<東京@グルメ>四谷「マヌエル」の「アフリカンチキン」

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マカオ政府観光局の招待で、四谷にあるポルトガル料理店の名店「マヌエル・カーザ・デ・ファド」を訪れた。

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場所は、高級住宅地である千代田区六番町。

このあたり「番町文人通り」という名の通り、文人たちがかつて暮らした場所らしい。

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菊池寛や・・・

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有島武郎、里見弴もこの地に暮らした。

もう100年も昔の話だ。

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四谷駅からわずか数分なのに、この落ち着いた雰囲気を持つ路地にさりげなくポルトガルの国旗が掲げられている。

店は地下にある。

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この日はマカオ政府観光局が店を貸切にして、メディア懇親会を開いた。

昨年マカオは、ユネスコの「食文化創造都市」というものに選ばれたらしく、それを機にマカオ料理を前面に押し立てた観光プロモーションを展開すべく、メディア関係者を招待したというわけだ。

ユネスコでは「クリエイティブシティーズネットワーク」という活動をしていて、文学、映画、音楽、工芸、デザイン、アート、食文化という7つの分野で優れた活動をしている都市を認定し世界的なネットワークを活用し文化的産物の普及を図る取り組みらしい。

いかにもユネスコらしい、よくわからないプロジェクト。だから、選ばれた都市を見ても意味不明だ。

例えば、食文化で選ばれているのは、日本からは唯一、山形県の鶴岡市だ。なぜか理由はわからないが、登録を目指して熱心に活動したということだろう。

ユネスコという団体はとかく怪しい。そこに巣食っている「文化人」たちが自分たちの趣味や縁故で金を使っている傾向がある。この活動もその匂いがする。

ちょっと話が逸れてしまったので、お店の話に戻そう。

この日のお料理は、マカオからやってきた女性シェフによるマカオ料理。マカオ料理とは、大航海時代以来、東洋と西洋を結ぶ貿易港として栄えたマカオで独自の発展を遂げたもので、ポルトガル料理をベースに、ポルトガル船が立ち寄ったアフリカ、インド、東南アジア各地と華南(中国南部)の調味料、食材、調理法などが融合したエキゾチックな料理だそうだ。

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まずは4種の「前菜盛り合わせ」。

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まずは、「タコとタマネギ、パプリカのサラダ」。ポルトガルの伝統料理だという。

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「バカリャウのコロッケ」。塩漬けにしたタラを干したバカリャウのコロッケだ。

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「ラサカ」。ビーフン、ポーク、エビとタマゴのサラダだそうだ。

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そして「パズィーニャス  レシアータス」。マカオ風温かいカナッペということで、まずは見た目通りのスナックのような食べ物だった。

周りの人とおしゃべりしながら食べるので、あまり記憶に残っていない。不味くはないが、びっくりするほど美味でもないという印象。

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メインの魚料理は「旬の鮮魚のカルディラーダ」。

魚介と野菜のトマトソース煮込みというのだが、魚は煮込まれておらず、淡白な魚にトマトソースを絡めて食べる。まずは予想通りの味だ。トマトの酸味が効いている。

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肉料理は「アフリカンチキン」。

香味野菜とスパイスとココナッツミルクのソースがグリルしたチキンを覆っていて、この料理が一番美味しかった。まさに世界中の味覚が合わさった帝国主義の味、これぞマカオの味なのだろう。

私と同じテーブルに座ったあるコーヒーチェーン店の人は、マカオ料理のフェアを計画しているらしく、このアフリカンチキンが一番可能性がありそうだと話していた。

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そしてデザートは「ボーロメニーニョ」。

松の実、ココナッツ、マリービスケットのパウンドケーキだそうだ。まあ、味は普通だろうか。

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以上がこの日のお食事で、後はポルトガルギターとマンドリンによる演奏も用意されていた。

昔、ポルトガルの伝統音楽ファドの哀愁ある曲調が好きでアルバムを買って聴いていた頃もある。今はそのレコードも手放したので、もう長いことファドを聴いていないなあ。

そういえば、マカオにはもうじき香港までつながる橋が開通するそうだ。「港珠澳大橋」というこの新しい橋は、マカオと香港の間、全長55キロを橋と海底トンネルで結ぶ計画だ。完成は2016年を目指したが遅れて今年開通と言われていた。しかし「マカオ新聞」というローカル情報サイトが本日付で伝えているところによると、橋の開通は2020年以降になるかもしれないという。

私がマカオを訪れたのは1980年代後半。あの頃のマカオはポルトガルの租借地で、穏やかで少し退廃的な植民地の匂いが残っていた。香港からホバークラフトでマカオに渡った。リスボアホテルのカジノに入り浸り、「大小」というサイコロゲームにハマった。客の大半は現金を握りしめた中国人。カジノという洗練された雰囲気とは程遠いまさに賭博場だった。

あの頃のマカオが懐かしい。

さて、また話が逸れてしまった。

私は気楽に食べないとどうも料理の味がよくわからないたちだ。ご招待や接待は基本的に苦手である。しかもこの日は特別メニューなので、これをもって店の評価を下すのは失礼と思うが、慣例なので一応私なりの評価をつけさせていただく。

食べログ評価3.46、私の評価は3.30。

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