地方創生映画

埼玉県本庄市という町に初めて行った。

この地の有志を中心に製作委員会を作り、本庄を舞台とする映画を今撮影している。それを見に行ったのだ。

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JR高崎線の快速電車に乗って昼過ぎ本庄駅に着いた。駅前ロータリーは整備されていたが、人通りは少ない。どこかで昼飯でも食べようと思ったが、ロータリー沿いの店は閉まっている。少し歩きラーメンののぼりが出ていた「万龍」という店に入った。客は誰もいなかったが、私の後、2人ほど来客があった。

ラーメンは意外にうまかった。クセのない素直なラーメンだった。最近こういうラーメンにはなかなかお目にかかれない、と感じた。

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駅に戻ってタクシーに乗る。人口8万人足らずの本庄市ではここ本庄駅の南側が一番の繁華街だそうだ。しかし、御多分に洩れず活気がない。

撮影現場は児玉文化会館というところだった。タクシーで3000円あまりの距離だ。

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何もないところに突然コンクリートの三角屋根が現れた。600人収容のホールや図書館も入っている。典型的なハコモノ行政といったところか。タクシーの運転手さんも「何でこんなところに作ったかね」と言っていた。

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市民が中心となった映画作り。当然予算は少ない。短期間での撮影は急ピッチで進む。

この週末には市民ホールを使ったハイライトシーンの撮影が予定されていて、エキストラの募集が勧められている。

「たった一度の歌」と題されたこの映画。今秋、ユナイテッド・シネマ系列で公開を予定しているという。

視察を終えて、帰りは八高線に乗ってみることにした。初めての八高線だ。

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JR八高線の児玉駅はひっそりとした小さな駅だった。2006年に本庄市と合併するまで、ここは児玉郡児玉町という独立した町だった。

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駅前の商店の多くはシャッターを閉ざしている。

ここ児玉の地名は、平安時代から鎌倉時代にかけてこの地を拠点とした武士集団「児玉党」に由来する。児玉党は、武蔵七党と呼ばれた武士団の中でも最大の勢力を誇理、元寇の際にはその備えのため九州にまで派遣された。

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江戸時代の本庄は、中山道最大の宿場町「本庄宿」として栄えたという。その面影はない。

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「希望がゆきわたる国へ」という公明党のポスターが閉まったシャッターに貼られていた。

 

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八高線の電車は1時間に1本あるかないかだ。電車が着く10分前になると少しずつ人が集まってきた。電車は2両編成だった。

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自分の住む町を少しでも元気にしたとという思いから作られる今回の映画。

実はここ本庄市は映画やドラマのロケ誘致には積極的な町だ。大ヒットドラマ「ROOKIES」のロケは本庄総合公園市民球場で行われた。木村拓哉のドラマ「エンジン」は本庄サーキットで撮影された。

しかし、海も山もなく、有名な観光地もないこうした地方都市を全国にアピールするのは本当に難しい。

どんな町でも何かしら物語は作れる。ただ、それが人を呼び込み、仕事を創出し、真の意味での地方創生につながるためには、もっともっと知恵を出さなければならない、と感じた。

時々、地方に足を出かけることは重要だ。

 

 

 

 

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