを書いておこうと思う。

まず最初の1枚、1000円分の紙クーポンは登別温泉のコンビニで使った。

夜用にミネラルウォーターを買いに立ち寄ったのだが、東京のコンビニでは売っていない商品が気になったからだ。

たとえば、これ。

「のぼりべつとろ〜りプリン」(350円)。

「のぼりべつ牛乳を使用したプリンです」というPOPが添えられている。

値段は高いが、ついつい欲しくなってくる。

さらには、いかにも北海道といった感じのおつまみの数々。

こちらも値段はちょっと高いのだが、クーポンを使って自分へのお土産にすればいいと思いついた。

選んだのは「旨味ほっき」(540円)だ。

プリンとおつまみとミネラルウォーターで1000円行くか行かないかなので、チョコの小袋も買う。

レジでクーポンを1枚出し、差額を現金で支払った。

するとコンビニの店員さんは、「クーポンで買い物をした人に地元からプレゼント」と言って、「登別の湯」という入浴剤をおまけでくれた。

こんな金額で、ちょっとは地元貢献になっただろうか?

ホテルに戻って夕飯の時、日本酒を注文した。

北海道倶知安町の純米酒「二世古」(700円)。

チェックアウトの際に精算するつもりだったが、ホテル内の売店を覗いた際に閃いた。

ここで300円以上の買い物をしたら、さっきの酒代もクーポンで払えるのではないか?

店員さんに聞いてみると、お部屋付けにすればクーポンが使えるという。

いくつか魅力的な候補があったのだが、その中から「北海道銘菓バター飴」(300円)を選んだ。

これは妻へのお土産にもなる。

そして今朝チェックアウトの際に、2枚目の紙クーポンを使って支払いを済ませた。

残りは、4000円分だ。

3枚目のクーポンは、「ウポポイ」の入場料として使った。

大人の入場料は1200円、クーポンに加えて差額を現金で支払う。

無理して食事したり無駄なお土産で使わなくても、必要な支出にうまくクーポンを使えると一段とお得な感じがしてくるものだ。

残った3枚のクーポンは、全部ウポポイの売店で使うことにした。

国立アイヌ民族博物館の一階にある売店には、アイヌの工芸品やアイヌ文様を活かしたオリジナル商品が並んでいた。

私たちの祖先は、江戸時代アイヌの住処だった北海道をどんどん侵食し、明治政府は同化政策によってアイヌ独自の言葉も文化も奪ってしまった。

同化したアイヌの人たちは、日本社会の差別に苦しんできた。

そうしたアイヌの歴史や文化に触れるために、私はここまで来たのだ。

だから、私の身の回りにぜひアイヌの何かを置いておきたいと思った。

こんなアイヌ柄が刺繍された手作りマスクも気になるし・・・

このマグカップもお洒落で、日々使いながらアイヌのことを思い出すことができそうだ。

迷った末に選んだのは、ピンクのウポポイオリジナル「手ぬぐい」(1600円)と・・・

「アイヌ文様の通帳入れ」(1430円)。

2つ合わせて、ちょうど3000円を超える。

もし妻が要らないと言えば、私が旅行の時に使えばいい。

こうして6000円のクーポンはほとんど、北海道で作られた何かを買うために使わせていただいた。

生産者の人たちにどれだけ恩恵があるのかわからないが、こうして旅先の誰かのために消費するという意識は、コロナ禍が私たちに残す良いレガシーになるかもしれない。

ただ何となくお金を使うのではなく、そのお金を受け取るであろう誰かのことを想像しながらお金を使う。

それだけで、私たちのささやかな消費行動も意味のある行動に変化していくだろう。

私も、意味のあるお金の使い方を心がけたいと心に決めた。

多くの人がそうした考え方を身に付けるのであれば、「GO TO トラベルクーポン」は単なるバラマキではなくなり、正しい消費行動を考える学びの場になる、今回の旅でそんなことを感じる。

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