東銀座で開かれたAI人工知能のセミナーに参加する前に、遅めのランチ。
賑やかな昭和通りにポツリと佇む貧相な店が目についた。
なんと創業は昭和11年、1936年だという。確かに古いが、どちらかと言えば老舗というよりも単に寂れたという店構えだ。
店の前のショーケースも、いかにもやる気が感じられない。
どうせなら「昭和11年創業」のプレートでも掲げておけばいいのに・・・
狭い店内にはテーブルが3つ。
外観に比べると、店内は落ち着いた雰囲気がある。
厨房では2代目と3代目が黙々と働くのが見える。
家族でずっと店を守って来た、そんな感じだ。
メニューはこんな感じ。昔学生街などにあった定食屋といったメニューが並ぶ。
私はちょっと前からなぜか「カツ丼」が食べたかったので、迷わず注文した。
味噌汁とお新香が付いている。
特筆するほどの味ではない。よくある味噌汁とお新香。
そして「カツ丼」(900円)。見た目はいいが、量は少ない。
カツが5切れほどしか入っていない。丼そのものが小ぶりなのだ。
昭和11年創業の味を期待したが、特筆するほどのものではなかった。
特徴的だったのはツユの量。まさに「つゆだく」である。丼の底にたっぷりとツユがたまる。味はかなり甘口だ。個人的な好みからするともう少しピリッとした何かが欲しい。
他のお客さんたちの注文もまちまちだった。
定食を頼む人、オムライスを食べる人。カツ丼を頼んだのは私だけだった。
私の料理を作り終えると、2代目は厨房から出てきてカウンターで新聞を読み始めた。昔の食堂はこんな感じだった。テレビの音が流れる店内は、確かに昭和の空気が今もあった。
食べログ評価3.38、私の評価は3.20。