ロボット?

日本人はあまり行かないのに、外国人観光客にはなぜか超有名な場所がある。

新宿歌舞伎町にある「ロボット・レストラン」。まさにそういうお店だ。

きょう初めてこの店に足を踏み入れた。百聞は一見にしかず。とても興味深かった。

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店は歌舞伎町の猥雑な繁華街にある。

店の入口には有名な女性ロボット2体が置かれている。彼女たちの膝の上に乗って写真を撮ることもできる。

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午後5時に、向かい側にあるチケット売場が開く。

売場の前にはすでに行列ができている。そのほぼすべてが、外国人だ。

入場料だけで、8000円。食事やドリンク代は含まれていない。強気だ。

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チケットを買った客は、先ほどの女性ロボット脇の入口を入り、路地を抜け、別のビルのエスカレーターで3階の控え室に案内される。

日本では滅多に見ないキンキラキンの部屋。むしろ中国や東南アジアにありそうな内装だ。

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大型のサイネージが壁を覆い、天井には虹色のLED照明が並ぶ。

小さなステージがあり、連獅子をイメージさせる男たちが和楽器を使ったロック調の音楽を奏でる。これは何だ。日本の素材を寄せ集め、まったく日本的ではない形に仕立て直したような不思議なパフォーマンス。

一体ここはどこなんだ?

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時間になると、階段を使って会場に降りるように案内される。

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床には極彩色の絵が描かれたパネルが貼られ、壁はゴテゴテとしたド派手なオブジェで埋め尽くされている。そういうセンスなんだろう。

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会場につくと、また驚いた。

真ん中の通路を挟んで、ひな壇のように3列の座席が並ぶ。まるでイギリス議会のような配置。この通路でステージが展開されるらしい。そして、座席の後の壁はすべてサイネージで埋め尽くされ、CGと人物写真が合成された意味不明な映像が流れている。

客のほとんどは欧米系、SNSでこのお店は世界に拡散された。アジアの人は少ない。日本人は我々のほか、わずか数人だけだ。

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「ロボット・レストラン」という店名にもかかわらず、食事はでない。食べたい人は、別料金でお弁当を注文することができる。

ドリンクとお土産が、会場内で有料で売られている。缶ビールが500円、ソフトドリンクが300円だ。ドリンクを買い求めるお客が列をなす。

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いよいよ、ステージが始まった。

まずは、5つの和太鼓を備え付けた2台の山車が登場した。男女のパフォーマーたちが激しいリズムを打ち鳴らす。

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それに続いて、外国人が思うところの「日本」が次々に登場する。

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夜叉たちが担ぐ、神輿。

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海老・蟹・寿司でデコレートされた山車。

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そして着物とコスプレ。激しいビートに合わせて、みんな踊り狂う。

なるほど、訪日外国人たちが期待する彼らのイメージにあう「日本」を、欧米のエンターテインメントのベースの上で見せるとこんな感じになるのか、と感じた。これこそが多くの外国人を呼び寄せる秘密かと、なぜかちょっと納得してしまった。

ところが、ステージが始まってすぐに、休憩タイムに入ってしまった。すぐさまドリンクとお土産売りが登場。

何だか、嫌な予感がした。

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休憩明けのステージは、善と悪の戦い。左右からロボットもどきが登場し、対決する。とても稚拙でベダな小芝居だ。

最初ノリノリだった観客の反応も、微妙になってきた。

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照明でごまかしているが、ロボットもどきは本物のロボットではない。ニセモノ感が半端ない。

そしてまたすぐに休憩タイム。ドリンクとお土産の販売がまた始まる。

場内アナウンスで、大型ロボットの登場が告げられる。アナウンスはすべて英語だ。「いよいよロボットが出てくるのか」と思った。

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ロボットと電飾人間が一緒にダンスを踊る。照明は暗い。

すぐにロボットの正体はバレた。明らかに人間が入っている。

「ロボットじゃないじゃん」。ちょっと期待して損をした。

そして、またまた休憩タイム。ドリンクとお土産の販売が始まる。

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そして、3度の休憩をはさんで、いよいよフィナーレだ。何だか分からないが、いっぱいいろいろと出てきた。まるでカーニバルといった雰囲気になってきた。

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あれっ? 「日本」は一体どこに行ったんだ?

というか、ロボットはどこにいたんだ?

そもそも、レストランじゃないし・・・。

 

最初は興奮した初めての「ロボット・レストラン」訪問だったが、次第にテンションが下がってしまった。

激しい場末感と、ちょっとしたボッタクリ感。

見に来た外国人たちは、これで満足したのだろうか?

日本人として、少しだけ、罪悪感を感じた。

 

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